さあ!やってきました新しい世界!
見た感じ、今までとあんまり変わらないような感じなんですが。
あ、でもやっぱり何となく違う。そんな気がする。
ここに居ても仕方ないし、何処かの街に行きましょう。
さて、異世界に来たのはいいとして(良いのか?)
現実問題、お金はどうしよう。
まさか今持ってるお金が使えるとは思えないし。
ここは錬金術で………いやいや。先生に錬金術ばかりに頼るなって言われてるもの。
普通に(?)働き口を探しましょう。
† † † † †
−近くの村―
店1
「ごめんね〜。ウチは今募集してないのよ」
「そうですか…有難う御座いました」
店2
「悪いね、嬢ちゃん。人を雇うほどの余裕はないんだよ」
「判りました、有難う御座います」
店3
「アンタみたいな細腕じゃ無理だよ。悪いが、他を当たってくれ」
「はい………」
全て断られました(泣)
っあ〜〜…まさか全滅だとは。
こうなったら、錬金術を使って…ふふふふふ。
ついさっき錬金術に頼らないと決めたはずなのに、怪しい笑いを浮かべていた時……
「きゃああぁぁぁ!!」
「な…何!?」
村の外れの方から、女性の悲鳴が聞こえた。
急いで声のほうへ向かう。
あの声は尋常ではない。
果たして、声の元へ辿り着いた時に見たのは、なんとも言い表しがたい奇妙なモノだった。
何!?アレは!
私も色々なものを見てきたけど、あんなものは初めてよ。
機械か生物かさえ判らない。
唯一つ言える事は、アレは声の主の女性を殺そうとしている事だった。
「く…走っていたら間に合わない!」
パン パシィ
掌を合わせ、地面を練成し女性とアレの間に壁を作る。
その壁が、何とかアレの攻撃を防いでくれた。
しかし攻撃を止められたのが不服なのか、アレはターゲットを私に定める。
「アレと丸腰で闘うのはツライわね…」
パン パシィ
今度は地面から剣と銃を練成した。
もともと私は剣術を習ってきたし、銃の腕はリザさんのお墨付きよ。
覚悟しなさい!
アレの攻撃を避けつつ、時には壁を練成して防いだ。
そして隙を見つけては、剣で切り込んだり銃で撃ったりした。
アレもなかなか強いけど、大丈夫。勝てる!
だって先生より弱いもの。
攻撃パターンが判ってきた私は、アレに上手くダメージを与えていく。
暫く攻撃すると、漸くアレが動かなくなった。
「大丈夫ですか?」
「え…えぇ、有難う御座いました」
「怪我は…あ、ちょっと擦りむいてますね」
「あ…さっき転んだ時に…」
「ちょっと見せて下さい」
うん、これなら治せる。
えーっと確か鞄の中に飴があったはず。
着替えなどが入った大きな鞄はアルが持っててくれたから向こうの世界にある。
だけど、財布や小物が入ってる鞄は肩掛けタイプだからずっと持ってたの。
中には財布、鏡、錬金手帳、飴、洗面用具が入っていた。
何故に洗面用具…?
いや、まぁ。それは置いといて。
「この飴、食べてくれますか?」
鞄の中から飴を取り出し、目の前の女性に渡す。
女性は半信半疑ながらも飴を口に含んでくれた。
それを見計らって、両の掌を合わせ右手を傷口に翳す。
すると、傷が見る見るうちに治っていった。
『医学的錬金術』は私の本当の両親が教えてくれた錬金術。
医者であり、錬金術も学んでいた両親は錬金術を医学方面に応用していた。
原理は簡単。傷の周りの細胞を一時的に活性化させて、傷を治すの。
その際エネルギーを使うから、糖分を摂取してもらいエネルギーに変える。
甘い物なら何でも良いんだけど、飴が一番長持ちするし持ち運びやすいのよ。
「もう大丈夫ですよ。他に怪我したところは?」
「ない…みたいです。有難うございました。貴女は…?それにその力…」
「私?異世界からやってきたんです」
「え?」
「て言ったら驚きますか?」
「まぁ、ふふふ。あ、判った。貴女エクソシストでしょ?」
「『エクソシスト』?」
「そう。だから―」
目の前の女性は、何か言いかけで言葉を止めた。
その顔には恐怖が浮び、私の後ろを凝視している。
まさか!?
慌てて後ろを振り向くと、アレが今にも攻撃しようとしていた。
しまった!完全に倒せてはいなかったんだ!
間に合うか!?
パン パシィ
再び地面を練成し、壁を作る。
急いで作ったから強度が足りないかもしれない。
ヤバイ…!
何とか後ろにいる女性だけでも!
そう考えた瞬間、私の横を黒い何かが通って行った。
そしてそのまま練成した壁を足場に使い高くジャンプし、アレに切りかかる。
黒い何か―黒い服を着て、髪を高い位置でくくっている人―はいとも簡単にアレを倒した。
アレといい、黒い人といい………
ここ一体何なんですか〜!!
後書き
宣言通りD.gray-man の世界には来ましたー。
うふふ〜…
名前変換がない。
誰も出てきてない…(汗)
いや、一応最後には彼が出てきましたが…
いやもうホントに腹の底からごめんなさい。
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