帰ってきました教団本部。

 まだ2日しか経っていないはずなのに、長く離れていた気がします。









「あ!。お帰り〜」




 自分の部屋に戻る途中、リナリーが出迎えてくれた。

 リナリーの笑顔を見ると、ほっとするよぅ(笑)




「ただいま、リナリー」

「どうだった?初任務は」

「大変だったよ。でも神田がフォローしてくれたの」

「えぇ!?あの神田が?」




 どういう事なの?教えて!ってリナリーが言ったから、この任務の出来事を全部話したよ。

 行きの列車の中での事、アクマを倒すためにフォローしてもらった事。

 今回の任務、神田がいなかったら失敗してたと思う。




 私が出来事を話すたびに、リナリーの顔が驚いた顔をするの。

 あ!いや…その……キス…した事は話してないけどね///

 っていうか……顔のデッサンが崩れてますよ?リナリーさん…(汗)

 それに、『あの神田』ってどういう意味なんだろう?

 


「まさか…あの神田が…」

「え?何?」

「何でもないわ。それより、はこれからどうするの?」

「今からトレーニングルームに行ってくるつもりなの」

「今から?休まなくて大丈夫?」

「うん。帰りの列車で休んだから」




 寧ろずっと座っていたから、体を動かしたい気分なのよ。

 そんな訳でリナリーと分かれた後、真っ直ぐトレーニングルームに向かった。

 


 迷わずに行ける事を祈りながら。

 まだ建物内、把握しきれてないのよねー(苦笑)









































 † † † † †




 ついさっき、初任務から帰ってきたと会ったの。

 そこで信じられない事を聞いちゃった。

 何って神田の事よ。

 あの神田が誰かのフォローに回るなんてねー。

 まぁ限定なんだろうけどさ。

 ふふ。良い事聞いちゃった。

 これはもう、神田をからかいにいくしかないでしょう♪




 コンコン




「神田いる?」




 返事を待たずにドアを開ける。

 神田は中に居たけど、物凄く嫌そうな顔をしてるわ。

 失礼しちゃうわね。




「何の用だ」

「少しお話に来たのよ」

「帰れ」




 あらら?そんな事言っちゃうの?

 温和な私でも、流石にムッとしちゃったわ。

 神田の返事なんか関係無く、部屋の中に入った。




「任務の事聞いたわよ。神田らしくないじゃない?」

「……何が言いたい?」

「優しいなって思って♪」

「惚れた女に優しくして何が悪い」




 うわ!言い切ったよ、この人。

 本当にが好きなんだねー。

 まぁ神田に気持ちも判らなくも無いけどさ。

 って本当に美人なのよ。頑張りやさんだし。

 異世界からやってきて不安なはずなのに、いつも笑顔を絶やさない。

 は凄いと思う。

 私もが大好きよ。




には幸せになって貰いたいの」

「……応援してくれるんじゃなかったのか?」

「神田を選ぶのならね」

「なら応援しろよ」




 どこから来るのかしら?この自信は…(呆)

 まだが神田を好きかどうかも判らないのにね。

 それと気になってる事が一つ!




「神田。に何をしたの?」

「何の事だ」

「行きの列車の話しを聞いた時、の顔が真っ赤だったの」

「へぇ」

「本人は気付いてないみたいだったけどね。で、何したの?」

「別に。リナリーには関係ねぇ」

「あら、冷たいのね」

「知るか。で、は何処だ?」




 あら?私にはの事を教えてくれないのに、自分はの居場所を聞きたいの?

 それってずるくない?




「原則は『等価交換』だっけ?が言ってたわよね」

「……自分で探す」

「この広い教団内を探すの?私はの居場所を知ってるわ」

「『等価交換』か…仕方ねぇな」




 そうそう。人間素直が一番よ。

 神田ほど素直って言葉が似合わない人もいないけどね(笑)




「何て事ねぇよ。ただキスしただけだ」

「はぁ?キス!?しかも初めてが列車の中?」

「初めてじゃねぇ」




 信じられない!

 神田ってこんなにも手が早かったの!?

 知り合って少ししか経っていない相手にキスされて、はよく怒らなかったわ……

 のあの様子からして、キスに慣れてるって事は無いわよね。




「俺は話したぜ。今度はそっちの番だ」

の居場所だっけ?それならトレーニングルームよ」

「トレーニングルーム!?何でそれを早く言わねーんだ!」




 居場所を聞くなり、神田は慌てて立ち上がった。

 何をそんなに驚いているのかしら?

 だってエクソシストなんだもの。トレーニングは欠かせないわ。




が強くても、力で敵わない奴もいるだろ!」




 まぁどう見てもは力押しのタイプじゃないわよね。

 だからって、何かするような人はいないと思うんだけど……




「組み手で偶然を装って体に触れる奴がいるかもしれねーだろ!そんな羨ましい事させるか」

「あ〜…そうですか」




 神田が急いでトレーニングルームに向かった。

 組み手云々は兎も角、私もの様子を見てこよう。

 もう一度錬金術を見たいしね。




 そうしてを探しにトレーニングルームへ向かった私達が見たものは、屈強な大男を投げ飛ばすの姿だった。






後書き
出来ました!リナリー目線です。
リナリー可愛いですよね!
大好きです☆

ウチのリナリーは神田をからかう事が好きなんですよ。
神田もリナリーには勝てません。
だってリナリーを怒らすと、コムイ室長の報復が(笑)



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