「ただいまぁ」
玄関が開いたと思ったら、ロード様が入ってきました。
そして私を見るなり、ぽふんと抱きつきます。
「お帰りなさいませ、ロード様」
私もロード様を抱き締めながら笑顔でお出迎えです。
華舞う場所で 4
「ロード様。今日のおやつは何に致しましょう?」
「ん〜…何にしようかなぁ?の作るお菓子はおいしいから、僕全部好きなんだぁ」
「まぁ!ありがとうございますv」
笑顔で会話をしながら、ロード様のお部屋へ向かいます。
そしてお着替えを手伝いました。
その間、学校であった事など、ロード様のお話を伺いました。
ロード様、楽しそう。
笑顔で話してくださるロード様を見ていると、私まで楽しくなってきますね。
「あ、そうだぁ。、今日はマーブルシフォンが食べたい」
「はい、畏まりました。お飲み物は…そうですね。ストレートティーで良いですか?」
「うん!」
私はロード様の部屋を出て、キッチンへ向かう
マーブルシフォンケーキ…
そういえば、ティキも好きでしたよね。
って…私、ティキの事を考えてる…
何をするにしても、ティキが頭に浮かびます。
これって…
考えながら歩いていると、呼び止められました。
「」
「あ、伯爵様。こんにちは」
「ハイ、こんにちハ」
「良い事でもあったのですか?」
「ハ、どうしてそう思うのですカ?」
伯爵様が、小首を傾げて私に問いかけました。
あら…違ったのかしら?
「伯爵様、何だか嬉しそうでしたので…」
おずおずと口にすると、伯爵様は頭を撫でてくれました。
と言うことは正解なのでしょうか?
「大正解でスv実はその事でにお願いがありまス」
「私に…ですか?私で宜しければ、承ります」
「にしか出来ないことですヨ」
私にしかできないこと?
何かしら…
私はノア一族ではありません。
普通の人間なんです。
そんな私にしかできないことなんて…
伯爵様の言葉をドキドキしながら待っていると、伯爵様はにっこり笑いました。
「5日後に、ノア一族を集めて晩餐会を行いまス」
「晩餐会って…もしかしてっ!?」
「ハイ。『アレ』の始動を始めまス。で、その晩餐会の料理をに作ってもらいたイ」
『アレ』の始動が始まったら人類は…
普通の人間の私は、もう皆様と一緒にいられないのかしら…?
不安げな顔をしていたのだと思います。
伯爵様は再び私の頭を撫でてくださいました。
「大丈夫でス。は特別。殺すことはしないですし、安心してここにいれば良イ」
「はい!」
伯爵様のお言葉に、私は安心して返事をしました。
でも…伯爵様やノア様方…
なによりティキの重荷になるくらいなら、私は…
そう考えてたとき、
「へ〜〜〜。やっと『アレ』を始めるんだぁ」
ロード様の声がしました。
着替えを終えたロード様は、お人形さんのように可愛らしいです。
フリルのスカートを翻しながら、私の所まで来ました。
「漸く『アレ』が始められまス。ロード、頑張ってくださいネv」
「え〜〜〜〜?めんどくさいなぁ」
「まぁまぁ。ロード様、そう仰らずに。ね?」
「むぅ…が言うなら…千年公、アメ1年分で手を打つよぉ」
「ハイハイ。わかりましタ」
ロード様のお言葉に、伯爵様は溜息をつきました。
そして私に目線を移しました。
「そう言うわけで、晩餐会の食事、頼みましたヨ」
「え…?でも私の料理なんかより、アクマの作られた料理の方が…」
「ヤだよぉ。僕はのゴハンがいい」
「我輩もでス。ノアの皆もの料理を楽しみにしていますヨv」
伯爵様やロード様だけでなく、他の方々も!?
嬉しいです!
私の料理が、ノアの皆様に好評だなんて!
「はい!精一杯作らせて頂きます!」
満面の笑みで答えると、伯爵様は
「頼みましたヨ」
と仰り、去って行きました。
晩餐会の料理なんて、大層な役が回ってきたけど、精一杯頑張らせて頂きます。
あ…でも…そうなると食材が不足してますね。
うん、明日にでも買いに行くとしましょう。
「〜、僕も楽しみにしてるねぇ」
「はい。腕によりをかけて頑張りますよ」
「でも先にシフォンケーキ〜〜〜〜」
「はい、畏まりました」
後書き
伯爵様再登場〜〜〜☆
私もしフォンケーキが食べたいです…
(最早後書きではないな)
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