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ぐるぐると搾り出した生地を揚げたあと、適当な長さにハサミで切って紙袋に入れ、砂糖をまぶす。
懐かしの揚げパンの食感でおいしかった。後日アンティグアにいる間、この屋台を見かけることがなかったため、
食べたくても食べれなかった。 |
セマナ・サンタ(Semana Santa;聖週間、イースター)は、
世界各国のカトリック教徒にとってはキリストの復活を喜び祝う一大行事。
カトリック教がどういうものかよくわかってないので、詳しくは説明できないと思いますが、とりあえず・・・。
セマナ・サンタというのは、
月の満ち欠けをもとにしているので毎年変わっていて、だいたい3月後半から4月後半の間にある。
実質的には復活日の40日前から祭りは始まっているらしいが、セマナ・サンタの中でも、木曜日と金曜日がハイライトらしい。
カトリック教徒が多いグアテマラでは、国を挙げて祝うため、セマナ・サンタの
木曜日から日曜日までは官公庁、金融機関も休みとなってしまう。
そして木曜日から日曜日までは、各教会の教徒がキリストの受難劇を描いた輿(こし)を担いで市内を練り歩く
プロセッションと
呼ばれる行進があちこちで見られる。
教会によって輿の大きさが違うらしく、担ぐ人が10人ぐらいから、大きい教会(教徒が多い)となると60人〜80人で担ぐ
でかい輿も出てくる。
そして各プロセッションが通る道というのが決まっていて、着色したおがくずや、色とりどりの草花で作った
アルフォンブラといわれる花道でそれぞれを迎える。
セマナ・サンタのときに食べる物があるらしく、通常は見かけないパカラオと呼ばれる干しダラが、この時期は市場に並ぶらしい。
信仰心があつい家庭では、金曜日は肉を食べずにこの干しダラをトマトソースで煮込んで食べるそう。
他にビーツのサラダ、ガルバンゾ豆の煮込み、揚げパンのシロップ漬け(右写真)などなど。
世界各国で行われている聖週間だけど、ここアンティグアのセマナ・サンタは海外に名が馳せるぐらい有名だそう。
セマナ・サンタのお祭りがどういうものか全然わからず、たまたまその時期に、たまたまアンティグアに来てしまい、
ここで生まれて初めて見れたというのは、とてもラッキーなことでした。
そして、たまたま来た木曜日がハイライトで、たまたま足を踏み込んだ教会が、
アンティグアで機能している教会では最大のサン・フランシスコ教会だったというのを後から知って、これまたラッキーだったのかな?
以下は、サン・フランシスコ教会のプロセッション模様。デジカメでバリバリ写しまくりました。その一部です。
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サン・フランシスコ教会周辺は人だかり。
観光客や、紫の装束をまとった男性たちがどんどんと敷地に増えてきている。
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開け広げられた教会のドア内に待機している教徒たち。
教会内からレールが敷かれている。キリストの受難劇を描いた輿がドアの外までこのレールを伝って出てくるらしい。 |
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教会の外に並ぶ教徒たち。彼らは、兵の格好をしている。
キリストのエルサレム入城を再現して行進するらしい。しかし、炎天下の中、この状態で1時間以上は立っていた・・・。 |
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炎天下の中、今か今かと待ち続けて1時間。ようやっと、行進が始まった。
教会でたかれるお香のようなもの(清めのため?)の煙が見えてきた。
このとき輿は、例のレールを伝って教会外へ出てきていたようだ。教徒たちは輿を担ぐ準備をしていたのだろう。
そして、感動の瞬間がついに・・・。 |
人垣の中からすーっと頭上に、十字架を背負ったキリストが現れた。ほんとに"すーっ"ってな感じ。
なんだろう?自分でもわけがわかんないくらい体の奥底からぐぐっと湧き上がってくるすごい感動。
なにがどうとは言葉で言い表せられないし、その場のその瞬間に居合わせないと感じることができないだろう・・・
これって"贅沢な感動"というものなのかな?ほんとこの瞬間に出会えてよかった・・・。
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ゆっくりゆっくりと、輿が近づいてきている。紫の装束の男性たちが輿を担ぎ、牛歩の如く歩いている。
とても重そう・・・。その行進に沿って両脇には、同様の紫の装束の男性たちが列をなして歩いている。
彼らは、輿を担ぐ交代要員らしい。日本でも神輿を担ぐことに誇りを持っている人がいるように、
彼らも輿を担ぐことに誇りを持っているようだった。 |
ここでサン・フランシスコ教会のキリストの受難劇を描いた輿について・・・(教会によって輿が違う)。
輿の上には3つの台座があり、最初に「PADRE(神父)」、真ん中に十字架を担いだ「HIJO(息子;神の子の意、つまりキリスト)」、
最後に「ESPIRITU SANTO(聖霊)」が乗っている。そして、輿の正面には「CREO EN DIOS(神の創造?)」、輿の後面には
「ESTA ES LA RAZON DE NUESTRA FE(これは私達の信仰の道理である?)」と幕が張られてあった。
この重そうな輿は、両脇30人ずつ、計60人で担ぐ。担ぐところには番号がふってあった。
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次に現れた輿は、4人ずつで担がれた女性と男性の像。
先にも述べたようにカトリック教をよく知らない私には、彼らが誰なのかわからない・・・。 |
「REINA Y MADRE(女王と母)」と幕に書いてあったような?マリア様であることには間違いない。
正面には「DIOS TE SALVE(救う神)」と書いてあった。 |
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教会を出て、街を歩くと、いろいろな行進が行われていた。
あとで気づいたけど、この背景にはグアテマラ富士と言われるアグア火山がうっすら見えている。 |
貼り付けにされた囚人を模しているよう。
また、騎馬や馬車がこの石畳の上を通り行く姿は、中世を彷彿とさせる光景だった。 |
これがアルフォンブラといわれる花道。
着色したおがくずで模様を描き、草花でまわりを飾っている。通りを歩くとあちこちに見られる。 |
これは、いろいろあったアルフォンブラの中で、ピカイチ!
これがおがくずで出来ているなんて・・・見事な色彩、手の込んだデザイン、絨毯として売ったら高そう・・・。 |
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これはおがくずより、草花のほうが多いアルフォンブラ。
シンプルに見えるけど、真ん中に置いてあるパンで作ったワニ(?)が超かわいい。
クリックするとパンで作ったワニが見れます。赤い舌を出して愛嬌あるよ! |
アルフォンブラの上を輿がゆっくりゆっくり通って行く。
輿のいちばん前にいる人は神父さんか、それに近い人でしょう。
輿を導く大切な役割。担がなくとも、コントロールに体力を費やすみたい。 |
輿が通る道に紫の装束を着た子供が、お香(?)の煙をまいて清めていく。
独特の香りとかなりの煙の量に少々むせてしまいそう。
このアルフォンブラはピカ2!かな? |
ピカ2のアルフォンブラの上を通っていってる。
輿が通ったあとのアルフォンブラは見るも無残な姿。後方にチューリップ型の長い棒が見えるが、
これは輿が通るとき、引っかからないよう電線を持ち上げるためのもの。 |
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キリストのまわりに後光が射しているように見えるでしょ?
担ぎ手はどのくらいして交代するのかわからないが、多くの担ぎ手がいるので楽かな?と思うけど、
6〜8時間かけて街を練り歩くんで、何回も担がないといけない。大変だ! |
昔のままの狭い道ゆえ、角を曲がるのは大変。
ゆっくりゆっくり壁すれすれに曲がっていってる。しかし、輿がどれだけ大きいかわかるでしょ? |
彼らが通るころは、アルフォンブラはそこにあったよって存在を残しているだけ。
この人たちは、杖をつきながら担いでいる。交代要員は少ないみたい。 |
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マリア様の輿は女性が担いでいる。輿のいちばん前にいる女性は選ばれた人なのだろう。
とても名誉なことだと言っていた。 |
このマリア様の輿は両脇10人ずつの計20人で担いでいる。担ぎやすい格好をしているかと
思いきや、スカートにサンダル(ヒールが結構ある)。 |
しばらく街を歩いていたら、違う教会の輿に出くわした。どこの教会かわからないけど、この輿も立派。
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この輿には、担ぐところにそれぞれカンテラが下がっていた。キリストに向かってライトもセットされてあった。
夜はこのカンテラとライトに灯りが点いて、幻想的になるのだろう。見たかった・・・。 |
ここのマリア様も女性たちが担いでいた。ほんと重いらしく、次の日は肩が痛いと言っていた。
キリストとおそろいのマント。サン・フランシスコ教会の衣装より豪華に見える・・・。 |
さっきもわからなかった男性と女性の像。
これを載せたのは手前で担いでいる人の恍惚の表情がなんともいえなかったんで・・・。 |
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