<><> SUMIO'S HOME PAGE <><>数年ぶりに西お多福山(865m)に登った。シニアカレッジの山楽会にOB会員資格で参加、大勢の方達と一緒に楽しませて貰った。 当日は午前8時30分に阪急御影駅に集合、深田池の広場で会長や新入10期生の挨拶を聞いた後、軽く体操をして出発。白鶴美術館の前を通り、マンションの多い住宅街を抜け、住吉川の瀬音を耳にしながら山道に入る。今回の登山行は7月に予定されている特別例会の北アルプス登山のトレーニングも兼ねているとのことだ。自分もそれに参加希望をしているので、出来るだけ足慣らしをしておきたいと思っていたこともあっての山行きであった。 右手の深い渓谷に沿って上がっていくと暫くして五助堰堤が見えてくる。ここ数日来の降雨で水量が多くダムの表面一杯に水が広がって落ちていた。この様子を横目で見ながら更に緩やかな山道を登っていく。道が次第に渓流沿いになってくる。それに従い流れの音も大きく聞こえてくる。水量が多いので勢いがある。水の音の合間を縫うようにキョカキョクキョカキョクと聞こえる鶯のさえずりが響く。辺りは新緑一色、大気が乾燥していてやや冷たく、それが時より風となって吹いて来ると汗ばんだ肌にはなはだ心地良い。 まさしくこの季節ならではのトレッキングの醍醐味が味わえた。
渓流を横切るところで普段は飛び石伝いが簡単にできるところが、水嵩があってどうしても渡れない。結局全員が靴をぬぎ裸足でそろりそろり渡った。水は脛の半ばまでの深さがあり、流れが結構早いので足を取られそうになる。また想像以上に冷たかった。 無事渡り終えて濡れた足を拭い、靴を又履きなおすとなんだか体全体がすっきりした。
この山でつつじがこんなに沢山咲いているとは知らなかった。はじめの内はもちつつじがピンク色で、樹間に浮かぶように 目を楽しませてくれていた。 標高が上がるにつれ今度はそれが紅いつつじに変わっていき、山頂近くの南斜面は半分くらいが紅く染まって見え、特に良かった。
頂上の直ぐ近くになると登りが厳しく、やがて太ももの辺りが張ってくるのが分かった。大体このコースは標高800m程の殆どを歩き上がるので、相当にハードな行程であることは分かっていた。それで気にはなっていたのだった。 とうとう痛みが来たかと観念してやや歩速を落とし、こむらかえりに進まない様に用心しながら登った。しかし幸いなことにそれからものの2〜3分程で、頂上直下の広くて平らなアスファルト道路に出られた。登りを行くのと殆ど平坦な道路では足の負担が全く変わる。 そして程無くこの道路の 少し先の木陰が続くところで昼食休憩になり、どうやら事無きを得たのだった。心底ほっとした。時刻は12時20分を指しており、それから小1時間くつろいだ。
ゆっくり昼食を楽しんだ後、有馬に向かう。当初の予定は紅葉谷を経由してであったが、下りに非常に急な所があるとのことから一軒茶屋へ廻り魚屋道を辿ることになった。 休憩していたアスファルト道を頂上には向かわず、そのまま更に少し直進。出て来た六甲最高峰への標識に従い右折し、再び山道に入る。それから間もなくで六甲山頂のバス通りにでた。そこを横断し、2つ3つの小山を上り下りして最高峰の直ぐ下に出る。そして一軒茶屋で記念写真を撮ったりしてから魚屋道に入った。 この道はいつ通っても雰囲気が穏やかで心がやすまる。季節に関係なくたんたんと歩いて行けるところだ。下っていく時はわずかな登りがたった1箇所あるだけ。今回ものんびり新緑やほんの時たま現れるつつじなどを楽しみながら進む。たまたま足を少し痛めた人と並んだので歩調を合わし、又持っていた食塩をあげたりしている内に、全体の最後尾となっていた。急ぐこともなかったのでそのまま緩い歩調で下って行った。そしてやがて有馬温泉に到着。コースは変わったが時刻は予定通りで午後3時前、会はそこで解散となった。 自分は考えていた通り近くの「銀泉」で汗を流しさっぱりして、心地よい疲れを多少覚えながら宝塚行きのバスに乗った。 文字通り五月晴れのもと、体力の上限いっぱい位のトレッキングで、新緑あふれる山の素晴らしさを満喫できた一日だった。 以 上 ![]() |