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4月から晴れて町立保育園に入園した楓。
なじむまで少々苦労した一時保育とは打って変わって、泣いたのは
初日の朝の預ける時に数分だけ。その後も毎日「保育園楽しい」と
言いながら毎日ウキウキで登園している。
制服を着た姿を見ると、なんだかもうすっかり一人前だ。
ちょっとブカブカだけど
おしゃべりもますます上手になり、大人と話す時とほぼ同じ感覚で
会話のキャッチボールが楽しめるようになってきた。
とはいえ、やっぱり2歳児。どうやらヒトとモノの区別がいまいち
ついてないっぽい。
たとえば何か物音がしたときに「何か音がしたよ」ではなく「何か
声がしたよ」と言う。夜2人きりで家にいる時にこの発言をされると、
わかっていても結構怖い。
札幌の実家でリンゴジュースを出された時、真剣な顔をしてグラスの
中の匂いをかいでいたので「どんな匂いがする?」と聞いてみたら、
「・・・りんごの声がする」と、とてもpoeticな答えが返ってきた。
実家のリビングにある掛け時計は1時間ごとにメロディが鳴るのだけど
その音を聞くたび「あ、時計しゃんが歌ってる」と報告してくれた。
雨の日に、スーパーの駐車場でちょっとだけ雨に濡れて「冷たいねー」
と言っていた楓が、車に乗ってから窓にふりつける雨を見て
「窓しゃん、冷たいかな? 窓しゃん、大丈夫かなー」と
心配そうにつぶやいた。
お気に入りのお人形、メルちゃんも妹のように可愛がっていて、
「お隣に座って一緒にお弁当食べるの」など楽しく遊んでいる。
けど、こちらが調子を合わせて「ほら、メルちゃんそんなとこに
置いたら寂しいって言ってるよ」といって片付けさせようとすると
「人形だからね」と突然冷静に言い返してきたりする。
もしかしてヒトとモノの区別、完全についてる?
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