2019.2.15      
ボラカイ島
さて話は飛びますが、2月初旬の祝日を利用してボラカイに行きました。

ボラカイ島は「世界一美しいビーチ」に選ばれたこともあるというリゾートですがオーバーツーリズムで環境汚染が進み、怒った大統領が昨年4月から半年間の閉鎖を宣言、その間に浄化作業を行い、10月に観光客の受け入れを再開したばかりだそうです。再開後は入島制限があるとかホテルが一部しか営業してないとかの情報がある一方、普通に旅行を楽しんだ人のレビューなどもあり、現況がいまいちつかめません。が、ホテルも航空券もすんなり予約が取れたのでとりあえず行ってみることにしました。




マニラからボラカイ
ボラカイ島に最も近いのはカティクラン空港。マニラから直行便で1時間ほどです。空港からホテルへの移動がややこしそうだったのでホテルに送迎を依頼したら往復1人3,000ペソ(6,000円くらい)とお高かったので、ネットで見つけたSouthwestで送迎パッケージ1,400ペソを予約しました。申し込みは簡単でしたが、入金後送られてきたバウチャーに集合場所の説明がないなどいろいろ不安。


セブパシフィック
今回のフライトはLCCのセブパシフィック。空港は最新のターミナル3です。事前にオンラインでチェックインを済ませ、カウンターでの荷物のドロップオフも思いのほかスムーズで、搭乗口に1時間半前に到着しました。搭乗時刻の30分前にひっそりと搭乗口が変更になっていましたが、そういうこともよくあると事前にネットで情報を得ていたので慌てず移動。

時間通りに搭乗口が開きバスで飛行機へ。順調だねーなどと話していた矢先、飛行機の目の前でバスが停まったまま一向にドアが開きません。そしておもむろにバスが動き出し、搭乗口に引き返しました。「機体に不具合が見つかり代わりの機体を準備しております」とのアナウンスでバスから降ろされ、さっきまでいたゲートに戻される私たち。まったく順調ではありません。

そして搭乗待合室の椅子に腰をおろすやいなや、すぐにまたバスに乗れとの指示。今度は無事に機内へと案内され、やれやれ…と落ち着いたところでまた「不具合がみつかったので機体を変更いたします」とのアナウンス。ふたたび飛行機から降ろされバスに乗せられる私たち。

またゲートに戻されるのかと思いきや、バスはそのまますぐ隣に駐機していた飛行機のもとへ。バスの中でしばらく待たされた後にようやく機内へと案内されました。とはいえもはや疑心暗鬼でリラックスできない上に、窓からは先ほど降ろされた隣の機体へ他の便の乗客が普通に乗り込んでいくのが見えたりして、ますますオペレーションへの不信感が深まります。


不具合があったはずの機体に案内される乗客たち


ようやくドアが閉まり機体は滑走路へ。ホッとしたのもつかの間、中途半端な場所でそのまま待機。永遠にも思える長い時間の後に「ただいま発着便混雑のため管制からの指示を待っております」とのアナウンス。いいよ、今日中に飛ぶならもうそれでいいよ。

結局予定より約3時間遅れで飛行機は飛び立ち、途中で引き返すんじゃないか、違う空港に着陸するんじゃないかなどのネガティブ予想を裏切り、カティクラン空港へ無事着陸しました。ちなみにセブパシフィックのサイトでは我々の便はずっと「on time」と表示されていました。


空港からホテル
カティクラン空港はとても小さく、荷物もターンテーブルではなく係の人から直接渡されるスタイル。そのすぐ横にSouthwestのカウンターがあり、これなら間違えようがありません。案内されるまま大型バスに乗り、車で5分ほどの港へ移動。港ではカウンターでホテルの宿泊確認レターを見せて手にスタンプを押してもらいます。これがボラカイへの入島制限で、ホテル予約がない人は船に乗れません。島までは意外と近く、ジェットボートに乗っている時間は5分ほど。


ボートの乗り降りはなかなかのスリル


船を降りた後はホテル行きのバスを待ちます。かなり待たされた後に乗せられたのは冷房もないボロボロのバン。明らかに定員オーバーでぎゅうぎゅうになりながら、あちこち工事中のガタガタ道(島のメインロード)を30分ほど揺られてホテルに到着しました。LCCに警戒して早めに家を出たこともあり、所要9時間…国内移動なのに海外並みに長かったです。


しかも着いたらスコール


ホテル
今回宿泊したのはスイス系のMovenpick Resort & Spa Boracay。Movenpickといえばアイスクリーム。バーゼルに住んでいたころはここのストラッチャテッラばかり食べていたものです。世界各地でホテルを経営しているのは知っていましたが、まさか数年後にこうしてフィリピンで泊まることになるとは思いませんでした。

ホテルの場所は、島の中心からは少し北に外れた静かなエリア。敷地の真ん中に広いプールが3つ連なり、白砂の美しいビーチも目の前で、泳ぐ&海を見ながらくつろぐ場所としては最高でした。部屋の壁は薄く隣のお客の中国語会話が丸聞こえだったり排水がいまいちだったりと、客室のクオリティはよくなく割高感は否めませんでしたが、朝から夕方までほぼプールサイドにいたので快適に過ごせました。あと島全体の問題のようですがたびたび停電があり、一瞬でホテルの自家発電に切り替わるので問題はないですが、そのたびに部屋のテレビが勝手について怖かったです。


ホテルのプール。奥には子ども用の浅いプールも。


海側のくつろぎスペース


プールの目の前にビーチが広がっています


ホテルには3つのレストランとカフェがあり、カフェでは毎日4時からチョコレートが振舞われます。あまーいチョコが無料で食べ放題、そこへタイミングよくドリンクメニューが差し出され、まんまとコーヒーを注文…よくできた仕組みです。ルームサービスや朝食の味は(スイス系だけに)予想どおり普通、イタリアンレストランのホームメイドパスタが絶品だったのですが、翌日同じものを頼もうと思ったらなんらかの"technical reason"で乾麺含めパスタメニューは一切できないと言われました。



島の様子
島の中心はホワイトビーチ。長いビーチ沿いにホテルやレストラン、ショップが並んでいるのですが、中でもにぎわっているのがステーション2と呼ばれるあたり。D'mallというショッピングモールがあり雑貨や食べ物のお店がぎっしり連なっています。夕食の頃には表通りからビーチへ抜ける通路はまっすぐ歩けないほどの人混み。ビーチにも人が溢れ、とてもにぎやかでした。ちょうど中国の春節だったので(よく考えたら祝日なのもそのせい)、余計に混雑していたのかもしれません。


D’mall

ホテルからホワイトビーチへの移動はトライシクル(ホテルのシャトルもあるけど時間が合わず)。乗り合いだと1人20ペソ、チャーターだと200ペソ程度が相場です。乗る前に金額を確認する必要がありますが、意外とふっかけては来ず、逆に値切れもしません。


トライシクル(手前の青は新しい車体なのでちょっと高い)


車道はほぼきれいに舗装されていますが、ところどころ工事中で片側交互通行の場所や水があふれている場所があり、両サイドの歩道や建物はまだ全力で工事中なので土埃と排気ガスがすごいです。トライシクルの運転手たちもマスクをした上にゴホゴホせき込みながら運転してる人が多かったです。


工事中なの完成してるのかよくわからない場所


ビーチ
ホテル前のビーチは白砂の遠浅、適度に岩礁もあり、シュノーケルで魚をたくさん見ることができました。閉鎖前は海水に藻が発生したりしていたようですが、藻はいっさい見かけませんでした。砂浜はパラソルやビーチベッド禁止とのことで、強い日差しを遮るのはヤシの木だけ。貝殻やサンゴのかけらがたくさん落ちていて、娘8歳は貝殻拾いや砂のお城づくりを楽しんでいました。


透明度と魚密度はこれくらい


ちなみにボラカイではビーチに巨大な砂のお城を作り、写真を撮る観光客からチップをとる商売が盛んだったらしいですが、それも規制強化で禁止になったそうです。最近では警官による「違法サンドキャッスル」の取り締まりも行われているとか。



マジックタイムのホワイトサンドビーチ



ビーチからアクセスできるシーフードレストラン、Mama's Fish House
美味しかったけどFacebookの電話番号が間違っていたので予約の際は要注意。



       
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