2007.11.4 雪の富士山、再び・・・!の巻B


 好天による見晴らしのよさに、浮かれながら登っていたものの、さすがに八合目に近づくと体力的に厳しくなってき
た。そういえばこれくらい体力使う山歩きって、夏の剱立山以来だなぁ。アレから3ヶ月近くどこにも行ってないからそり
ゃあ体力も衰えるわ。
 歩くうちに、いつから登り始めたのか、後ろから登ってきた人たちに追い越される。5、6人くらいかな?う〜む、おいら
のペースって、そんなに遅いのかな?
時間 ポイント 概要 コースタイ

(トータル)
11:03
   18
八合目
 八合目到着。やはり寒
い。つーか、風が冷た
い。七合目の辺りでは風
速5mくらいあるのかと
いう風が吹いていたが、
この辺りに来ると時おり
10mくらいありそうな風
が吹いてくる。ちょっとき
ついなぁ。
   54
( 2:57)
 後ろを振り返ると、まだ下界を眺めることができた。

 あ〜、でもだんだん雲が多くなってきたなぁ。
 山頂からの眺めもあまり望めそうに・・・・・・

 八合目の写真からもわかるように、この辺りから雪がだんだん多くなってきた。6月の経験から、このすぐ上が雪が
深く、苦労した記憶からアイゼンを装着する。
 予想通り、小屋のすぐ上ではアイスバーンと化していた。・・・・・・が、そんなところもほんのわずか、あっという間にク
リアした。
 なんだよ!アイゼンつけて損した。雪が大したことないなら邪魔でしょうがないからアイゼンをはずす。ただし、ザック
からはピッケルをおろして手にもつ。危ないところが遭ったらこいつで抑えりゃいいだろう。
 登っているうちに、早くも山頂から帰ってくる人がちらほら現れた。上の状況を聞いてみると、やはり九合目の下あた
りからは雪が今よりは深くなるらしい。で、さらに九合五勺から上はガチガチに固くなってると・・・・・・アイスバーンか!

 地面全体を覆ってないとはいえ、雪の量はだんだんと増えてきた。ところどころ、アイスバーンとなっているところも出
てきて足元に気をつけながら進む。
 それにしても、だんだんと足の指がジンジンと痺れはじめた。寒さが登山靴に凍みてきたのだろうか、あまり血流が
いってないような気がしてきた。せまい靴先の中、なるべく足の指を動かしてやる。
12:11
   16
九合目
 九合目。もう登山道は 歩いていません。どこが 登山道か雪でわからなく なってしまっているから。

 だんだん雪も深くなって きましたよ。足も痛いし、 なんかもう帰りたくなって きた。でも帰らないんだな (泣)
 とりあえず、まだアイゼンはつけるほどではなく、ピッケルを頼りにいけ
そうだ。
   53
( 3:50)
12:55
13:05
九合五勺  やっぱり帰りたい・・・・・・でも山頂が・・・・・・もうすぐそこに・・・・・・(こっ
からが長いんだけど)。
 雪はもうガリガリの氷状態。もはや
ピッケルだけでは安全の確保が怪し
くなってきた。ここからはアイゼン装
着して登る。

 積もった雪が日中の日差しに照ら
されて融け、ゆるくなったところで夜
の急激な冷え込みにより一気に凍り
つけられる・・・・・・これが富士山の
過酷な冬なのだろう・・・・・・
 アイゼン装着して歩くうちに・・・・・・・ヤベェ、足が痛い・・・・・・親指が痛
くなってきた。寒さのせいか、それともギュッと締め付けたアイゼンのバ
ンドがいけなかったのか。とにかく親指が痛くなってきた。
 おまけに時おり吹いてくる横殴りの風が砂粒だか雪のかけらだかをつ
ぶてのようにボクに浴びせかけてくる。痛い、痛いって!
 もう限界、ムリだ、帰ろう!・・・・・・と思いつつ、足が上へ上へと向いて
しまうオイラはマゾなのだろうか・・・・・・・?
   49
( 4:39)
14:00
   05
富士山浅間大社
 着いたーーー!!


 山頂直下の一点で思いっきりガチガチのアイスバーンが5mほどあり、
アイゼンもピッケルもホトンド歯が立たず、おまけにその部分がちょうど
せり出すようになっていて、滑ったら絶対アウトというところがあった。
 夏場、登山道の指示するロープがかろうじて雪の上に見えたので、そ
いつにしがみつきながら登ってきたが・・・・・・ホンットに怖かった!

 結局、ただこの場所に来るためだけに寒くて痛くて怖い思いをしながら
登ってしまった・・・・・・別にここに来たからって何かあるわけではなし
に・・・・・・・
 あ、そうだ。ひとつだけあった!
    55
( 5:34)

これだ〜〜〜〜!


 この風景、この富士山の火口の姿を見たいがために、ボクはここに立っているのである。
 まぁ、雪をかぶった富士山の火口の姿など、想像すれば大体は思い描けていたのだが・・・・・・やはり実際に見てみな
いと納得できん!
 その思い、ここでやっと成し遂げることができました。

 ・・・・・・・・

 あ、剣ヶ峰。3,776m、富士山最高峰の場所。

 ・・・・・・あそこから火口を覗いたら、また視点が変わるのかなぁ・・・・・・・?


 って、なに考えてるんだ?今日はここでもう帰らなきゃ。一応ヘッドランプは持って きたけど、こんなに足場の悪いところじゃ絶対に真っ暗な中での下山は危険だぞ。
 日没も早くなってるし、早く帰らないと・・・・・・


 って、おーい!!そっちは違うぞー!!!!

 ・・・・・・足はさらに上へと目指してしまうのであった・・・・・・

つづく!!

2007.11.4 雪の富士山、再び・・・!の巻C

(2008.2.17)

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