美ケ原と八ヶ岳に寄り道
2009年8月18日


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 8時過ぎにグリンデルを出て松本市街に入ると通勤渋滞に巻き込まれた。松本城を巻いて県道67号で美ケ原に向かう。ビーナスラインに出れば何とかなるだろうとタカをくっていたが扉峠までは25kmもある。
 茅野市や諏訪市からビーナスラインを使って美ケ原へ何度も出向いても、松本市から出向いたのは35年前にバスに乗ってだし、7〜8年前に美ケ原高原美術館から白樺平・番所ケ原・武石峠を経て美ケ原林道を恐る恐る走行して松本へ抜けたことしかない。
 ともあれアザレアラインをたどって三城牧場に到着して散策し、頭上に美ケ原のアンテナ塔を眺めて一安心だ。そこから扉峠へ出るのは7〜8kmもあったけど位置がつかめれば不安は消えた。
 ビーナスラインをたどって山本小屋や道の駅高原美術館に立ち寄り、のどかな高原風景や周りの山並みを眺めて見通しがきくありがたさを妻と語り合うのも、心細い山道を走行してきたからこそだろう。

三城牧場 アンテナ塔を仰ぐ ビーナスライン
美ヶ原1 美ヶ原2 扉峠のドライブイン



 ビーナスラインを快適に走行し霧ヶ峰から県道40号で諏訪市元町に下れば猛暑である。
グリンデルの主人にすすめられた「片倉館」を探すために上諏訪の狭い道に入り込み、いつものとおり言い争う始末だ。唯一のヒントは間欠泉と湖畔である。6月に乗った観光船乗り場の近くに片倉というのがあったと思い出して高島城から湖畔に抜けた。
 片倉館は市立美術館に隣接した博物館風の施設だった。古風で巨大な洋風建築が2棟並ぶから大学のキャンパスを彷彿させる。明治の建物かと思ったが昭和3年の竣工である。千人風呂というからプールかと錯覚したが百人が立って入浴できるようだ。
 文化と娯楽の融合を目指して作られたようで確かに重厚な雰囲気をただよわす。女工をまとめて入浴させるための風呂ではなく、財を惜しみなく投入した社交場のようだ。
 浴槽は深さが1.1mもあって底に玉砂利がひかれている。立つと足の裏に刺激があるけど歩き回るのはややつらい。ステンドグラスや彫刻を眺めてゴージャスな入浴を楽しむのも良いだろう。貧乏人のわたしには落ち着かない居心地の悪さがあったけど単純温泉だから湯上がりはすっきりする。

 諏訪と小淵沢間は中央道を使い、八ヶ岳高原ラインを甲斐大泉に向かう。クルマで1,500mまであがれるのもうれしい。1,528mの天女山には10分歩けば着くし、富士山を眺める絶好地だ。
 今回は「天の河原」という名前にひかれて歩いたがけっこうきつい登りだ。標高1,620mだから天女山より100mも高い。すぐ着くと甘くみたが片道20分かかり、妻は汗でびっしょりである。赤土が露出した広い斜面から八ヶ岳や秩父の山々が望めるがそれだけだ。



 罪滅ぼしに甲斐大泉の「パノラマの湯」に立ち寄った。泉質はナトリウム・炭酸水素塩泉でやや黄色がかったぬるい湯である。内湯と露天風呂があるけれど名前のとおり富士山正面に眺める露天風呂につかりたい。小海線の駅に近くて宿泊施設もある。

 長坂インターから中央道に入れば、いつものとおり小仏トンネルを先頭に17kmの渋滞だ。大月インターで降りて国道20号を走り、上野原から秋山温泉を迂回して相模原市藤野町へ抜ける。すでに暗くなっているが12日に通り抜けた道路だから不安はない。
 先日は見逃した「東尾垂の湯」を確かめるチャンスだ。予想したとおり県道517号にあって、藤野温泉病院なごみの里と同じ看板に記載されている。狭い道を先に進めばそこだけがやけに明るい温泉がある。午後9時まで営業というのでさっそく入浴した。アルカリ性単純泉でPh9.73の透明な温泉だ。ぬめりは強くなくすっきりとした湯上がりだ。
 昨日と今日は一日3度ずつ入浴している妻は十分満足している。休みの初日に入れずにあきらめたが、終わりの日に入れるのも何かの縁なのだろう。
 温泉を22ヶ所まわり、14回(重複1回を含む)入浴した夏休みはこれで終わりだ。

『データ』
 8・18 火 晴れ 299km 8:15ー23:05 美ケ原、八ヶ岳 K諏訪市:片倉館、L北杜市甲斐大泉町:パノラマの湯、M相模原市藤野町:東尾垂れの湯 ビーナスライン扉峠【岩魚塩焼】、長坂で給油、八ヶ岳公園道路走行、天女山散策、中央道は17km渋滞で大月から国道20号ほかを利用、自宅に戻る




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