高尾山へ紅葉見物
2007年11月24日


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●タカオで勘違い

 この連休は家にこもるつもりで経済学や会計の本を買って帰ると、「タカオは紅葉だって」と妻がつぶやく。

「京都にこれから出向く気はないよ。金もないからな」とわたしが言えばキョトンとする。
「何を言ってるの。夏のドライブで寄ったんじゃない」と真顔である。
 子どもが小さかった頃は我ケ家で紅葉といえば八ケ岳や清里だった。最近は秋になると誰かが京都の紅葉を持ち出す。たいていは清水寺や三千院になるが、嵐山や高雄が出てくる。そのたびに寒くて震えたのを思い出す。実際に出向いているのは妻とわたしだけなのに子どもが話題にするのはテレビ画面を眺めてのことだろう。京都だけが紅葉の名所でもあるまい。それにしても京都の高雄とハ王子の高尾山はまぎわらしい。

●電車を乗り継ぐ

 昨日は早起きして高雄山へ出向いた。三連休の中日だが駐車場待ちを嫌って電車にした。横浜線・中央線それに京王線を使えば2時間半で着く。妻が久しぶりの電車を乗り継ぐ旅だと浮き浮きするのもおかしい。先日は亭主を置いて珍しく−人で古巣へ買物に出かけたくせにガイドがつかないと山歩きをしない横着者である。ハ王子駅で河口湖向けの快速列車に乗れば、心地よい座席に座ったばかりに目的地を変えようと言い出すのに呆れた。ともあれ京王線の高尾山口駅は家族連れでごったがえし、人込みに押されてカメラのキャップをなくしたのもくやしい。高尾山頂:紅葉は今一つ


●散策でくつろぐ

 ケ−ブルは30分待ちというので二人乗りリフトを使ったが、落差が大きい斜面を保護バ−なしで座るのは高所恐怖症のわたしはおちつかない。それを見透かされて妻にからかわれる始末だ。わたしだけかとまわりを見まわせばしつかり座席につかまっているのは男ばかりである。ジェットコ−スタ−だって似たようなもので叫び声をあげる元気は男にないようだ。高尾の紅葉(1)


 妻は軽快な足どりで先を進む。今年は八方尾根や北八ケ岳を歩かせたせいだろう。それにしても道幅一杯に広がって歩くからよけて歩くのもうっとうしい。せっかく歩くリズムを整えても階段で渋滞するのもうんざりする。とはいえのんびり散策するのをバカにしするつもりはない。道端の花や仏閣を眺めて互いの思うことを言い交わすのも散策の楽しみにちがいない。友人や家族と歩く楽しみを否定するのは思い上がりではないか。


高尾の紅葉(2)
 寒さや辛さに耐えて人が登るのは身近な場所で紅葉を味わうためだけではないような気がする。平地では気恥しい言葉が自然と出てきたり、互いに手をつなぎあうのも山だからできることだ。たよりないと思い込んでいた子どもがはつらつと歩くのにも気づいたりするのも意外だ。それは低い山だからこそできるのだろう。ふだんは神仏にかかわらない者が願をかけたり、吉凶くじに一喜一憂するのもほほえましい。


富士山を眺める
高尾山からの富士山
 山頂は観光客でごったがえしていたがかんじんの紅葉は色がくすんで期待したほどではなかった。人が群がっているのにひかれて先に進むと山々の連らなりの間に白い雪をまとった富士山がそびえている。わきから陽光がさすのでうすぼんやりしているのが残念だった。それにしても感情を表に出さぬ妻がいつになくはしゃぐのがおかしい。

 何度か高尾山に登ってきたわたしも富士山を眺めた記憶がない。ことしはスバルライン、ほったらかし温泉、陣馬山、みずがき山いずれへ出向いても富士山が見えなかった。いつでも見えると思う山が姿を見せないのも気がかりだった。妻がいつになくはしゃぐのもそこにあるのだろう。かすかに富士山が見える


●甘味にひかれる

 午後1時すぎに下山するとケ−ブル乗り場の並びが商店街まで伸びている。わたしたちが出発した午前9時半ころの3倍以上になった。これも好天にひかれて出向いたのだろう。卜イレ待ちの列も伸びている。京都もそうだったが花見は冷え込みとの戦いのようだ。中腹のリフト乗り場は乗り物待ちより卜イレ待ちの列の方が長かった。晴れていても日陰に入ると昼間でも肌寒いからだろう。

 高尾山の名物はトロロそばのようでどの店先にも長蛇の列だ。数日前にテレビで紅葉が紹介されたからだろうか。並ぶのを嫌ってわたしたちは山頂であんみつを食べたのにしるこを食べた。しるこで釣り上げた妻が満足するのもおかしい。


☆記録

 11月24日(土)晴れ・満月

 5:30起床、6:30出発、石川町→東神奈川→八王子→高尾→9:00京王高尾山口駅、休憩、9:30ケ−ブル乗り場→リフ卜、10:50−11:30山頂・食事、13:30リフト→ケ−ブル乗り場・甘味
 高尾山口→高尾→吉祥寺下車・買い物散策→井の頭線→渋谷→東横線→横浜・食事と買い物:21:30帰宅

【追記】

 電車の混雑でデジカメのレンズキャップを失くして悔しい。
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