おとずかい
第4章 音階と音程のあらまし

上高地田代池からの穂高連峰


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音図解もくじ

第4章 音階と音程             ● 第4章の本文へ行く
     
 楽譜の構造は第2章でふれましたが、この章は音と音がどのように組み合わされるかを整理しています。
 この章の内容は、第5章の和音を知るために欠かせない知識です。
 第3章の3-5図でメロディー(旋律)と和音の図解をしましたが、音と音を水平に並べたものがメロディーで、音を垂直に並べたものが和音です。いずれも時の流れを作って音の動き(進行)を作り出します。
 音楽の歴史では和音を中心にした和声学が先にあって、ひとつの旋律に他の旋律を重ねた「対位法」が生まれたようです。

●わかりにくい部分が多いけど

 この章はメロディーの基礎を分析する尺度(はかり)やその理屈を扱います。楽典でいちばん細かく説明される部分ですが領域が広すぎて理解しにくい部分です。
 それなので、説明は必要最低限なものにしぼります。

●暗黙の了解

 この章ではふれませんでしたが西洋音楽の暗黙の了解は「オクターブの等価性(類似性)」と「異名同音」です。
 オクターブの等価性というのは、7つの全音(上のドを含めれば8つの音ですが初めのドと上のドは同じものと扱われます)で説明するものです。単音程と複音程を同じものとみなし、「転回」という考えが前提とされます。
 異名同音は均一な12の半音で音階を分割する平均律によるものです。それ以前の音律と異なり調性の区分がややあいまいになります。前提をぼかしてあれこれ説明されても読者は理解できません。これらは「音楽ガイド」でふれたので繰り返しません。

●基本を押さえる
 
 音名や音階は西洋音楽の基本用語です。音と音との距離を示すのが音程ですが、完全・長・短・増・減などの区分が飛び出して混乱します。
 紛らわしいのはダブルフラットやダブルシャープです。異名同音の説明に飛び出してあわてさせられます。これは理屈のお遊びではないでしょうか。
 ともあれ調性や音の進行を簡単に理解するのに「五度圏図」は欠かせません。5度移動と4度移動は同じものという考えも忘れてはならないでしょう。

●利用していただきたいものとわからないこと

 この章では和音に結びつく実用例をまとめています。「転回音程」、「進行を表現する用語」、「♯や♭の攻略法」、「調号の早見法」などを利用してください。
 「音階と変化記号」は知らなくても良いことですがどこに変化記号がつくのか戸惑うこともあるので作成しました。
 長音階と短音階の区別は、わたしが理解できないことも多くて未完成です。知っておいた方が良いものだけを整理していますが興味がある方は専門書を読んでください。

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