図解編
債権編のあらまし
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なじみやすいようでわかりにくいのが債権編です。パソコンに打ち込むのに「債券」や「再建」でなく権利の「債権」に変換するのも面倒です。
契約といって甘く見ると、典型契約が13種類も出てきて頭が混乱してきます。この他にも契約はありますからお手上げです。
経済取引に不慣れな者には何を言っているのかさっぱりわからないし、堅苦しい法律用語が飛び出します。
金を返すことを「弁済」、物を利用することを「使用」、物を使って別の物を返すのを「消費」というのはまだしも、一字ちがいの自働債権、受働債権、委託、寄託に頭をかかえます。
そして、債権編は、総則の条文がやたらと多いのに加えて、@契約、A事務管理、B不当利得、C不法行為を含みますからいっそう混乱します。
仕事では何かとかかわってきましたが、それを他人に説明するとき窮するのも債権です。
今回の用語集の作成でも、細かいことでつまづき最も手がかかりました。その反省を踏まえてもっとも簡単にまとめたのがこのあらましです。債権のあらまし.pdf
用語集はここに取り上げた用語から読み進めてください。
この度のワードによる図解は債権を攻略するために作りました。
委任は代理とかかわりますので注意義務を含めて総則編に移しました。
対抗要件も物権・債権・親族・相続にかかわりますので総則編にまとめています。
債権編で忘れてはならないのは、債権債務の発生と成立、債権の回収、担保責任、債権債務の消滅の正規ルートです。
解説書は債務不履行や不法行為の脇道を優先しますので忘れられがちです。
それとともに複数の債権・債務関係のほか担保提供者や保証人のかかわりです。
担保物権の扱いは債権の担保や保証にかかわるので「担保と保証の基礎知識」にまとめました。
債務不履行や不法行為にかかる損害賠償は「損害賠償にかかる基礎知識」にまとめました。
債権編は民法改正が予定されていますのでその他はアウトラインにとどめます。
@ 債権と債務(債権・債務、債権者平等の原則、給付・反対給付)
A 債権の発生原因(契約、事務管理、不当利得、不法行為)
B 債権の種類(特定物債権、種類債権、金銭債権、選択債権、任意債権)
C 債務不履行(原始的不能、後発的不能、履行遅滞、履行不能、不完全履行、利息の種類、損益相殺・過失相殺、遅延賠償・補填賠償)
D 債権の確保(保証、担保、代物弁済、代位弁済、債権譲渡、代位権、取消権、担保権の実行、相殺)
E 人的担保(連帯債務、連帯保証、保証債務、求償権、催告の抗弁権、検索の抗弁権)
F 債権回収(債権譲渡・債務引受、債権者代位・詐害行為取消)
G 債権の消滅(弁済、代物弁済、供託、相殺、更改、免除、混同、充当と代位)
H 契約の成立(申込み・承諾、契約の区分、同時履行の抗弁権、危険負担)
10 契約の解除(合意解除、法定解除、約定解除)
11 物の移転契約(贈与・交換・売買、贈与契約、頭金と手付金)
12 物の貸借契約(消費貸借・使用貸借・賃貸借)
13 役務提供型の契約(雇用・請負・委任・寄託)
14 担保責任と危険負担(契約に伴う損害賠償、担保責任、瑕疵担保責任・危険負担)
15 事務管理(管理・通知義務、要した費用の償還)
16 不当利得(返還義務、不法原因給付)
17 不法行為(故意・過失、賠償責任、善良なる管理者の注意義務)