たかがクルマのことだけど
フェンダーミラーが懐かしい
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久しぶりにタクシーに乗った。今でもフェンダーミラーが使われているのがうらやましい。いまどきクルマ販売店に出向いても特注扱いで、下取り時にマイナスという脅しも加わる。それで20年前から渋々ドアミラーを使ってきた。
ドアミラーは雨の日や肥満の人が助手席に座ると反対側が見にくい。首を回す範囲が広いから前方から目が離れる。また、私は2度ほど対向車にドアミラーをぶつけられたことがある。見栄えはいいがドライバーには無理を強い、出っ張っていることを忘れさせる面がある。マア、ミラーなど見たこともないドライバーにはどうでもいいことだろう。
フェンダーミラーの長所をあげれば次のとおりだ。
(1)視線が前方に向くから違和感が少ない
(2)車内の同乗者を見なくて済む
(3)回す範囲が少ないから首が疲れない
(4)車体の両端がつかみやすい。
(5)車体から突起する部分が減って歩行者や他の車両と接触しない
(6)後退するときも前方を見るだけで済む
短所はスタイルが不格好で、営業車のイメージがつきまとうことだろう。
たかがミラーと笑う人も多いはずだ。でも、運転中に一番利用する道具であるこを忘れてほしくない。後方からの接近状態、側方を含めた相対的な位置の確認、車線変更を始める前などはミラーで確かめる。緊急車両の接近は音に気づいてからミラーで位置を確かめて譲る方向を決めている。そのためには疲れさせない配慮が欠かせないだろう。
メーカーはドライバーの負担を減らしてきた。でも、ミラーはスタイルという販売の側面で使いやすさを犠牲にしたような気がする。フォーミュラー車(F1)やタクシーにフェンダーミラーが今も使われているのはドライバーにとって有用だからだろう。見栄えでなく、理にかなった道具を装備してほしい。
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