たかがクルマのことだけど

あなたしか見えない運転


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 通勤電車の乗り降りで戸惑うのは駆け込んでくる人の勢いだ。ドアをめがけて駆け込んでくるから避けるしかない。ドライバーにもこのテが多い。ひらすら前方だけを注意して横も後ろも無視した運転がある。



 あなただけをという一途(いちず)さは羨ましいが、相手に重荷なときも多い。恋のかけひきに似たものが運転ではなかろうか。ワンパターンな行動はわかりやすいが危険である。運転にはある程度移り気で冷めたところが必要だろう。

 初心者ならまだ可愛い。慣れれば直るからだ。でも、懲りない人が多いのも人の世の定めだろう。変化に気づかないか無視するタイプはいる。

 どんな行動かをあげれば次のようなものだ。心当たりはないだろうか。

    ■直線的な思考で、迂回することを嫌う
    ■加速ばかりして減速を恥だと思い込む
    ■接近して走ることしかできない
    ■何が何でも車線の左側に寄せて走る
    ■追い越し車線しか走らない
    ■とめたり、譲ることをしない
    ■合図してすぐに行動に移る

 恋は盲目の時期もある。でも、それだけでは長続きしない。互いが疲れるもとだろう。タテマエだけならいくらでも並べられる。現実を見極めて対応しなければ旅の運転は自分や同乗者を守れないこともある。

 見知らぬ場所に出向いて思うのは、運転のしかたにも地域差があることだ。制限速度を厳守したり、独特の
走り方がある。それを無視して運転すればギクシャクするだけでなく、嫌われるもとである。柔軟な対応を身につけるしかないだろう。

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