たかがクルマのことだけど

ぬかるみや 凹凸路の走行


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 せっかくキレイにした愛車をホコリや泥水で汚したくない。若いころはそれを軟弱だと非難した。高速道路しか走れない人をバカ呼ばわりし、直線路なんて眠たくなるとうそぶいて山道を好んで走った。


 昔のクルマのCMに「ぬかるみ」にはまってタイヤが空転してるシーンがあった。通りすがりのドライバーがコートを惜し気なく地面に敷いて脱出させ、黙って去っていった。助けられた女性が見送る姿も懐かしい。あれほどキザな場面はなかった。今それを真似しようと思っても道が整備されてそんな「ぬかるみ」が見当たらない。


 また、四輪駆動車が普及して、浜辺でタイヤを空転させるクルマを見かけない。このようにタイヤが空転する場合を「スタック」というのも忘れられたようだ。コートでなくてもスコップや新聞紙を噛ませば脱出できることを知っておいて損はない。


 山道も舗装され、すれ違いでアタフタすることも少なくなった。未舗装だったころは凹凸をどう走るかも技術だった。「わだち」にハンドルをとられず、車体を擦らずに走るか考えて走った。まア、そんな場所に入らなければいいのだろう。両輪でまたぐか、片方を乗せるかは自分で考えてほしい。


 手とり足とりして教える気はない。でも、高速道路にも「わだち」はあります。トラックが走る車線はくたびれて路面がへこんでいる。気づくのは雨の日ぐらいなものだろう。水溜まりになって泥水がはねる。車線を選ぶのもクルマを汚さないために必要です。

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