たかがクルマのことだけど

ミラーを見ていますか


トップページに戻る  目次ページに戻る  前頁へ  次ページへ

目次
 
利用して役立つこと
 ●死角を忘れない
 ●ミラーの特性

  

 たいていのドライバーはミラーを見る余裕もなくクルマを走らせている。前だけ見て運転するのが精一杯というのも不安である。前後左右を正確に把握して運転するのがドライバーの役割というのを忘れているのではなかろうか。無茶な割り込みや急な車線変更をするのもこうゆう余裕のない運転から生れるのではなかろうか。


利用して役立つこと

 ドアミラーやルームミラーで後ろの流れを把握することで少なくとも次の利点がある。ただし、後述するようにミラーには「特性」と「死角」がつきまとうのを忘れないでほしい。

@追突防止が図れる。

 前に接近して走りたがるドライバーが多い。嫌がらせだったり、単に無神経だけというドライバーでも後ろに置けば危険この上もない存在である。自ら車線を変更して先に行かせることもできる。後方を確かめ、速いクルマに道を譲るのも安全走行には欠かせない。意地を張って追突されるのもバカらしいことだ。

A車線変更がスムーズに行える。

 後車がいないのを確かめて行うのが安全で正しい車線変更である。でも、都市部の道路はクルマがあふれているからあらかじめすき間を確かめておくに限る。合流や分岐点をあらかじめ地図で確かめ、そういう場所にさしかかる前からゆとりを持って行うためには、常に後方を把握するしかない。

B危険なクルマに関わらずにすむ。

 どうしても相性が合わないドライバーはいる。@で触れたタイプのほかに、車線をヨタヨタ走ったり、よそ見ばかりしているドライバーもいる。後方を確かめるのはそういうドライバーに近づかない確認作業である。

C左折や右折が確実に行える。

 かつては、トラックやバスが左折時に歩行者や自転車を巻き込む事故が多かった。クルマに内輪差があることから生じた。でも、乗用車だって左側は運転席から離れて盲点が多い。曲がるときにはあらかじめ側方にクルマや歩行者がいないかを確かめて行うことだ。ミラーはそのためにある。
                               文頭へ戻る

死角を忘れない

 当たり前のことだけどミラーは真横や前を見ることができない。そして、左後方や右後方に見えない場所が出る。これが死角である。ドアミラーの場合は助手席に人や荷物があるときは確かめる範囲に限界が生れる。雨が降ればガラスが曇り、左右が鏡になって後方がまったく見えないときもある。これはルームミラーも同様である。

 ミラーですべてが確かめられるわけではない。また、トラックやバスだけでなく荷物を室内に満載すればミラーで後方や側方を確かめて後退するしかない場合もある。あらかじめクルマを止めて後方を確かめても突然子どもが飛び出したり、死角にクルマが入ることもあることを想定するしかないだろう。

 でも、走行中に何度か後方を確かめることにより死角を減らすことはできる。ミラーに頼らず自分の目で確かめて車線を変更するのを励行するしかない。
                               文頭へ戻る

ミラーの特性

 レンズには平面鏡と凸面鏡がある。距離差が比較的正しいのは平面鏡だが見える範囲が狭い。それを補うものとしてワイドミラーと呼ばれる凸面鏡もカーショップで多く売られている。私も愛用しているが、これも屈折率がまちまちで距離感を惑わす面が多い。

 使う道具の特性を知って判断を弾力的に行う。つまり、頭の切り換えで対応するしかないだろう。フェンダーミラー、ドアミラー、ルームミラーそれぞれに限界がある。これしかないのでなく、これも使うというのがドライバーの知恵の使い方ではないか。
                               文頭へ戻る