たかがクルマのことだけど

ライト点けていますか


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目次
 ●視界の向上は錯覚
 ●わかってもらうための働きかけ
 ●具体的な使用例
 ●やってほしくないこと


 夕暮れ時になってもライト(燈火)を点けずに走るドライバーがいる。夜中に無灯火の自転車で走るようなものだ。自分の身は自分で守るという意識が欠けるのだろう。コッソリ動き回る痴漢やドロボウの類を除き、まわりに注意を促すためにライトがある。ライトは「視界の向上を図る」だけでなく、「周囲に気づいていただく」ための道具であるのを忘れていないだろうか。


視界の向上は錯覚だ

 ライトを点ければ視界が向上するというのは錯覚にすぎない。光を照射する範囲は見やすくなるが、見えない部分がつきまとう。これはワイパーも同様である。晴れ上がった昼間より見える範囲が狭くなることを忘れてはならないだろう。劣化したものを補うのはドライバーの知恵と行動しかない。

 自分は見えるから点ける必要がない。そいう身勝手な発言をするドライバーもいる。自分以外のドライバーが同じ道路を使用していることを忘れているだけだろう。頭が良い人がいれば直しようのないバカがいるのが道路である。そして、その身勝手が他のドライバーや歩行者に危険をまき散らしているのに気づいていない、無責任な発言である。 

 自分が見にくいから他人も見にくいと考えて予防運転するのが夕暮れ時や明け方の配慮ではなかろうか。相手が気づかないのを批難するのは勝手である。でも、そういうドライバーのまきぞえになって傷ついたり苦しむのはバカバカしい。互いの危険を少しでも減らし、不安や不快の元を作らないのを忘れてはならないだろう。
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わかってもらうための働きかけ

 まわりに知ってもらう営みとしてライトを使う。それは義務だから励行するのでなく、自己保身のために積極的に行うことだ。つまり、自分の安全を確保するために行うのである。分かってもらうためにはそれ相応の知恵を働かすことが欠かせない。

 つまり、相手に望むのでなく、相手が分かるように積極的に働きかけることである。「ここに私がいますからぶっつけないでよ」という居直りだけでなく、「道をふさいですみません」という謙虚さを忘れてはならないだろう。

 自分を含めてミスをしやすい時期に早め早めにライトを点ける。これが基本的なスタンスである。昼間であっても雨や霧のときは車幅燈(スモールランプ)を点け、夕暮れ時や早朝には点燈して走る。そして、道路にクルマを停める場合は駐車燈(パーキングライト)を点滅させる。ちなみに、点燈よりも点滅のほうが相手の注意をひくことを忘れないことである。要は、危険の程度に応じた使い分けをすることだろう。
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具体的な使用例

 時と場合に応じて使い分けるのがライトである。そういう例として参考にしてほしい。

@追突防止を図るためには尾燈とハザードランプを使い分ける。

 雨、霧、夕暮れ、明け方、夜間に後車の追突を避けるために尾燈や車幅燈を点けるのは当然である。西日のまぶしい時刻や明け方に逆光状態で走るときも尾燈は無視できない道具である。見えないから相手に接近したがるクルマも多いから、ハザードランプで注意を促すのも良いだろう。

 余談になるが、ムキにならないで先に行かせることも選択肢におこう。死ななきゃわからないバカもたまにいる。いつでも停車できるように走行車線を走るのを心がけよう。どうしても運転できない状態のときは速やかに車を安全な場所に停めるのが予防運転である。

A追い越しや注意喚起にライトを使う。

 高速道路での合図はクラクションよりもライトのパッシング(点滅)である。でも、これはむやみやたらに使うものではない。バックミラーを見ていないドライバーや逆上してムキになるドライバーが多いからだ。いろいろなタイプのドライバーがクルマを走らせていることを見極めることが大切である。

 また、夜間の走行時にもパッシングは役に立つ。狭い道から広い道に出るとき、見通しの悪いカーブや山道にさしかかる前にまわりに注意を促す手段である。クラクションよりスマートで、実効性があると私は思う。
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やってほしくないこと

 無造作に使ってまわりをいらだたせるのがライトである。こんなことはしてほしくない。

@上向きライトで走り回る

 対向車や歩行者がいるときには減光する。これがわかっていないドライバーが多い。前照燈を切り替えることを知らないかとムッとさせられる。眩しいために相手に危険をまき散らす走行をしてほしくない。自分の都合だけを優先して異常に明るいライトを使うクルマも迷惑である。

Aフォッグランプを点けまくる

 雨や霧のときに役立つフォッグランプを夜間に点けっ放しにして走るクルマが多い。けっこう眩しくて対向車には迷惑なしろものである。使わなくてもすむときは使わないという選択肢はないのだろうか。
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