たかがクルマのことだけど

寂しい夜道を走って


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 みやげを買い忘れたのに気づいて中央道の談合坂サ−ビスエリアへ出向いた。夏休みが終るニ日前の土曜日の夜である。ー般道を上野原まで走り中央道に入って談合坂へ着くと23時を過ぎていた。足を伸ばして河口湖へ向うえ霧に巻かれる始末である。先週の中央道は平日でも17Km〜25km渋帯していたがあの日は7Kmというのも意外だった。

 マイカー規制のせいか河口湖インターはひっそりとしていた。0時を過ぎて走るクルマがこれほど少ないというのも意外だ。急ぐこともないので国道使い山中湖を経て御殿場へ抜けたが行き交うクルマも少なくて思いもよらぬ静けさにとまどった。霧に加えて小雨までちらっく始末である。休憩のために御殿場のファミレスに入ったが客は三組しかいない。

 登山はできなくてもかっては夏休みの時期には観光客であふれた道路がこんなに寂れるのも不思議である。それは相模湖も似ている。道路沿いのおしゃれな店が姿を消してそこだけエアーポケットになっている。林の中に明りが消えた廃居を見るのは虚しい。そこで語ったり笑った思いがあるばかりに落差に驚く。

 新しいものができれば客も出向いてにぎわうがすぐにあきられるのも世の習いだろうか。最近はそのサイクルがやけに短くなっているような気がする。当り外れに振りまわされるリスクが増しているのだろう。とはいえ、そこに何があったかを語り合える共同体験を大事にしたいものだ。用もないのに夫婦でうろつきまわるのは自慢にならないのだが・・・。(2007/08/21)