音のつながりにはパターンがある 
誰にもわかるコード進行 1



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おとずかい
  
フォークのこと


誰にもわかるコード進行


(1)はじめと終りの音
(2)音のつながり
(3)音と音の関係
(4)音の進行を示す用語
(5)和音には音と音のつながりが反映する

補論 禁則をふまえた和音相性表

1 音のつながりにはパターンがある
 和音に進む前に音と音の結びつきにふれておきます。退屈な方は(4)の用語解説を眺めてスキップしてください。
 唱歌や童謡を調べているうちに音と音とのつながりが見えてきました。
 ここでは結論しかあげませんが興味のある方は「ひまじんの音楽ガイド」をながめてください。
(1)はじめと終りの音
 ギターでフォークを弾く合い間に「キラキラ星」や「どんぐりころころ」の替え歌でひまつぶしをしてきました。
 それなら唱歌や童謡がどんなパターンなのかと調べたのがはじめと終りの音のつながりです。
 唱歌は日本古謡(「さくら」)やわらべうた(「うさぎ」)が含まれていますが、「荒城の月」を除いて長音階の曲です。
 童謡は短音階の曲が3割ふくまれています。
 唱歌や童謡は西洋音階ですがファとシで終わる曲はありません。
 そして、わらべうたは日本音階といわれるレやラで終わるパターンです。
 結論からいえば、西洋音楽はド・ミ・ソで始まる曲がドで終わり、ミやラで始まる曲がラで終わります。
 そんなの当り前じゃないかと笑われそうですが、自分で確かめて納得することも欠かせないでしょう(図1)。
 なお、唱歌・童謡・わらべうたに区別したはじめと終りの表は「音楽ガイド」で確かめてください。
 日本の唱歌や童謡は西洋音階をまねてもド・レ・ミ・ソ・ラの5音階で組み立てられています。
 
 図 1


 
(2)音のつながり
 音のつながりには次のパターンがあります。図2をごらんください。
 表のサンプルは113曲ですが211曲と変わりありません。
 ●ドで始まる曲は、ドレ、ドレミ、ドレミレ、ドレミファとつながる
 ●レで始まる曲は、レドレド、レドレラ、レドラとつながる
 ●ミで始まる曲は、ミレドやミソラソとつながる
 ●ファで始まる曲はごくわずか
 ●ソで始まる曲はソドレ、ソミファ、ソラソとつながる
 ●ラで始まる曲はラシ、ラシラ、ラソラドとつながる
 ●シで始まる曲はごくわずか
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(3)音と音の関係
 パターンを並べるだけではもの足りないのではじめの音とつながる音の分布も確かめました(図3)。
 ●ドは上昇するレに集中し、ミ・ソ・ラと上下4度まで幅広くつながる
 ●レは下降するドに集中し、ミ・ソに続くが幅が狭い。
 ●ミは下降するレに集中し、ド・ソ・ラに続くが中位の幅にとどまる
 ●ファはサンプルが少なく3度ちがいのレかラに続くだけ
 ●ソは下降するミが最も多いが、ラ・ド・ファまで上昇・下降が均等に分布する
 ●ラは上昇するシに集中し、ドやソなど狭い結びつき
 ●シは隣接するラとドしかつながらない
 ファやシが少ないのは半音程のためと思われます。
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(4)音の進行を示す用語
 音のつながりは、ファを除いて上下に隣り合った音に結びつく傾向があります。
 また、ファのようにひとつ飛んで進んだり、ド・ミ・ソは2つ先の音にも進みます。
 正確に言えば隣の音とは半音2つの差があります(♯や♭がつく音もある)。
 「おとずかい」で進行を表現する用語を図解していますが、進行する方向を「上行(じょうこう)」・「下行(げこう)」、
 2度間隔(隣り合う音)までの進行を「順次進行」、3度以上の進行を「跳躍進行」といいます。
 滑らかに歌い、演奏するにはそれなりのパターンと工夫があるのを知っておきたいものです。
(5)和音には音と音のつながりが反映する
 和音の進行パターンは組合せが多数あります。でも、使われるパターンは限られます。
 音と音の結びつきを無視して和音は利用できないからです。
 つながりやすさでは、ハ長調でいえばドに結びつくシの「導音」(どうおん)があります。
 あるいは、ファからミに至る関係もあります。
 つながりにくさでは、半音6つまり全音が三つの「三全音」(さんぜんおん)があります。
 上記の(3)でふれたファやシが少ないのも、ファからシ(F→B)あるいはシからファ(B→F)への音程だからです。
 無線用語にFB(すばらしい人)とBF(かかわりたくない人)があったのも懐かしい。
 専門用語を持ち出せばファからシは「増4度」、シからファ「減5度」の不安定な音程です。
 三和音は長3度と短3度、あるは短3度と長3度の組み合わせ、5度つまり7半音で作られています。
 西洋音階では4度(5半音)と5度(7半音)が「完全」とされますが三全音は多かったり少なかったりするからです。
 和音と音階は別のように感じますが基本となる考えは同じです。
図2

 図3
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補論 禁則をふまえた和音相性表
 結びつきやすい音と結びつかない音があるように和音にも相性があります。
 藤井英一さんの『基本の基本シリーズ コード・プログレッション』と秋山公良さんの『よくわかる作曲の教科書』
 を参考にし、クラッシックとポピュラーの禁則を加えた相性表を整理しました。
 ○は通行可能、△はできれば避けたい進行です。
 「ク禁」はクラッシックの禁則、「ポ禁」がポピュラーの禁則でわたしが加えています。
 ●クラッシクの禁則はドミナントからサブドミナントへ進行しない。
 ●ポピュラーの禁則は代理コードは本コードの前に置かない。
(1)長音階のコード通行マップ
 7番目のBm(♭5)は使われることが少ないので削除しています。
  あとのコード
まえのコード Dm Em G7 Am  
 
Dm ポ禁 ポ禁  
Em ポ禁 ポ禁  
 
G7 ク禁 ク禁  
Am ポ禁
   【注】秋山公良『よくわかる作曲の教科書』p44-45ヤマハミュージックメディア2010年を改変
(2)短音階のコード通行マップ
 短音階には自然短音階、和声短音階、旋律短音階の3つがあります。
 長音階とは3度と7度が短に変わりますが6度と7度の扱いで違いが生まれます。
 それに伴って和音の構成がちがってきます。
あとのコード
まえのコード Am Bm♭5 Dm E7
Am
Bm♭5 ポ禁 ポ禁
ポ禁
Dm
E7 ク禁 ク禁
   【注】秋山公良『よくわかる作曲の教科書』p46-47、ヤマハミュージックメディア2010年を改変
(3)三つの短音階 EmやEをE7とすることも多い
T
U V W X Y Z
自然的 Am Bm♭5 Dm Em G7
和声的 Am Bm♭5 C♯5 Dm G♯m♭5
旋律的 Am Bm C♯5 F♯m♭5 G♯m♭5

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