「マスク着用は自己判断」による変化

 政府は3月13日からマスクの着用は屋外・屋内に関わらず任意とした。以前から任意だったのでは?というツッコミはあるのだけど、やっと大手をふるってどこでもノーマスクでいられる。早速その日から、会社以外ではマスクを外した。社内でもノーマスクで過ごしたかったのだけど、会社側からは何のアナウンスもなかったためである。

 朝、最寄り駅でどうなっているのだろうと周りを見ていたが、それほど大きな変化はなかった。もう少し増えるかなと思っていたので拍子抜けだったが、まあこんなものだろうという気もした。会社ではノーマスクの人が二人いて、意外な感じだった。二人とも若い女性パートさんだった。

 ノーマスクの人が増えたなと実感できたのは3日目の15日、仕事終わりに夕食の食材を買いに大型商業施設に入っているスーパーに行った時だった。割合としてはそれほど多くはなかったが、目に入る範囲にマスクをしていない人が複数人かならずいるという感じでこれは意外と早い段階で変化が起きるかもしれないと思ったりした。

 しかし、ことはそんなに簡単ではなかった。確かに徐々に増えてはいるが、その速度は非常にゆっくりである。これほどまでに日本人が他人の目を気にするとは正直思っていなかった。それでも電車内でも目に入る範囲で3〜5人くらいはいるようになってきた。バスは電車に比べるとハードルは高いようだが、最大で6人がノーマスクのときがあった。ただ、平均すると一車両1〜2人くらいである。

 一方、職場でのルールだが、どうも3月13日以降、政府方針と同じくマスク着用は自己判断になったようだ。僕の職場では何の説明もなかったので、わからなかったが、他のフロアーではそのような通達があったらしい。それで13日に早速ノーマスクの人が二人出たというわけだ。それを聞いて僕も17日の金曜日から会社内でもマスクを外したが、特に何もいわれなかった。これでマスクを着用する場面は全くなくなった。

 はっきりいってこれは非常に楽である。いちいち状況によってマスクの着脱を考える必要はなくなったのでストレスを感じなくなった。職場でも、バスでも、電車でも、スーパーでも、飲食店でも、そしてJRAの場外馬券場でも今ではノーマスクだ。

 あと、長引くマスク生活によって、呼吸の浅くなっていたことに気づいた。僕は他人と比べてマスクをしている時間は短かったと思うが、それでも影響がでていたようで、浅く早く呼吸するクセがついていた。今ではゆっくりと深く息を吸うようにしている。未だにマスクを着けている人は、マスク内に充満している自分の息を吸い続けることに何の違和感も覚えないのだろうかと思ってしまう。

 職場でノーマスクの人は初日にマスクを外していた二人とその後外したこれも若い女性のパートさんと僕の4人だけという状況がずっと続いている。社員さんは誰一人としてマスクを外していない。いくら他人の目が気になるとしても、ここまで頑なにマスクをし続けるというのはもはや思考停止を通り越して脳死状態になっているのではないかと心配になる。

 桜花賞の馬券を買いに行った帰りに最寄駅からバス乗り場へ向かう地下道で5〜6人の女子高生がノーマスクで楽しそうに会話をしながら歩いていた。久しぶりに見る光景だった。歩みは遅いけど変化の起きていることは確かなようである。(2023.4.11)




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