コロナ身辺雑記

 同じ職場で働いているパートさんが濃厚接触者となり、会社を一週間休んだ。いっしょに食事をした息子さんがPCR検査で陽性となったためで、部署の責任者はすぐにパソコンやデスクの上などの消毒を行うように指示を出した。さらに換気のために終日、非常階段の扉が開け放たれている。不幸なことに僕の机はその扉の一番近いところにあるため、一日パソコンで作業していると体が冷え切ってしまい、体調がおかしくなってくる。さすがに耐えきれなくなり、頃合いを見計らって扉を閉めるようにしているが、隣に座っている女性が気づくとまた開けてしまうので困っている。

 そして同期入社した女性のパートのYさんが感染した。彼女は入社時40代だったので、現在は60代でぎっくり腰を発症し、数日、会社を休んでいたが、発熱したためPCR検査をしたところ陽性反応が出たそうだ。ワクチンは副反応を心配して様子見をしていたが、12月になって二回の接種を済ませていた。

 Yさんの感染から二日後、今度はTさんという50代後半の女性パートさんが感染した。2人の接点は全くないので、YさんがTさんに感染させたということはない。Tさんはパートさんたちのリーダー的な存在で常に多くの仲間に囲まれている。したがって、付き合いがあったり、同じ職場のパートさんの中には自主的に会社を休んだ人もいたようだ。そして、会社だけでなく、私的な付き合いもあったMさんも発熱して、検査をしたら陽性だった。

 「二人のクラスター」という事態に会社はかなりの“衝撃”を受けたようだ。「前々から心配していたんだ」と営業部長は言い、六階での飲食は禁止となった。六階は会議室なのだが、自宅からお弁当などを持ってきて社内で食べる人のため、昼休みは食堂になっている。コロナ禍になってからは密を避けるため、間隔を空けて座るようにという注意があったようだ。ただ、Tさんに関しては自分の机で昼食はとっており、昼食時に“感染が拡大した”などということはないのだが、勘違いされたようだ。

 会社内で食事する場所を失った人はどうするのだろう?考えられるのは自分の机でとるパターンだが、こういう人はあまり多くない。息苦しい職場で食事をしたいと思う人は少なく、多くの人が外食するようになった。外食には二つのパターンがあり、持参したお弁当などを公園などでとる人と飲食店に食べに行く人だ。ただ、今は寒いので誘い合わせたうえ、会社近くの食事処へという感じになっている。つまり、会社の規制により、会社の意図とは全く正反対な行動パターンになってしまったのである。

 さて、感染したYさんとTさんの容体はどうだったのだろう?Tさんから妻にLINEで「コロナに感染するとこんなにもらえるのよ!」という画像が送られてきた。自治体と娘から送られた食料の写真だった。自治体の方はカップ麺とレトルトカレーの詰め合わせという感じで、娘さんからのは果物が中心になっていた。そんなメールを送れるくらいだから、症状も軽く一週間で職場に復帰した。どんな症状だったか訊くと、熱は37.8度が最高で二日くらいで下がったという。その他の症状としては喉の痛み、関節や筋肉の痛み、鼻水や咳といった具合でインフルエンザに近いような気がしたそうだ。

 Tさんより早く症状の出たYさんだが、Tさんが出勤した後も欠勤が続いていた。妻が心配してLINEでメッセージを送ったのだが、返信はなかった。会社へは熱が続いているという連絡が来ていたようだ。重症化しているのではないか危惧していたが、三週間目になって出勤してきた。よほど症状が酷かったのかな?と思って訊くと、「それほど酷くはなかった」という。始め39度の発熱があり、一日で下がったのだけど、その後は微熱が続き、なかなか下がらなかったそうだ。他の症状としては喉の痛みや咳で、食欲がなかったため痩せたと笑っていた。(2022.3.6)




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