ニュージーランドの旅


2004・8/17(火)〜8/24(火)



オマラマ チェーンヒルズ ファームビレッジ

今年は自然に抱かれる旅をしようということで、ニュージーランド(白く長い雲のたなびく国)を選んだ。8月に入ってすぐにギックリ腰に見舞われたが、何とか出発までに治り、出かけることができた。しかし、出発当日は低気圧で夕刻から悪天候となり、NZ−031便は滑走路で待機、そして雷鳴轟く中、定刻を過ぎ飛び立った。悪い予感が的中した。上昇を続ける間、揺れに揺れ、今までにない恐怖を味わった。南半球のニュージーランドは今は冬。到着したクライストチャーチも小雨が降り、寒かった。「怖い」「寒い」でも「すばらしかった」8日間であった。機会があれば、今度はショートステイを楽しみたいと思う。



クライストチャーチ  人口約34万人のニュージーランド第三の都市。南島の経済・文化の中心地。「ガーデンシティー」の名を持つ。
エイボン川の畔のビクトリア調の豪邸、モナベイルを訪れた。1905年に建てられた。「イギリス以外で最もイギリスらしい」といわれるだけあって、冬にもかかわらず、緑が豊かで美しく、桜の花もあちこちで見られた。こちらの桜は日本から取り入れたものだが、1カ月は咲いているという。ガーデン好きの家内も各家の工夫を凝らした庭造りに見入っていた。また、シャーリー地区にあるダルキースさんの家庭を訪問し、愛犬アシュリー(レトリバー)に会い、アフタヌーンティーをいただくなど、ニュージーランドの人の気質にも触れることができた。

クライストチャーチのシンボルは大聖堂(カテドラル)だ。ゴシック様式の63メートルの教会。今回のホテルはリッジースで、大聖堂にも3分もあれば行け、ショッピングにも便利である。町は大聖堂を中心に東西南北に広がり、エイボン川の周囲にはイギリスに見られるような緑なす公園が続いている。桜が咲き、辺には色のきれいな水鳥が戯れている。そしてエイボン川に掛かるアーチ橋「追憶の橋」。第一次世界大戦中、兵士たちは家族たちに見守られながら、この橋を渡り、クライストチャーチ駅まで行進し、戦地に赴いていったという。
マウントクック 国内最高峰のマウントクック(3754m)始めサザンアルプス山脈が聳える。国立公園内にハーミテージホテルがある。
憧れのハーミテージホテルに泊まることができた。しかも通常はなかなか泊まれないアオラキ・ウイングにだ。アメニティーも充実している。しかし、ニュージーランドは一日のうちに四季があるといわれるほど、天候の変化が早い。マウントクックの雄大な姿が眺められる確率は3分の1だという。昨夜も天候が悪く、星空ツアーも中止となった。「明日の朝、朝日をいただくクックが眺められるだろうか。」その願いが通じたのか、朝窓一杯にすばらしいマウントクックの雄姿が映し出された。久しぶりの感動だった。
テカポ湖  マウントクックを望む代表的な風景。近くに開拓民を記念して建てられた「善き羊飼いの教会」がある。

ミルキーブルーに輝く湖とその彼方に雪をいただき聳えるサザンアルプスの山脈。そして石造りの
「善き羊飼いの教会」とまるで絵はがきの世界そのままの風景が見られた。中は10人も入れば一杯になりそうな可愛らしい教会だ。そして祭壇はなく、窓をとおして見えるテカポ湖が借景となり、十字架が置かれている。
ミルフォードサウンド  フィヨルドの人気スポット。氷河によって切り取られた断崖は鋭く、大型船で2時間のクルーズを楽しむ。

テアナウから
ミルフォードサウンドに向かった。数日前まではクローズであったのが、我々の精進のお陰かこれまたすばらしい景色に出会えた。途中のロード沿いにはミラー湖(湖面が鏡のように反射して山を映し出す)やキャズム(クレドウ川と奇岩が眺められる展望台)という芸術作品のような風景を眺めることができ、昼過ぎに到着した。午後1時、リアルジャーニー号は出発した。マイターピークの山を望み、ボーエン滝やスターリング滝を眺め、途中岩の上で寝そべるオットセイやペンギンの姿も見られ、2時間のクルーズを満喫した。
クイーンズタウン  ワカティプ湖に面したリゾート地。ビクトリア女王が住むにふさわしい「女王の町」に由来する。
冬のスキーリゾートとして賑わっていた。小さな町であるが、「女王の町」としてどこか気品があり、気に入った。カナダのバンフの町にどこか雰囲気が似ている。夕食はボブズヒルの展望台でとった。標高790m、ゴンドラで登る途中、クイーンズタウンの町の夜景がとても綺麗だった。そしてついに南十字星も見ることができた。ホテルはメルキュール・セントモリッツで部屋は広く、キッチンもついており、部屋からのワカティプ湖の眺めもすばらしい。バンジージャンプの発祥地でもあり、近郊にはゴールドラッシュで沸いたアロータウンがある。そこでオーク材のワインラックを購入した。
ロトルア  北島の温泉の町。静かな森と湖、吹き上げる間欠泉。先住民マオリの生活文化遺産で有名。
クライストチャーチからプロペラ機でロトルアへ。この空港は一切、手荷物検査がない。ノンゴタハ山にゴンドラで登り、昼食。アクティビティーが揃っている。その後レインボースプリングスで国鳥キウイや野鳥、ニジマスの生息などを見学。そして間欠泉で有名なファカレワレワに立ち寄る。夜はホテルでハンギ料理の後、マオリコンサートを楽しむ。夕刻、久しぶりの雨。翌日はワイトモの鍾乳洞で土ボタルの幻想的な世界を体験した。
オークランド ニュージーランド最大の都市で人口100万。「帆の街」の愛称を持ち、ビル・青い海・緩やかな丘陵のコントラストが鮮やか。

いよいよ旅も終わり、市内にある196mの
マウント・イーデン展望台に立ち寄り、市内の全景を見渡す。ホテルはコプソーン・ハーバーシティーで目の前が港。やはりカナダのバンクーバーの佇まいに似ている。夜は市内を散策し、ホークスベイ産の白ワイン(2003年ソーヴィニオン・ブラン)で旅の最後を締めくくった。