〜 アンジェリーク 〜
「・・・逝ったか」
自分の本意ではなく、訪れることを余儀なくされた惑星で偶然出会った幼い少女。
その少女がいつ果てるともしれない永い眠りへと就くのを、今、見送った。
外界とは異なる時間の檻に囚われている己。
一向に年をとる気配のない己の姿。
少女はそんな自分をどう思っていたのだろうか。
少女は蝶のようにごく短い時間で逝ってしまった。
会うたび毎に美しく姿を変えていき、鮮やかに微笑んでいた少女。
その優しい面影を胸に抱きながら、今宵もまた、いつ果てるともしれない闇のなかでしばし微睡むとしよう。
END
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