正式には、罰せられた放蕩者、あるいはドン・ジョバン二 である。モーツァルト自身の目録によると、オペラ・ブッファに分類されている。台本は ロレンツォ・ダ・ポンテ (1749〜1838) による。ダ・ポンテについてはスキャンダラスな非常に胡散臭い人物である。1787年3月〜10月、ヴィーンとプラハで作曲された。初演は10月29日、プラハ国民劇場である。物語としてはスペインの伝説上の人物 女たらし ドン・ファン が基になっている。17世紀スペインの作家 ティルソ・デ・モリーナ が初めて セビリャの色事師と石の客 として作品にした。モーツァルトの作品は、2幕で序曲と24の曲で構成されている。
ドン・ジョバン二は、ドンナ・アンナを誘惑しようとしたあと、父親の騎士長からの決闘の申し入れを受け、騎士長を殺してしまう。ドン・ジョバン二の晩餐の招きに石像の騎士長が現れ、悔い改めないドン・ジョバン二を地獄に引きずり込んでいく。若干無理があるが基本的に一日の出来事として演出される。(どうしても、死んだばかりの人の石像が数時間でできるのかという疑問が出てくる。)
モーツァルトのオペラといえば、余程特殊な人でない限り、フィガロの結婚 K.492 ドン・ジョバン二 K.527 魔笛 K.620 のうちのどれかを挙げるであろう。ドン・ジョバン二 については洗練された旋律が多く、比較的小編成のオーケストラでも良く鳴っている特長が認められる。個人的には第1幕 ドンナ・アンナ のアリア 今こそお分かりでしょう が好きで、とても200年以上前の音楽と思えない。
プラハ国民劇場の初演、及び、ヴィーンでの初演はモーツァルト自身が指揮した。ヴィーンでの初演の際は、エピローグが省略された。ドン・ジョバン二が地獄へ堕ちるところで終ったほうが劇的ではある。しかし、序曲の全体的な明るい内容からも、また、モーツァルト自身オペラ・ブッファと記載していることからカットすべきでないと私は感じる。ヴィーンでのドン・ジョバン二の初演は失敗し、モーツァルトの経済的困窮を招くが、深刻な終結が一般聴衆に受け入れられなかったのが原因かもしれない。
演奏・録音
私はヴィルヘルム・フルトヴェングラー博士を尊敬しているが、正直なところモーツァルトの音楽に関してはどうも聴く気になれない。しかし、他に優れた演奏が思い浮かばないのでフルトヴェングラーの劇的演奏を挙げる。カラー映像モノーラルで 1954年8月ザルツブルク音楽祭 のものである。蛇足であるがこの演奏は部分的にフルトヴェングラーの指揮によるものでない可能性も指摘されることを付記しておく。フルトヴェングラーはモーツァルトをオペラ作曲家として捉えていることは間違いがないが、それはあくまでベートーヴェンの延長線上にである。
Opera buffa "Il dissoluto punito,ossia Il Donn Giovanni" K.527
Music was written in Vienna and Prague.(1787 March to October)A premiere was The Prague People Theater on October 29.The knight chief appears in a invitation of the dinner of Don Giovanni,and Don Giovanni which is not repented is drawn into hell.Mozart's work is constituted from an Overture and music of 24 by two cortains.I can not think the music which is "Dona Anna Aria"( It will be understanding just now,the 1st curtain)of 200 years or more ago at all.
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