≪地下11階−1≫
地下10階へのマロール移動ができるようになっていた。ハルギスを倒したことで、何か変化がおきたのだろう。彼が結界を張っていたのかもしれない。
地下10階の残りを探索していた私たちは、金色に輝く泉を見つけた。その水を浴びれば、なんと呪文の使用回数が完全に回復する。これは凄い。地下11階への階段も見つけたことだし、これからはこの泉を拠点にして探索することにしよう。
しかし近くに落ちていた、黒く焦げたローブはなんなのだろう。
この泉のせいで焦げたとは思えない。すると焦げた後で泉に入ったのだろうか。しかし、なんで服だけなのだろう。ローブといえば魔法使い。そこから想像してみると・・・。
モンスターに襲われ、黒焦げになりながらも必死に逃げていた魔法使い。彼(?)はかろうじてこの泉に辿り着き、泉に飛び込んで完全回復! 魔法を使って街へ逃げ帰ろうとしたところ、慌てていたせいで呪文を間違え、中身だけが街へ帰還。
アルマールの街に突然現れた、素っ裸の魔法使い。きっと街は大混乱になったことだろう。
ちっ、見損ねた!
≪地下11階−2≫
ここからが本当の地下11階編だ。
下りてすぐの部屋に、奇妙な祭壇があった。祭壇に描かれた紋様の側にはくぼみがある。ここに何かを収めれば、きっと何かが起こるのだろう。
・・・何の事やらさっぱりわからないが。
そういえば掲示板に、謎解きのヒントのようなことが書かれていた。この祭壇と関係があるのだろうか。しかしあの掲示板に書き込んでいる人は、一体誰なのだろう。私たちよりも先に進んでいる人がいるとは思えないのだが・・・。
・・・もしかして、素っ裸の魔法使いたちなのか?
≪地下11階−3≫
訓練をかねて、少しずつ探索を進めていく。そして怪しげな部屋を4つ見つけた。その入り口には
“〜の守護者” と書かれていた。
守護者ということは、それらの部屋には重要なものがあるのだろう。祭壇と何か関係があるのかもしれない。今はまだ守護者に挑戦する気にはなれないが、とりあえず目標にしてみよう。
そうそう、守護者の中に、金(かね)の守護者というのがいるようだ。金を守護する者といえば、そう、守銭奴だ。
うわっ、弱そう!
注:金の守護者の金は、本当は金属のこと。
≪地下11階−4≫
この階で入手できるアイテムは非常に優れている。価格も高く、鑑定してから売ればかなりの儲けになるのは間違いない。ビショップであるエディシアのレベルもかなり上がったことだから、また鑑定させてみようか。
そんなことを考えていたとき、奇妙なことに気が付いた。シリュンに “+”
マークがついているのだ。これは特定のアイテムが持つヒーリング効果で、生命力が自動的に回復していくというものだ。どうやら凄いアイテムを入手していたらしい。早速シリュンの持ち物を見てみる事にする。
持っていたのは未鑑定のソードが2本と、未鑑定の鎧が2つ。この中に、その凄いアイテムが含まれているということだ。そこで私は、エディシアに鑑定を依頼する。
さあ、これらのアイテムを鑑定するんだ!
「触ってしまった!」
勝手に触るな! お前にはやらん!
・・・あ。
突然の大声にビックリして、彼女は状態 “恐怖” になってしまった。す、すまん。
しかし触れたことで聖なる力を感じ取り、正体を見極めることに成功したようだ。そのアイテムとは聖なる鎧。君主の聖衣とも呼ばれる究極の防具だ。・・・は!?
こんなにあっさり入手できていいのか!?
売値50万Gが示すように、聖なる鎧はとてつもない高性能防具だ。こうも簡単に入手してしまうと、かえって胡散臭く思えてしまう。が、それでもリュードに装備させてみる。
防御力大幅アップ!
ヒーリング効果!
魔法や様々な特殊能力に耐性!
うひゃあ、こいつは本物だ! あわわわわ、えらいことになっちまっただ!
しかもしばらく戦ってみて分かったのだが、敵を一撃で倒すクリティカルと、不死系や悪魔系へのダメージ2倍効果という、防具とは思えない特殊能力まで備えていた。つ、強すぎる!
たった1つの防具のおかげで、この階での戦闘が非常に楽になった。人でも武器でもなく鎧が戦っているような気もするが、まあ、それはよしとしておこう。
≪地下11階−5≫
私たちの幸運は続く。虎殺しの槍という、最強の遠距離攻撃武器を2つも入手したのだ。ハルギスさえもなぎ倒せそうなほど強くなった私たちは、守護者に挑戦することにした。もちろん初めに相手するのは、一番弱そうな銭の金の守護者だ。
金の守護者は、アイヴォリータイガーという虎だった。守銭奴というだけでも弱そうなのに、こちらには虎殺しの槍が2本もある。これで負けたら恥かしい。もちろんあっさり撃破する。
お次は水の守護者、オブシディアントータス。ようは亀さんだ。今度もあっさり。
調子に乗って木の守護者、サファイアドラゴンも倒してしまう。ついでに4体目のルビーフェニックスもやっつけた。
おお、楽勝だったじゃないか。そして手に入れたのは4つの彫像。これを祭壇のくぼみにはめればいいんだろうな。
注:虎殺しの槍でアイヴォリータイガーを攻撃しても、特別な効果は無いようです。(後で知った)
≪地下11階−6≫
祭壇の部屋に戻り、謎解きを開始する。4つの彫像を、5つあるくぼみの正しい場所にはめればいいのだろう。といっても、掲示板にほとんど答としか思えないようなヒントがあったため、難なく正解をつきとめることができた。守護者を一気に倒した私たちの勢いは、この程度の謎で止めることはできないのだ。
彫像をはめ込むと祭壇がずれ、黄泉の国へと続く穴が姿を見せた。そして穴から飛び出してきたのはモンスター!
現れたのはウォーマスター(闘神?)とそのお供。しかしお供の中の1体がストーム(風神)なのだから、そこらのザコとは大違い。おそらくは黄泉の国を守る門番なのだろう。
だがしかし、そいつらでさえも、今の私たちを止めることはできない。門番たちを粉砕すると、そのまま黄泉の国を目指して、大穴に身を躍らせる。
・・・は、しまった! 街に戻って準備しておくべきだった!
だ、だれか、私たちを止めてくれー!
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