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≪地下2階−1≫

 新たな階層へ向かう前に、入念に準備を整える。まずはパーティの成長具合の確認だ。
 レベルは全員が5になっている。5レベルというのは、ウィズでは大きな転機を迎えるレベルである。というのも、魔法使いがマハリト(火炎)という魔法を覚えるからだ。これは敵1グループに4〜24のダメージを与えるというもので、グループに平均14ダメージというのは、この時点では驚異的な威力なのだ。それまでは全員が全力を出してやっと倒せていたような敵の群を、たった一発で壊滅させるのだから、ゲーム性が変化するといってもいい。私達の中には魔法使いが2人いるから、これからは無敵の快進撃が続くだろう。
 ・・・と思っていたら、リュードがマハリトを覚えていなかった。ウィズの魔法修得には、能力値や運の要素も係わってくるのだ。まあクライスが3回使えるようになっているから、これでも十分だろうけど。

 続いては、ボルタック商店でお買い物。どんな敵が出てくるのか分からないので、毒消しと気付け薬(麻痺状態の治療)を購入する。どちらも今の私たちにとっては高額だし、僧侶のエレナがディアルコ(麻痺治しの魔法)を覚えたのだが、毒も麻痺も死や全滅に直結するほど危険であるため、妥協はできないのだ。

 売り物の中で気になったのが、“とっこうやく” という物。毒消しや気付け薬と同じ場所で売られていたため特効薬という薬なのだと思うが、特攻役という攻撃アイテム(?)である可能性も否定できない。なにせウィズは西洋風ファンタジーでありながら、侍や忍者が登場するほど日本的な要素が強いゲームだ。しかも外伝2の舞台であるアルマールの街は、特に東洋の雰囲気が強い。ならば日本の特産品(?)である特攻役が存在しても、何ら不思議ではない。購入時には注意しよう。


≪地下2階−2≫

 ウィズは古典的な3Dマップのゲームだ。それゆえ敬遠してしまう人が多いと思う。しかしウィズのマップは良くできているものが多い。初めて訪れた階層では始めは苦労する(探索の楽しみがある)のだが、何度も足を運んでいるうちに、簡単に先へ進めるようになるのだ。
 今作での地下2階への道順もそうだ。階段を見つけるまでは苦労したが、その後で地図を確認すると、入り口の近くにあり簡単に道を覚えられることが分かる。方向音痴の私がウィズで遊べるのは、こういった構成の妙のおかげといってもいい。

 そんなわけで、記憶を頼りに地下2階への下り階段を目指していたのだが・・・あれ? ここはどこだ? 慌ててデュマピックを使用する。すぐに現れる地下1階の地図。これによると、出入口は地図の中央にあり、下り階段は右上のすみ。しかし現在地はというと・・・なんで右下のすみっこにいるんだろう。


≪地下2階−3≫

 見出しが地下2階でありながら、3回目にしてようやく地下2階に辿り着く。そして適当に探索していると、シリュンが隠し扉を見つけてくれた。開けてみると敵との遭遇だ。

 地下2階での初戦闘。
 現れたのはスフィンクスが5体と、チャーマー(魅了する者)という色っぽいネーチャンが3体・・・もとい3人。現実世界で出会うとサーカス団だとしか思えないが、ここはウィズ世界の地下迷宮。もちろんどちらも危険な敵だ。
 チャーマーはおそらく魔法使い系だろうから要注意。しかしさらに問題なのがスフィンクスだ。エジプトのピラミッドや、「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足の生き物はなに?」とかいう謎解き(注1)で有名なモンスターだが、RPGで登場する場合、かなり強力な存在であるのが普通なのだ。間違っても、10階まである迷宮の2階で出会うような敵ではない。ここは隠し扉の先だから、中ボスとしての登場なのだろうか。まあいい、こちらにはマハリトがあるんだ。戦ってやれ!

【戦闘】
 クライス : マハリトが普通に効果を発揮しながら、スフィンクスを1匹も倒せず。
 スフィンクスその1 : マハリト1発でこちらを壊滅させる。しかも1人死亡。
 ヨシヒト : リセットして、この戦闘をなかったことにする。 

 さて、地下2階を探索していた私達だが、怪しい通路を発見した。通ろうとすると天井から壁が落ちてくるため、先へ進めないのだ。迷宮の入り口近くにある冒険者用の掲示板に、落とし扉がどうのこうのと書いてあったが、どうやらこれのことらしい。
 掲示板には1階の仕掛けで解除することができると書いてあったので、多分、まだ行っていない空間にその仕掛けがあるのだろう。しかし掲示板に情報を書き込んだ奴は不親切だよな。掲示板に書き込まなくていいから、仕掛けを解除しといてくれよ!

 探索の途中では、もちろん何度かの戦闘を経験した。しかしマハリトを中心とする攻撃魔法により、どいつもこいつもあっさり地に伏せる。あれからスフィンクスもチャーマーも出てこないということは、あの場所が特別なのだろう。場所を覚えておかなければ。

 魔法をほぼ使い切った私たちは、探索を中断して帰還することにする。地下2階は外周部分が通路になっていて、上り階段は外周部分にあり、しかも適当に進んでいると必ず外周の通路に辿り着く構成なので、地図を見なくても簡単に帰ることができるのだ。
 などと油断していると、地下1階で迷いかけた。デュマピックがなかったら本当に迷っていただろう。デュマピック様様である。

 街に戻って宿屋で休息を取る。おお、全員のレベルが6になったぞ(注2)。しかもリュードがマハリトを覚えてくれた。2人合わせて6回も使えるようになったから、早くも地下2階での無敵状態になったかもしれない。もちろん、魔法が使える間だけだが。もう1つレベルを上げたらスフィンクスに挑戦しよう。
 レベルが6。つまりこれで、5度のレベルアップを経験したことになる。というわけで、全員の能力値の成長具合を見てみることにする。快調に上がっている者もいれば、予定の13レベルでは転職ができそうにない者もいるのだが・・・。
 こら、エディシア。お前、知恵が1つしか上がっていないじゃないか。少しは勉強しろよ。

注1:答えは人間。人間の一生を一日に例え、朝(乳児)は両手をついて歩くので4本足、昼(子供と大人)は2本足、夜(老人)は杖を突くので3本足ということ。謎解きなので、手や杖は足じゃないとか、杖を使わない老人もいるなどと突っ込んではいけない。ちなみに謎解きのスフィンクスはギリシャの話。スフィンクスがエジプトとギリシャに登場するのは、エジプトのスフィンクスがギリシャに伝わったからだ。

注2:ウィズのレベルアップは、宿屋に泊まった時に行われる。どんなに経験値を稼いでも、冒険中にレベルアップすることはない。


≪地下2階−4≫

 再び地下2階の探索を行っていたのだが、うかつにもワープの罠に引っかかってしまった。まずい、このパターンはまた遭難か!? 慌ててデュマピックを使用すると、まだ行ったことのない場所へ飛ばされたことが分かった。まあ、来たばかりで消耗は少ないから、なんとかなるだろう。地下2階は帰るのが楽だし。

 ところが! 敵を倒して見つけた宝箱を開けようとしたとき、シリュンが罠の解除に失敗し、マジックドレインを発動させてしまった。これはパーティ全員の魔法使用回数を激減させるというもの。ほとんどの敵を魔法で倒している私たちは、戦闘力をごっそり奪われたことになる。これはまずい。
 簡単に帰れると思っていた地下2階だが、さすがに罠で飛ばされた場所だけあって、帰り道が分からない構成になっている。なにしろ通路の片側がすべて扉(泣)。しかも半分くらいがモンスターの住処になっている(号泣)。

 しかし挫けるわけにはいかない。残り少ない魔法を無駄にしないように、頭をひねりながら戦い続ける。マハリトを2発くらっても平気な顔をしているツインホーンドビートル(2本角カブトムシ・・・クワガタムシ?)との戦いでは、防御呪文を重ねがけした状態で時間をかけてタコ殴りし、不死系(ゾンビや幽霊のような敵)との戦いでは、経験値が得られないのを我慢して、僧侶の特殊能力で消し去る。そして見覚えのある場所に辿り着いたのは、最後の扉を開けた時だった。
 街に帰還した時には魔法をほとんど使いきり、全員がボロボロの状態になっていた。しかしなんと、1度もリセットをしていない。拍手!

 苦労はしたが、それに見合う見返りはあった。なんと全員のレベルが7になったのだ。たった1度の探索でレベルアップとは素晴らしい。っていうか、外伝2ってレベルアップが早すぎない? ま、いいけどさ。

 さあ、恒例になりつつある成長状況報告だ。
 まずはエディシア。知恵は上がらなかった。お前なっ!
 一方、魔法が使える者達は好調だった。マハリトの1.5倍の威力を持つラハリトや、3種類の常駐呪文(1度使うと、街に戻るまで効果を発揮し続ける)など、実用性の高い魔法をいくつも使えるようになったのだ。なんだか地下3階の敵でも瞬殺できそうな気もするが、過剰なレベルアップ作業をしたわけではないので、外伝2はこんなものなんだろう。


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