≪春の月、13日(祝)≫
昨日からちょっとした実験をしていた。それは、レベルの高い作物を出荷すると売られている種のレベルが上がるけれど、レベルの高い種を出荷した場合にもそうなるのかを試すことだ。
結果は成功。よし、よし、これならレベルアップは楽だぞ。種の保管で冷蔵庫が圧迫されることもなくなるしね。
・・・というのは決して悪知恵ではなく工夫だと思っていたのに、天罰とばかりに突然台風がやってきた。春のこんな時期に台風だって!? 勘弁してくれよー!
そんな台風の真っただ中、ペルシャを誘って滝を見に行く。大雨なので、ペルシャは人魚モードだ。
どうでもいいことだけど、ペルシャの武器はデカッシュというマグロなんだけど、ペルシャにとって魚は友達だったはずだ。友達を振り回して敵を攻撃するって、ひどいことをしているような気がする。それとも友情パワーと言うやつなんだろうか?
そして滝。イベントパワーで台風が一時おさまり、虹がかかっていた。雨がやんだため、いつの間にかペルシャは人間モードになっていた。
ペルシャは悩みを打ち明けてくれた。それは自分の居場所について。海で生まれ育った人魚の自分が、なぜ陸に上がって暮らしているのか、それは周りの人に迷惑なことではないのか・・・。
・・・能天気に見えるペルシャだけど、実はみんなのことを考えていたんだな。そんな人がこの町の人から嫌われているはずがない。少なくとも私はそう思う。
そして会話が終わった途端にイベントパワーが失われて雨が降り始め、ポンっとペルシャが人魚モードになった。なるほど、そうやって変身するんだな。私がモコモコになる時と似たようなものか。
今日の依頼はショコラから。仕事の悩みらしいので、マリオンからの依頼「またショコラを爆発させちゃった・・・・・・。」よりも深刻な悩みだろう。・・・あれ? どっちを先にこなすのがショコラのためなんだ?
・・・まあいいや。ショコラの依頼から先にこなそう。もしマリオンの被害にあっていることのほうが深刻ならば、「またマリオンに爆発させられちゃった・・・・・・。」という依頼が来ているはずだから。
ところがショコラが見つからない。自宅にも病院にもいない。ということは銭湯かな? まだそんな時間ではないのだが。
ラスクに聞いてみたら、仕事の失敗でグルテンさんから怒られて出て行き、今はどこにいるのか分からないらしい。
ショコラは花畑にいた。仕事の悩み、それは大きくなりたいという悩みのせいで仕事が手に着かないことらしい。お客さん全員を大切にしなければならないという、料理人としての心構えを持てないならば、料理人を止めたほうがいいのではないかとも。・・・なるほど、深刻な悩みだ。
でもそれは、お客さんのことを大切に思っているからこその悩みでもある。もっと自分に自信を持っていいのではないか、私はそう思う。
ともあれショコラは、自信を取り戻して自宅に戻って行った。
全てを大切にしようとするショコラにならば、私は自分の秘密を明かしてもいいのではないか・・・そんな気もしたが、勇気を出すことができなかった。なにせショコラは、モコモコを食べ物だと認識している。やっぱり食べられるのはごめんだ。
ところで私が料理をする時には、レシピのリストを見て「カブの酢漬け」などというメニューを選択するのだが、ショコラのレシピには「モコモコの丸焼き」などというものが書かれていたりするのだろうか? そして料理の修行を積んで行けば、いつか私のレシピにもそれが載ったりするのだろうか!?
材料欄に私の顔写真が載っていたりしたら嫌だな・・・。
≪春の月、14日(月)≫
先日壊した家具を買い直すため、エリザさんのお店に行ってみた。以前には無かったぬいぐるみや美術品なども売られていてビックリだ。ここは何屋なんだろう。まあ、もともと普通の服屋には見えなかったのだが。
ちなみに美術品の中にあったカエルの石像は、ダリアが作ったものらしい。
・・・ついでに買ってあげるか。
そして届いたのを見てみたら、アトリエの入口や森に飾ってある変な置物と同じものだった。・・・なんだ、クマだと思っていたら、カエルだったのか。ぜんぜん違う生き物なのに、なぜ間違えたのだろう? 作った人と見た人、どちらに問題があったのだろうか?
余談だが、ぬいぐるみも3つ買ってみた。モコモコ、チロル、ダックという可愛い系だ。ところでこれ、何個まで飼えるんだろう? 部屋をぬいぐるみで埋め尽くしたら面白いことになると思うのだが。
ちなみにカエルの置物、邪魔だったので家の外に置くことにした。別に自宅内でなくても大丈夫らしい。
今日の依頼はグルテンさんから。以前からポストに入っていたのだが、材料が足りないためキャンセルしていたものだ。用件は、野菜炒めを作ってほしいというもの。不足していた最後の材料であるたまねぎができたため、ようやく依頼を受けることができるようになったのだ。
グルテンさんの目的は、私に料理人になってほしくて、それだけの能力が本当にあるのか確認したいというものらしい。
でも私の夢は料理人じゃない。モンスター牧場の牧場主だ。そして広い畑でのびのびと育てた作物を、みんなに食べてもらうことだ。もちろん美味しく食べてもらうためには料理の腕が必要だが、それはその道を目指すプロに頼んでもかまわないことだと思う。
そんな気持ちが料理に現れていたのだろうか。そしてプロの料理人というのは、それを感じることができるのだろうか。私の野菜炒めから伝わってきたものは、料理ではなく畑への愛情だったらしい。
それでもグルテンさんは、私に料理人を目指してほしいと思っているようだが・・・さすがにその希望にはこたえられない。相手の願望に応えることだけが、なんでも屋の生き方ではないとも思う。
最後のデートもどきはマリオンと。何か嫌な予感がするのは私だけだろうか!?
ところが意外や意外、砂漠で将来の夢について語りあうことになった。マリオンの夢、それは患者から全幅の信頼を寄せられているマージョリーさんのようになることらしい。夢は立派だ。でもそのための手段が間違っているとしか思えない。そしてそのことは、マリオンが自分で気づかなければならないことだと思う。はたしてマリオンは、ショコラや私を実験台として研究を重ねて行く先で、その答えにたどり着くことができるのだろうか?
できないほうに100ゴールド(汗)。
≪春の月、15日(火)≫
今日は「大漁! 釣り大会」の日だ。今年も優勝を狙うぞ!
【結果】
1位 |
ヨシヒト |
23匹 |
2位 |
カルロス |
13匹 |
3位 |
エリザ |
9匹 |
夕食は焼き魚。つまみ食いをしながら大量に作って、食べきれない分は出荷だ。このところ毎日が忙しくて久しぶりの釣り三昧だったけど、やっぱり釣りは楽しい。もし私がシアレンスの樹に住んでいなくて、畑や牧場がなかったら、漁師を目指していたかもしれない。
もっとも仕事となると、甘い考えでは無理だろうけどね。でもこの世界、食べなくても生きていけるからなぁ。
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