トップページに戻る ゲームの話に戻る 前のページへ 次のページへ

≪冬の月、16日(水)≫

 ガジ「その・・・・・・気になる女の子に近づくには、どうしたらいいと思う?」

 女の子に向かって歩くだけ。・・・という意味ではないよね? 語尾が裏返っていないことから、どうやら真剣な相談らしい。
 しかし恋のライバルに恋愛相談を持ちかけるとは、ガジさんもこの手のことにはうといんだな。それとも私の気持ちに気付いていて、けん制してきたのか?
 いずれにせよ、こういうことは正々堂々と勝負しなければ。そこで、プレゼントしてみれば? と、以前にヘーゼルさんから教えてもらったことを言ってみた。

 ガジ「ロングソードと鉄のセットとかカ?」

 なんでそうなるんですか。その後もガジさんの妙な価値観と人を食ったトークがさく裂し、真面目に相談を受けていた私は頭が痛くなった。でもエリザさんだってこの町ではまともな方とはいえ、妙な価値観の持ち主であることは確かなんだよな。案外、そんなプレゼントを喜んでくれるのかも。服の材料としてね。
 もっともこんなアドバイスをしている私は、ろくにプレゼントしたことがないけどね!

 その後ショコラからの依頼をこなし、夕方からはエリザさんと川でデート。いつかエリザさんに、私の秘密を打ち明けられる時が来るのだろうか。
 そういえば私は、彼女のどこにひかれたのだろうか? 私が人生を共にしたいと思っているのは、本当にエリザさんなのだろうか?
 ・・・一生のことだ、きちんと考えてみたほうがいいのかもしれない。


≪冬の月、17日(木)≫

 今日の依頼はマリオンから。いつも以上に危ない内容だったため、自主規制させていただきます。

 訳:ショコラと一緒に死にかけた。


≪冬の月、18日(金)≫

 これまで依頼は1日1つまでという自主ルールを守って生活していたわけだけど、町の人との信頼が重要になった今、その制約を取り払おうと思う。といってもストーリーに関わりそうな重要そうな依頼は1つまでで、それとは別にストーリーと関係のない依頼もこなしていこうというだけなのだが。

 【依頼主:クルルファ】ここに住みませんか?

 すみませんが、住みません。

 ・・・・・・ガジさんの話術がうつったかもしれない。ともかく、この依頼はお断りするしかない。きっと私を野良モンスターだと思って声をかけてくれたんだろうけど、実際にはそうじゃない。私にはシアレンスの樹という立派な自宅がある。そこでの暮らしも気に入っている。むしろ私はクルルファさんに、外の世界の素晴らしさを知ってほしいと思うくらいだ。
 ということで、丁重にお断りした。もっともクルルファさんは諦めないと言っていたのだが。

 余談だがクルルファさん、この砂漠から出たことがないという。ウェルズさんが有角人との共存時代を知っていたことを考えると、ウェルズさんよりも年下の可能性が高い。ものすごいお年寄りだと思っていたんだけどなー。


≪冬の月、19日(祝)≫

 今日の依頼もクルルファさんから。砂漠の素晴らしさを教えてくれるらしい。
 ・・・というか、これって昨日の続きだよな。集落に住んでほしいからこんなことをするんだよな。でも断るのも悪いし、観光くらいはさせてもらおう。

 途中で落石事故に巻き込まれたものの、お互いに助け合ってなんとか帰宅することができた。でも私が人間の姿だったなら、きっと助けてはもらえなかっただろう。私の正体をばらすことになるであろう交流祭の日までに、なんとしても絶対の信頼を得なければならない。

 もしかしたら私は町と集落のために、彼女を利用しようとしているのだろうか。
 もしかしたら私は町と集落のために、彼女を操ろうとしているのだろうか。

 そうではないと自信を持つためにも、手段は選ばなければならない。
 町と集落の人が手を取り合って生きるために、交流を心から喜んでもらえるように、私は真実と理想のみでみんなを動かさなければならないのだ。でもそれが無理なことだとは思わない。辛いことだとも思わない。
 目指すべき理想に自信が持てるから、私はそのために生きていけるのだ。


≪冬の月、20日(月)≫

 ウェルズさんから大事な話があるという。なんだろう、交流祭のことだろうか?
 行ってみると、私とシアとの関係を聞かれた。最近、シアが私の話をよくするらしい。そういえばモニカちゃんも、そんなことを言っていた。

 ウェルズ「おまえさんはシアのことをどう思っているんだ?」

 A.好きです・・・・・・
 B.恩人だと思ってます
 C.優しい人です

 えー、この中から選ばないといけないの!? Dの「モコモコハンターだと思ってます」とか、Eの「怖い人です」を選んじゃダメなの!?
 ともかく無難に、Bの恩人だと思っていると答えておいた。シアレンスの樹に住ませてもらっているおかげで、とても助かっているのは確かだ。シアにとっては飼育小屋のつもりなんだろうけれど。
 でもよく考えたら、私が食肉用のモコモコでは交流祭を成功させることなんてできないんだよな。シアともっと仲良くなり、人とモンスターハーフが対等の立場で笑いあえる町を作らないといけないんだよな。
 シアとの仲良し度は8。実は非常に高いのだ。これはつまりシアが私を、今では1人の人間として認めてくれているということではないだろうか。真の交流を拒んでいたのは、私の方ではなかっただろうか。
 シアから逃げちゃいけない。私は私のためにも、この町や集落のためにも、彼女を信頼せねばならないのだ。
 でも・・・

 シア「モコモコさん! 待って!」

 モコモコの姿で彼女に出会うと、つい逃げ出してしまうんだよな〜。これって条件反射? 野生の本能?


トップページに戻る ゲームの話に戻る 前のページへ 次のページへ