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≪冬の月、13日(祝)≫

 トゥーナに、「ソフィアやカリンとよく一緒にいるよね。なにを話してるの?」と聞いてみたら、「友達だから・・・・・・、一緒にいるだけかな。」と答えてくれた。以前はこの2人を友達だと認めようとしなかったのだけど、今では友達だと言えるようになったらしい。自分に近づいた人は消えてしまう。そんな過去の出来事と、正面から向き合う決心がついたのかもしれない。ソフィアやカリン、そして私やガジさんとの友情の力、そういってもいいと思う。いつか彼女が、心から笑える日が来るのだろうか?

 今日の依頼はラスクから。ぶどうジュースが大量に必要だから、1つ手伝ってほしいということだった。それなら2つでも3つでも作れるのに、たった1つだけでいいの? 依頼の意味、あるのかなぁ。
 簡単に作って依頼は終了。で、報酬が鉄、銅、銀って、なにこれ? パティシエがこんな物をくれるなんて、不用品を処分しようとしているとしか思えないよ。

 今日は久しぶりに鍛冶をして、愛用の片手剣デュランダルを強化してみた。もっとも高度なことに挑戦したため失敗ばかりで、ほんのちょっとしか強化できなかったのだが。で、その時に実験してみたのだが、疲労による自滅ダメージって、最大HPの50%なんだな。そうじゃないかとは思っていたけど、それを確認することができて良かったよ。しかし最大HPの50%って・・・とんでもないな、これ。

 その後はお風呂に入って体力と気力を回復し、エリザさんを誘いデスウォール討伐へ。今回は体調良好だし要領も少しは分かっている。勝って見せるぜ、エリザさん!
 そして激戦ののち、私は勝利した。見てくれましたか、エリザさん!
 彼女に向かってガッツポーズ。でもエリザさんは、とっくにやられて気絶していた。

 ともかく、これで追っていたモンスター全てを始まりの森へ帰したことになる。後は、記憶のオーブだけだ。私は目を覚ましたエリザさんと別れると、オーブにそっと触れた。

 ・・・・・・花・・・・・・。
 ・・・・・・花を・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
 『シアレンスの花』を・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・。
 ・・・・・・・・・。
 ・・・・・・。


 私はシアレンスの花を咲かせようとしていたのだろうか。でもそんなこと、どうすればできるのか・・・。ウェルズさんに聞いてみたが分からなかった。ただ言えるのは、彼が50年かけても無理だったということ。

 ウェルズ「わしはな。『花』が咲かないのは有角人のせいじゃないかと思っているんだ。有角人の奴らが昔この町にいた話は知っているか?あやつらがこの町を出ていってから、『シアレンスの樹』から元気がなくなり始めた。そして、とうとう『花』を咲かせなくなったんだ。町から出て行ったことを逆恨みしてあの『樹』になにかしたに違いない。」

 それは・・・言いがかりではないのか?

 ウェルズ「ふん。事実、『樹』は『花』を咲かせなくなった。いいがかりなもんか。」

 私は有角人たちのことを知っている。彼らはそんなことをする人じゃない。ともかく、有角人たちの話も聞いてみよう。クルルファさんは人間を憎悪しているから・・・オンドルファさんに相談してみるか。

 オンドルファ「あの樹は『種族を超えたつながり』を糧とし、その身に花を咲かせます・・・・・・。つまり、私たちと人間が仲良く手を取り合うことで、あの『樹』は『花』を咲かせえるんです。しかし、人間は私たちに好意的ではないし、私たちは・・・・・・・・・・・・、長老があの通りですから。私も花を咲かせたいとは思っているんですけど・・・・・・。人間とモンスターの仲を取り持てる方がいないと、どうにもむずかしいですよ。」

 人と有角人の、いやモンスターたちとの交流。それは私がこの町に来た時に感じた予感そのものではないか。人とモンスターの交流の証が、私の存在そのものじゃないか。そうか、私がここに来た時にごく短時間とはいえ花を咲かせたのは、私自身に反応したからなんだ。
 ・・・でも本格的に咲かせるには、私一人ではダメだ。シアレンスの町の人と、有角人の集落の人が、本当に手を取り合わなければ・・・。そしてその懸け橋となれるのは、私しかいないのではないだろうか。
 私は1つの提案をした。町と集落の住人が合同で祭りを開こうではないかと。名付けて交流祭。

 しかし今日はもう遅い。ウェルズさんには明日にでもこのことを話してみよう。私がモンスターハーフであることを明かすことになるが・・・そのことに抵抗がないと言えばうそになる。やはりこれまでとは違った目で見られるのではないかと思うと、恐ろしい。でもこんな私だからこそ、できることがあるんだ。この体に流れる血、今では誇りに思えるよ。


≪冬の月、14日(月)≫

 ウェルズさんを私の家に呼び、2人きりで話しをする。町と集落の関係を修復するため、交流祭を開きたいと。もちろん反対された。でもそれが、彼の夢であったシアレンスの花を咲かせる方法だと説明し、また私が正体を明かすと、戸惑いながらも受け入れてくれた。ただし、私の秘密を打ち明けられるほど仲の良い人・・・恋人でも良い・・・すらいない現状では、交流祭の話を受け入れてもらえないだろうとも。
 まずは、私のすべてを受け入れてくれる人を作ること。できれば1人でも多く。すべてはそれからだ。


≪冬の月、15日(火)≫

 今日は「あっちこっちで! 釣り大会」の日だ。釣った魚の種類が多いほどよいという、面白い大会だ。なるほど、同じ場所で釣っていてもダメだから、「あっちこっちで!」っていうわけだな。これは作戦を考えたほうが良さそうだ。冬はよく釣れる魚の種類が少ない。まずは冬の魚が釣れる湖で2種類釣り、その後は場所を変えながら3種類ずつ釣る・・・というのが良さそうな気がする。よし、これでやってみよう。

 予定をこなしたところで、時間ちょうどだ。よし、これなら優勝間違いなしだろうな。自信あるぞ!


 【結果】

 1位  ヨシヒト  11種類
 2位  カルロス  6種類
 3位  しののめ  3種類

 作戦成功、ぶっちぎりの優勝だ!
 さて、お祭りを楽しんだから、明日からはまた仕事を頑張ろう。あと、街の人との交流もね。誕生日以外のプレゼントは無しで頑張るぞー!(貧乏性)


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