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≪きまぐれ月記:2013年10月≫

28日

≪10月28日掲載分≫

≪私が「あなたが “あなた” になったわけ」を書けたわけ≫

 ・・・無茶苦茶なタイトルだなぁ。もちろん、わざとだけどね。

 それはそうとして、このサイトで最も多くの人に読んでいただけたテキストは・・・ぶっちゃけ分かりません。アクセス解析をしていないページが多いからです。でも想像で判断するならば、エセコラムの「喫煙のメリット」かもしれません。引用してくださった方が複数いたり、ブックマークしてくださった方がいるなど、こちらに分かりやすい形での反響があったからです。
 ちなみに喫煙者にとって都合のよい部分だけを引用した人がいるんですが、こういう元の文と意味が変わってしまう書き方は、引用の仕方として間違っているので気をつけましょう。たしか違法になる場合もあるんじゃなかったかな?

 一方、閲覧者数を考慮しての最も反響が大きかったテキストは、今回のタイトルにあるエセコラムの「あなたが “あなた” になったわけ」(別窓)ではないかと思います。そしてこのテキストは、私がこれまで書いてきた中で、最も高度かつ重要な内容だと思っています。完全な独学によって書いたテキストであるため、どこまで真実に迫っているのかは分かりませんが、少なくとも私がこれまでの人生で経験してきたことを、きちんと説明できる内容であることは確かです。
 ・・・もっとも初掲載から何度もちょこちょこ書き直しているので(数日前にもちょっと修正した)、読んだ時期によっては私の考えがうまく伝わらなかった部分があるかもしれませんけどね。ちなみに内容はずっと一緒です。

 どんな文章でもそうなのですが、その内容が正しいとは限りません。正しい内容であっても、文章が悪いと誤解を与えてしまうこともあります。中には自分に都合の良い結果を求めて、意図的に事実をゆがめた文章を書いている人さえも存在します。
 だからこそあのような内容の話に出会った時には、自分の人生経験と照らし合わせ、それらをどれだけ説明できるか、矛盾している部分はないか、ということを考えて真偽を見定めながら読む必要があります。そしてそのためには多くの人生経験をつみ、そこから多くのことを学んでおくことが重要になります。
 子供のうちからできる人生経験のつみ方、それは勉強に励み学問を修めることが一番かもしれませんが、友人たちとの交流や、娯楽などの趣味から得られるものも多いものです。
 そこで今回は、「あなたが “あなた” になったわけ」が、私のどんな人生経験から生まれたのかを書いてみようと思います。
 ・・・前置き、ながっ! そしてなんか偉そう! しかも自分が書いたテキストを自分で解説するって恥ずかしー!
 でも他にネタが思いつかなかったので許してね。

 私が子供のころ、大好きだったテレビ番組があります。それは「すばらしい世界旅行」というタイトルの番組です。生物にスポットを当てた回も多かったため、私は動物番組だと誤解して見ていました。またファーブル昆虫記という本も大好きで、昆虫の生態をそこから学んだ部分もありました。
 それらを見ていてときどき思っていたのが、「動物や昆虫って変わった生き方をしているなぁ。」ということでした。なにせライオンはオス一匹に複数のメスというハーレムっぽい集団(プライドという)で生活していますし、蛾の中にはメスの割合が極端に少なく、膨大な数のオスが自分の遺伝子を残すために激しい競争を繰りひろげる種類もいます。また魚の中にはメスしかおらず、繁殖期のみ一部のメスがオスに変わるという、奇天烈な種類も存在します。一夫一妻の人間とはまったく異なるそれらの生態を特殊だと思ったのは、無理もないことだと思います。

 でもある時、ふと思ったのです。人間とは大きく異なる、他の生物の特殊な生態は、本質的にはどれも同じものなのではないだろうかと。これらの特殊な生態は、方法こそ異なるものの、どれもが少しでも優秀な子孫を少しでも確実にのこし、種の存続を図るためのものであるという共通点があるからです。そしてそれ以上に気になったのが、人間以外の大抵の生物が特殊であるという事実です。
 すると本当に特殊なのは他の生物の方でしょうか。それとも国や時代によって生態が異なる人間の方でしょうか。
 答は明白です。人間の方が例外的な存在なのです。それからでした。人間がなぜ特殊な生態を持つことになったのかを考えるようになったのは。

 これが「あなたが “あなた” になったわけ」に書いた思想につながる、理論が生まれた過程です。私が必要とした知識は、動物の基本的な生態と、一夫多妻の国があるということの2つのみ。前者は趣味によっては小学生でも知っていることであり、後者は中学生くらいになれば一般常識としていつの間にか知っているようなことです。
 つまりあの理論と思想は、専門知識がなくても頭を働かせば生み出せるものであると言えます。このような例は、他にいくらでもあるはずです。

 「あなたが “あなた” になったわけ」は、私の趣味から生まれました。そしてその理論の構築と検証は、自分自身の人生経験をどれだけ説明できるかという方法で行いました。だからこそ人生経験は重要であると思うのです。
 といっても、やみくもに何でも経験せよというわけではありません。経験することを避けたという経験だって、立派な人生経験の1つです。大切なのはその理由を分析し、そこから何かを学び自分のものとすることなのです。
 この「学んだことを自分のものとする」というのは、単に記憶して忘れないという意味ではありません。「なるほど!」と思ったことを「そんなの当たり前じゃないか」と思えるように自分の常識を修正し、より優れた思考ができる人間へと成長するということです。

 当たり前のことであっても、それに気付く時期には個人差があります。だからこそ「もっと早く気付いていれば」と後悔しないように、私がこれまでの人生経験から学んだことを、ここに書いておきました。何かを感じることができたならば幸いです。

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