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≪きまぐれ月記:2012年7月≫

26日

≪7月26日掲載分≫

 プログラムをダウンロードしていたら、セキュリティソフトが警告を発して強制終了しました。「このプログラムはダウンロードした人が少ないので、安全性を保証できません。」みたいな感じでした。
 でもこれ、納得できません。どんなプログラムだって初めはダウンロードした人がいないのですから、こんな理由でダウンロード不可にするならば、そのプログラムを誰もダウンロードできなくなってしまうからです。セキュリティソフトはお金を払って購入しているわけですから、もうちょっと何とかならないものでしょうかね。

 そんなことを考えていたら、似たような、いやもっと酷い話があったことを思い出しました。それは何年も前にこのサイトを使って行った、とある実験です。
 その実験とは、アクセスカウンタの数字の大小が読者に与える影響を調べるというものです。偽物のアクセスカウンタをトップページに付けて、カウンタが約3000ヒットの時、約200万ヒットの時、そしてカウンタ無しの3つのパターンで、一見さんがこのサイトをどれくらいじっくり見てくれるのかを調べたのです。
 その結果、200万ヒットの時は多くの一見さんがあちこちのページを見てくれました。3000ヒットの時はあちこち見てくれた人がほとんどいませんでした。カウンタ無しの時は、その中間くらいでした。このサイトのアクセス数自体が少ないためサンプル数が少なく、誤差が大きい可能性もあるのですが、少なくともデータ上ははっきりとした傾向が見てとれたのです。

 ようするに、アクセスの少ないサイトは少ないがゆえにいつまでも少なく、何らかの理由で多いサイトは多いがゆえに多くの人に見てもらえるという結論が出せるわけです。こんな状態では、新規にサイトを開いた人が自サイトのアクセスの少なさを嘆き、やる気をなくしていくだけでしょう。

 これ、本当に酷い話です。なにせ多くの人が自分の目で見て自分の頭で判断することをせず、もしかしたら自分は大好きになれるかもしれないという可能性を想像することもできず、あてにならない数字のみを判断の材料にしているわけですから。これは自分の意思で生きている人がいかに少ないかが良く分かる話です。

 想像力の欠如がもたらす、読者のネット上での奇妙な動きという意味ならば、他にも酷い話があります。それは面白いと思ったコンテンツがあっても、それ以外のコンテンツには見向きもしない人が多いことです。
 興味を持ったことがあれば、それに関係することにも少しは興味を持つべきです。例えば面白いと感じたコンテンツがあれば、それをどんな人が創作したのか、そして他にどんなコンテンツを創作しているのか気になるのが普通だと思います。つまりそんなことにも関心を持てるのが、視野が広く想像力のある人間というものだと私は考えているわけです。

 想像力の欠如がもたらす、社会や人生における損失、それは決して小さなものではないはずです。例えば・・・
 ・・・いえ、こんな話を書いた以上、私が答えを書くべきではないですね。どんな悪影響があるのかは、読者の皆様が想像力を働かせて考えてみるべきだと思います。
 手抜きじゃないよ!


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