≪きまぐれ月記:2004年5月≫
理屈っぽい人間がテキストばかり書いていると、語呂や語感を気にするようになってくる。今日は本屋で
“本能寺の変” という言葉を目にして気になった。“の” が2回使われているからだと思うが、どこかしっくりこない。そこで何となく、2回目の
“の” を別の接続詞に置き換えてみた。
本能寺が変
本能寺は変
本能寺も変
なんか変。
人間とは面白いもので、気になっていることがあると、それに関係のあることが目に付きやすくなる。例えば私の場合、髪のことだ。そしてテレビを見ていると、こんな名前(だったかな?)の魚が出ているのに気が付いた。
ボウズハゲギス
魚はどれも坊主でハゲだと思うのだが、一体どんな理由でこんな名前にしたんだか。しかし魚介類って、他の生き物と比べて変な名前が多いような気がする。例えばダンゴウオだとか、スベスベマンジュウガ二だとか、バフンウニだとか・・・。
朝起きて鏡を見る。頭爆発。
そんな快調なスタートをきった日は、洗面所まで誰にも合わないように祈らなければならない。部屋に洗面所がない寮というのは不便なものだ。その日は幸い誰にも会わずにすんだのだが、顔を洗おうとした瞬間、突然けたたましいベルの音が鳴り響いた。
火災報知器か!?
ま、まずい。こんな頭で避難しなければならないとは!
慌てているのか冷静なのかさっぱり分からない私だったが、すぐに妙なことに気が付いた。火災報知器は1箇所でも反応したら、全部が一斉に鳴り出すものだったと思うのだが、今は階段の下の方からしか聞こえてこないのだ。念のために窓から食堂などを見てみたが、誰も慌てた様子はない。やがてベルの音は止んだが、詳細を知らせる放送は流れない。
火災報知器ではなかったのか? じゃあ、あの音は・・・。そう思ったとき、1つの可能性に気付いた。あれは目覚し時計の音なのか? どんなに朝が弱い人でも一発で起こす、特別製の目覚し時計があるのか?
世の中には、私の知らないことがいくらでもある。そして私は流行にうとい。インパクトさえあれば話題になる世の中だから、あんな近所迷惑な物が商品化されていても不思議ではない。そう思った私は、その後はいつもの生活に戻っていた。
その日以来、あの音は聞こえてこない。他の階は別の会社の寮なので、そこで何が起こったのかは分からない。しかし、なんらかの騒音対策がとられたのは間違いないだろう。あんな音が枕もとで突然鳴り出したら、目覚ましを止める前に心臓が止まりそうだから。
・・・まさか・・・ね。
アクセス解析をすると、どんなキーワードで検索して来たのかが分かる。このサイトを探していたとしか思えないキーワードを見て、目頭が熱くなったこともある。
もちろん逆に、「こんなキーワードで来るな!」と思ってしまうものもある。例えば “エディ 攻略”。
そう、来やがったのだ。“エディ 攻略” というキーワードで検索して、こんな検索結果を見てこのサイトに。
読み物色々(日記)
...
エディ 攻略” というキーワード検索で偶然このサイトが引っかかり、勘違いして来られるゲームファンがいることを以前に書いた。今日はその続きの話。
読み物色々 ... このところ大手の検索サイトから ...
熱狂的なファン(笑)による冗談ではなく、本気と思われる人が3人だ。来訪者が週に10人以下というこの日記ページに、3日ほどの間にこれだけの人が来られるとは。
・・・もしかして、どんな内容か気になって来てくれたんだろうか。うーむ、アクセス解析ってそこまで分からないからなぁ。
ご本人様、掲示板への書き込みよろしく!
ゴールデンウィークを利用して帰省。そして久しぶりに新聞を読んでいると、地元で行われた飛行機大会の記事が目にとまった。こういった話題には興味がない私だが、これは特別。というのも、私は中学生のときに、ゴム動力飛行機部門で校内予選を勝ち抜き、この大会(市の大会)に出たことがあるからだ。
そういえば、あの時はエライ目にあった。テレビ番組で取り上げられて全国放送されたのだが、なんと私は、一番最後に顔をドアップで映されたのだ。最後だから数秒間の静止画つきで。しかもその番組のビデオを、給食の時間に校内放送で流されてしまった。おかげで普段は目立たない私が一躍ヒーローだ。あの時の恥かしさといったら・・・。
でもその話には、私しか知らない裏話がある。その番組では私が満面の笑みを浮かべているところが映っていたのだが、私が笑っていたのには、もちろんわけがあるのだ。
番組制作スタッフは気付かなかったのだろうか。あの笑顔が、飛行機があまりにも早く墜落したがゆえの苦笑だったということに。
吹き抜ける風が心地よい。こんな夜には血が騒ぎ出す。仲間達とともに道路を我が物顔で走り回っていた、若き日の熱い血が・・・。
人も車も少ないまっすぐな道。走るには絶好の場所だ。気が付くと私は走っていた。あの頃のように、自分の足で!
作業服の下に着る仕事用のシャツには、3枚セットの格安品を愛用している。しかしそういったシャツはシンプルだから、物によっては着るときに悩むことがある。どちらが前なのか、ぱっと見ても分からないのだ。しかもじっくり見ても、すぐには分からない。うっかり間違えて着ても、誰も気付かないんじゃないかと思うほどだ。
ここまでシンプルに作るのなら、いっそのこと前後のリバーシブルにすればいいと思いませんか?
注:わき腹の下あたりについているタグが、左になるように着ればOKです。
ニュースやワイドショーには無駄な内容が多い。外国で拘束されていた人が帰国途中で何を食べたかなど、伝えることに何の意味があるのだろうか。芸能人の食事ならばともかく、一般人の食事など知りたがる人がいるのだろうか。なによりも、プライバシーの侵害にあたるのではないだろうか。
情報を発信する立場にいる人は、もう少し人のことを考えるべきだろう。そんなくだらないことをやっていいのは、閑古鳥が鳴いている個人サイトの、誰も見ていない日記ページくらいだと思うのだが。
今日の夕食は、主食がミートスパゲッティで、おかずがスパゲッティサラダでした。弁当よりも安かったんで。
たまには生活サイトらしいことを書いてみようと思う。
2交替制の仕事の場合、夜勤の週の初日が最も辛いらしい。“らしい” というのは、他の人がそう言っているだけで、私はそうではないからだ。私も2交替制だが、睡眠を調節することで、いつもと大差ない生活を送っている。その調節方法というのは、前日にいつも通り、または少し早い時間に床につき、4時間くらい眠ったら起きること。そうすれば、後は12時間ずれた夜勤用の生活を、初日から比較的楽に送ることができるのだ。これは自己流なのでもっと良い方法があるかもしれないが、夜勤が苦手な人は試してみてほしいと思う。
ちなみに今日は、夜勤の週の初めの日。まだ朝の10時すぎだけど、これから寝まーす。
・・・1時間後。私はノックの音で叩き起こされた。ノックの主は、寮務担当の上司だった。
上司「おはようございまーす。」
会社が足を引っ張るな!
上司「布団を夏用のものに交換します。」
そんな話は聞いてない!
まったく、いつもいつもいい加減なことをしやがって。まあ、とっくに慣れているから、「またか」くらいにしか思わないけれど。どうせ上司連中は、「うちの会社にくるような人は、事前に連絡しても準備なんてしてくれないだろうから、言うだけ無駄さ」などと考えているんだろうな。そして従業員は、「うちの会社に何を言っても無駄さ」などと思っているんだよな。問題は、どちらも信頼を裏切らないってことだけど。ああ、上司と部下がこれほどの信頼関係を築いている会社が他にあるだろうか。いや、ないと思う。というか、あってたまるか。(注)
従業員の中でも、ひときわ強い絆で結ばれているのが私だ。会社というのは基本的に、従業員が労働を提供して、その見返りに賃金をもらうというところだ。しかし私の場合はそれだけではない。私がしている仕事は賃金に見合うものではないが、会社はその埋め合わせとして、なんと日記のネタを提供してくれるのだ。現物支給バンザイ!
・・・こんな会社、さっさとつぶれた方が世のためと思ってしまうのは不謹慎だろうか。
注:・・・と書いては見たものの、実際にはこれが普通だと思う。
買出しの帰りにバスに乗っていると、たこ焼きのいい匂いがしてきた。近くの席の人が買っているのだろう。その人は気まずい思いをしているのではないだろうか。
このように、日常的なことの中にも勇気が必要なことは少なくない。そんな行動は、大抵は1度でこりて2度としない。だが2度繰り返す人もいる。それは失敗から学ぶことの出来ない愚か者だ。しかし3度目となるとどうだろう。勇気が必要な、しかし日常的なことを3度だ。本来避ける必要のないことであれば、その勇気は褒め称えられてもいいのではないだろうか。
私はバスの中に、たこ焼きの匂いを3度、餃子の匂いも3度漂わせたことがあります。どなたか誉めてください。
会社で健康診断があった。乱れた生活を送っている人は結果が気になるのだろうが、生活サイトの管理人たるこの私、恐れることは何もない。異常があるとすれば、せいぜい近視と乱視と飛蚊症と腰痛と肩こりと指関節の痛みと抜け毛とタバコのトラウマと筋肉痛くらいのものだ。
そういえば、以前に苦しんでいた花粉症と鼻炎が気にならない。原因を考えてみると、思い当たることが3つあった。1つは起床時に、背中(特に首の辺り)を10秒ほど乾布摩擦していること。2つ目は野菜を人並みに食べるようになったこと。3つ目は・・・部屋に引きこもってあまり外出しなくなったこと。
初心者マークを付けている車を見てふと思う。
そういえば、初心者マークを付けた外車って見たことないなー。
昨日の夜、始めて出会った女性に刺された。復讐に燃える私は、罠にかけて彼女を始末した。
あわわ、脚色大失敗! 普通に書くことにしよう。
夜中に目を覚ました。体のあちこちが痒い。5箇所ほど蚊に刺されたらしい。私の部屋には蚊取り線香の類はない。そこで罠を仕掛けることにした。
私は布団にもぐりこみ、顔だけを出して静かに待つ。やがて聞こえてくる、プーンというあの嫌な羽音。そして奴は左ほおに止まった。私は左手をそっと布団から出すと、すぐさま奴をひっぱたいた。
ハトの観察日記、外伝
鳥を見ると思い出すことがある。それは私が実家にいた時の出来事。
目覚ましが鳴るよりも早く、私は奇妙な物音で目を覚ました。窓の外に何かがいるようだ。そしてカーテンを開けて驚いた。小鳥が一羽、窓の敷居部分に止まってもがいていたのだ。普通の鳥は前にしか飛べない。体の正面が窓にくっついているため、横にも後ろにもいけなくなっていたのだ。
私は小鳥の足を挟まないように慎重に窓を開け、手を差し伸べた。驚いたことに小鳥は私の腕に止まり、恐れる様子もなく私を見つめていた。
私は戸惑った。すぐに逃げていくと思っていたから。人と野生の鳥が見つめあう、非日常的な時間はしばらく続いた。その静寂を破ったのは私のほう。気付いたのだ。すぐ近くに、よく似た鳥が止まっていることに。きっとこの2羽は親子なのだろう。そして巣立ったばかりの子供が心配で、様子を見ていたのだろう。だから私は、若鳥を追い払った。本来、人と野生動物は距離をおくべきだ。人間に頼っていては、そして人間の恐ろしさを知らなければ、野生動物は生きてはいけないのだから。
あれから何年もたつ。あの小鳥はどうなったのだろう。無事に子孫を残せたのだろうか。今でも空を飛び回っているのだろうか。
偶然がもたらした小鳥との出会い。取るに足らない出来事のはずなのに、いまでも忘れることができない。私をまっすぐに見つめていた小鳥の瞳。汚れなき澄んだ瞳。そして厳しい現実を知らない無垢な瞳を。
野生動物にとっては足かせにしかならない純粋さ。でも人間にとって、それは美徳であるはずだ。そんな心を無理なく持ち続けられる世の中こそが、人間にとって理想の世界であるはずだ。
だから私は現実から逃げ出さない。目を背けない。決して絶望したりはしない。私の人生だから、私が生きてゆく世界だから、私は理想を求めて信じる道を歩み続ける。記憶の中の、あの小鳥の瞳を裏切らないためにも。あの小鳥とは、いつか天国で巡り会いたいと思うから。
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