≪きまぐれ月記：２００４年３月≫

　夜中に目を覚ました。右手の感触がおかしい。指が伸ばせない。昨日の仕事で指の関節が炎症を起こしたのか、無理やり開けようとすると激痛が走る。同じようなことはこれまでにも何度かあったが、これほど強烈なのは初めてだ。まあ経験上、この痛みは長続きしない。朝には治っているだろう。私はとある不安を抱えながらも、再び眠りについた。

　目覚ましの音で目を覚ます。私は飛び起きると目覚ましを止め、その勢いで箸をつかむ。
　く、微妙なところだ。幸い中指と薬指以外は大した事がないので、なんとか使えはするのだが、かなりぎこちない。
　まずい。今日は日曜日。すなわち、週に一度のほかほかご飯の日！　ええい、この程度の痛みで棒に振ってたまるか！　こんなもの、気合で治してやる！
　･･･と思って左手を使って右手を広げてみたが、無理すると悪化しそうな感触がある。私はショックを隠せないまま顔を洗いにいった。

　おや、手が開くぞ？
　そのことに気付いたのは顔を洗う前だった。理由は分からないが、わずかな時間で劇的に回復していた。まさかとは思うが、さっきの気合のおかげなのか？

　食堂で至福の時をすごした後、部屋に戻ってパソコンを立ち上げ、ネットに接続しようとする。が、電波の状態が悪く、なかなかつながらない。いつもこれで、貴重な時間を無駄にしてしまう。なにかいい方法はないものだろうか。
　気合で･･･は無理かな？

　ホームページの管理者となるのは大変だ。更新はしないといけないし、そのためには元ネタを仕入れなければならない。このサイトは扱う事柄が多いため、やらなければならないことが多すぎる。なのに最近、ほとんどゲームをしていないし、生活情報に触れる機会はまったくというほどない。もっとも後者は、生活環境のせいでもあるのだが。

　でも良かったことも沢山ある。これがきっかけで、お気に入りサイトが増えたこともその１つ。しかしそのせいで、ますます時間が足りなくなる。ただでさえ遅筆のうえに自由時間が少ないというのに、やりたいことが多すぎる。
　しかし私は生活サイトの管理人。この程度のことで音をあげるわけにはいかない。きっといい方法があるはずだ。例えば･･･。

１．会社を休む。
２．会社をさぼる。
３．会社を辞める。
４．会社を首になる。

　ほら、ちょっと考えただけでこんなにたくさん！

　ここをゲームサイトだと思っている人が多いのではないだろうか。今では自分でもそんな気がしているが、初めはエセコラムが柱で、ゲームのコラムと批評を撒き餌おまけとする、かなり真面目なサイトの予定だったのだ。ところが一般公開もしないうちにエセコラムが中断に追い込まれてしまった。この日記はその代わりに書き始めた、いわば代用コンテンツだ。月に３日も書ければ十分という軽い気持ちで始めたのは、きまぐれ月記というタイトルからもうかがえると思う。しかし始めてみると、唯一の毎週更新コンテンツになっている。うーむ、きまぐれ日記にするべきだったか。いずれはネタが尽きて、ぐうたら年記になるんだろうが･･･。
　これに１字追加すると、ぐうたら年代記。･･･ミックスキャンディよりかっこいいかも。

注：これを書いた当時、サイト名は “管＆エディのミックスキャンディ” でした。

　私が今の会社に入って半年。相変わらず人の出入が激しく、私がいる職場は派遣社員の枠が１１人でありながら、辞めた人の数は１０人をゆうに超えているだろう。ちなみに最速退職は１日。私は顔も見ていない。
　連日２時間の残業が曲者なんだろうな。世の中には徹夜もあるし、私も１日で８時間というのを経験したことがあるが、これはこれ。交替制で肉体労働のこの会社と一緒にしてはいけない。最も大変な仕事を私と相棒君とがやり続けているからこの人数ですんでいるが、そうでなければどうなっていたことか。
　しかしこのところ、相棒君の調子が悪い。残業のときなど、明らかにへばっている。疲れがたまっているのだろうか。･･･喫煙者だしな。

　こんな仕事、本当に２人でやれるものなのだろうか。私は運動が得意なほうだし、体調管理もきっちりやっているから、今では夜勤の残業で意味もなくラストスパートをかけられるくらいの余裕があるのだが、どう考えても例外的な存在だと思う。時間帯が逆の人たちはどうなっているのだろう。やっぱり頑張っているのだろうか。それともしょっちゅう入れ替わっているのだろうか。

　そんな疑問を抱えたまま迎えた今日。とある書類で、非常に気になる記述を見つけた。私たちが２人でやっている仕事、「人員：３人」ってどういうこと！？

　ウルトラプロセス殺菌。
　意味はさっぱり分からないが、なにやら凄そうなことが牛乳パックに書いてあった。名前のインパクトで売上を伸ばそうという目論見なのだろうか。
　でも、パックが地味すぎ。

　数日前のこと。コンビニで温泉玉子（殻つき）が入った弁当を買った。レジへ行くと、予想通りに「温めますか？」という店員の言葉。
　･･･玉子を電子レンジで温めると爆発するのだが、いいのだろうか。まあコンビニの場合は少ししか温めないから、問題ないのだろうが･･･。でもなんとなく心配で断った。店員が可愛い女の子だったことは関係ない。

　そして今日、同じ弁当を買って温めてもらった。温めても大丈夫だということを、自分の目で確かめたかったからだ。もちろん、店員がハンサムな青年だったことは関係ない。
　推定１５００ワットで４０秒。玉子だけではなく、弁当の部分も一緒に温めていることもあってか、全く問題はなかった。湯気も立たない程度なのだから、当たり前といえば当たり前だが。

　その日の帰り、突然の大雨でずぶぬれになった。て、天罰ではないはずだ。

　異物を飲み込んだときには、石けん水か牛乳を飲んで吐き出すといいらしい。
　私がこのことを知ったのは子供のときで、その後も何度かこの話を聞いたのだが、信憑性に疑問をもったのは二十歳をすぎてから。
　石けん水はまだ分かる。飲めば吐き気がしそうだから。でも牛乳ってなんで？　異物を覆って影響が出るのを遅らせるってこと？
　そして更なる疑問をもったのは今日。もし腐った牛乳を飲んでしまったときには、どうやって吐き出せばいいのだろうか。
　石けん水を作って飲むのだろうか。まさかとは思うが、腐った牛乳を吐き出すために、新鮮な牛乳を飲むなんて事は･･･。

　日曜の朝は寮の定食。付いていたふりかけには、カルシウム９５ｍｇ入りと書いてあった。カルシウムは偏った食事をしていると不足することが多い栄養素だ。この寮ではバランスの良い食事をしている人は少なそうなので、食堂の人はそこまで考えてこのふりかけを選んだのだろうか。
　そんなことを考えながら、おかずのスクランブルエッグをほおばる。するとガリッという嫌な音と感触が･･･。慌てて出してみると、思った通り卵の殻だった。
　カルシウム、サービスしすぎ！

　問い：「本日３回目。新記録達成！」この文章の続きを、３０文字以内で自由に答えよ。

　解答例：ある人物が、金槌で指を叩いたときに脳裏に浮かんだ言葉らしい。

前略
　大切にしていた腕時計を落としてしまいました。秒針が動かなくなってしまいましたが、普段見ることもないので、その時は気にもしていませんでした。でも分かったんです。秒針が動いていないと、時計があっているのか不安になってしまうことに。本当は大切なものなんだな、と思ったとき、少しかしこくなった気がしました。
　それから何日かたちました。そして分かったんです。慣れれば秒針がなくても気にならないことに。人間って良くできてるな、と思ったとき、また少しかしこくなった気がしました。
　それではまた、お手紙書きますね。
かしこ

追伸
　こんな文章を読むと、石を投げたくなる人がいるそうです。世の中って怖いですね。

　以前に、トップページを飛ばして直接エセコラムにこられる方がいることを書いた。そういった人のために、エセコラムのページに注意書きをしておいた時期があったのだが、その途端に来る人がいなくなった。その後ホームページ全体の構成を変えたこともあって注意書きを削除したのだが、最近になってまた、直通でこられる方が現れるようになった。注意書きの有無が、検索結果のコメントに影響するからだろうか。
　注意書きを書けば来なくなるから不要になり、削除すれば来るようになるから必要になる。一体、どうすればいいんだろう。

　しかしエセコラムなんて見出しでくる人はかなりのつわものだが、トップページを飛ばしてなんの心構えもなしにアレを読めば、きっと目が点になったに違いない。書いた本人が言うのもなんだが、ご愁傷様である。

　ハトの観察日記、その４

　今日はやけにハトが集まっている。３０羽ほどいるだろうか。近づいてみて原因が判明した。ベンチに座っているおばあさんがパンをあげていたのだ。奴らはパンに夢中で、私がベンチに座っても気付いてくれない。しばらく見ていたが、最後まで目を合わせてくれなかった。
　く、こんな絶好のチャンスを逃してしまうとは･･･。たこ焼きを買っておけばよかった！

　アクセスカウンタの数値が１０００を超えた。
　「今日こそは！」と思った日に、１日８件（自分含む）という悲しいアクセス数を記録して「９９８」を拝むというハプニングはあったものの、なんとか辿り着くことができた。

　こんなサイトを登録してくださった検索サイトの管理人様、ありがとうございます。
　わずかながらも存在するリピーター（再来者）の皆様、ありがとうございます。
　そしてなにより、アクセスの大半を占める１回きりのお客様、本当にありがとうございます！

　今月の初めごろにアクセスが減り、大台到達が４月１日になるという悲しい事態も想定していたのだが、その後なんとか持ち直すことができた。まさにお客様は神様だ。

　アクセスが増えると本当に嬉しい。そしてリピーターの存在は、「こんなサイト、誰にも喜ばれないんじゃないか？」という不安を、しばし忘れさせてくれる。「ああ、また来てくださったんだな」と思うと、つい顔がにやけてしまうのだ。
　たとえ２度目の訪問理由が、サイト名を覚えていなかったが故のうっかりであったとしても。

　夜勤と２人部屋。この両方で重要となるのがアイマスクだ。生活必需品といってもいい。しかしこのアイマスクというもの、ゴムを耳に引っ掛けて使うため、なれないと気になって眠れない。私はゴムを緩めることで対処しているのだが、そのせいで目を覚ましたときには顔にないことが多い。
　私の朝は、宝探しで始まる。

　私は寮の食堂を利用していないため休日に食料を買い込むのだが、賞味期限の関係で、週の半ばにも買い物へ行くことが多い。今日は夜勤のため、早起きして近所のスーパーへ行った。この店は閉店７時３０分と書いてありながら６時半ごろに閉まってしまうため、いつも通りの時間に起きては間に合わないのだ。

　このスーパーでは、処分間際の商品を格安で売っていることが多い。そして私は、それを狙って買いに行く確信犯の１人だ。
　弁当コーナーは１００円引きになっていた。「ちっ、今日は半額じゃないのか。」と思ったとき、私の目はそれを捕らえていた。バラ寿司１５０円。
　１５０円から１００円を引くと多分５０円。ご飯の量も、３００円の品の３分の２くらい入っている。こんな店員の手違いとしか思えない商品は滅多にない。私は迷わずカゴに入れた。

　人間にとっての食事は、栄養補給の手段であると同時に娯楽でもあると思う。だから買い物へ行った日の食事は、栄養バランスや値段よりも、嗜好を重視することが多い。今日もデザート売り場を物色していた。そして目にとまったのはムース。１５０円は痛いが、ムースは大好きだ。私はそれを買うために手を伸ばした。が、つかんでいたのは、なぜか隣のシュークリームだった。袋には半額のシールが張ってあった。

　でもこれではカロリーが足りない（肉体労働のため）。そこで買い込んでいた保存食を追加する。実はこれらも安売りで買ったものばかりだ。

　合計すると、６４０円分の食事が３１０円だ。普段の２００円以下と比較すると高いが、それでも上手な買い物だとは思う。なんだかいけないことをしている気になる私は、清く正しい、純粋無垢な男の子。

　注：この日記は間違い探しではありません。

　こんな夕食を食べて出勤（夜勤だから）。昼食（深夜食？）はいつもの弁当だ。
　以前にタマネギが多すぎると文句を書いたこの弁当だが、民間の給食センターが作っているためか、安いのに量はまずまず、味はそこそこ、栄養バランスはなかなかという、実は優れものなのだ。しかも面白いことをやってくれる。ここの弁当はご飯とおかずが別になっているのだが、おかず用の弁当箱に、時々カレーやシチューが入っているのだ。そして今日は、なんと主菜がカツ丼で、副菜の１つがハヤシライス。みごとなまでにちゃんぽんだ。

　食後に、パンの自動販売機の前に人だかりができているのに気付いた。どうも、妙なパンが売られているらしい。そして覗いてみて大笑い。

　ナポリタン味
　しょうゆ味
　コンソメ味

　このパンは遠くの県にある製パンメーカーのものだ。つまり広い範囲で売られているはずなのだ。いったい何人の日記サイト管理者が、ネタのために購入したことか。そんなことを考えると、食べなくてもおいしい商品だ。
　でも冷静に考えてみてほしい。ナポリタン味のパンがまずいだろうか。いや、私はおいしいと思う。しょうゆやコンソメだって、工夫しだいでは結構おいしいパンになるような気がする。
　第一印象で物事を判断してはいけない。第一印象など、先入観と運に左右されるいい加減なものなのだから。そしてイメージを重視して判断することは、真実から目を背けることにつながるのだから。
　･･･などと真面目なことを書いてしまったが、私の第一印象も「ネタゲット！」。関係者の皆様ごめんなさい。

　食べ物をネタにして日記を書くことが多い私だが、ここまで続く日は珍しい。しかし帰宅後の朝食はいつも通りだから、これで終わりだろう。と思ったとき、嫌な予感が頭をよぎった。
　･･･そういえば、出勤前に買った食パンは、初めて買った銘柄だ。普段食べている一番安い食パンが売切れだったため、ふっくらとした一番高い食パンを買っていたのだ。そして私の食べ方はトーストではない。ピーナッツチョコレートやスライスチーズなどを乗せて２つ折りにするだけという、ワイルドなサンドウィッチだ。そう、ふっくらとしたパンでサンドウィッチを作ると･･･。

　そしてその朝食。目の前にあるのは、厚さ３ｃｍの食パンと１ｃｍのピーナッツチョコレート。乗せてたたむと７ｃｍ。
　私は巨大な物体にかぶりついた。格闘の途中で、赤い液体がパンに付着しているのに気付く。どうやらひび割れていた唇から出血したらしい。まさに死闘だ。しかもノルマは２枚。

　激戦の末、私は勝利した。文字通り、痛みを伴う勝利だった。そして私は誓った。このパンは２度と買うまいと。
　しかしその食パンは６枚入り。そう、あと４枚も残っているのだ。
　私の戦いは、まだ終わらない。

　肉体労働で筋肉量が増えているはずなのに、体重が少し減っていた。食事量が足りていないためだろう。１日に２８００ｋｃａｌ以上（結構多い）は食べていたつもりだが、それでも足りなかったようだ。やせすぎと空腹はスタミナ不足につながるため、私は例のパンに手を出すことにした。

　しかし会社の食堂で弁当を食べているとき、保険会社のおばさんがいるのに気が付いた。このまま食堂に残ってパンまで食べていたら、捕まって話を聞かされることになる。そんなことが苦手な私は、弁当を食べ終わるとパンを買うことなく、足早に食堂を抜け出した。

　その日の残業。予想通り空腹に見舞われる。手足に力が入らない。
　く、保険のおばちゃん恐るべし。まさか兵糧攻めだとは！

　週末になると、時々悩むことがある。それは食料を補充するため買い物に行くか、それとも買い込んでいる非常食で休日までしのぐかということだ。仕事や店の関係で楽に買い物ができるのは、土曜の夜と日曜しかない。そのためパンが金曜で尽きるという時など、結構悩むのだ。
　そしてしのぐことを選んだ今週の土曜日。食事らしい食べ物がなかったため、朝食は次のような見事なメニューになった。

　ここまでデタラメな食事は、さすがに私もはじめてだ。「栄養をバランスよく摂取するために、一日に３０種類の食品を食べましょう」（注）という話はあるが、もちろんそんなことを考えた結果ではない。

　そして夕食。土曜日は残業がない。そこで会社帰りに値引き弁当を買いに、近所のスーパーへ行く。
　･･･が、弁当売り切れ。しかたなく明日のパンだけを買って店を出ると、すぐ近くにあるお好み焼き屋へ行く。この店は持ち帰りができるからだ。
　･･･が、閉まっていた。

　結局、夕食は朝食の残りとカップラーメン。ああ、なんで寮に住んでいて、こんなサバイバル生活を送らないといけないんだろう。私がタバコ恐怖症でなければ、いや寮の食堂が禁煙、またはきちんとした分煙にさえなっていれば、食堂でまともなご飯が食べられるのに･･･。

　喫煙者の皆さんは、禁煙場所が増えて肩身が狭いと嘆いておられるのでしょうが、これまで好きなときにタバコが吸えたのは、嫌いな人が我慢していたからなんですよ。そして今でも我慢し続けているんですよ。私なんて我慢どころじゃないんです。肩身が狭いどころじゃないんです。食べることさえ満足に出来ないんですよ！

　･･･え、近くにコンビニがあっただろうって？
　あ、あそこは自転車で１５分もかかるからね。･･･往復で。

注：若い人は知らないかもしれないが、以前はこんなことが言われていた。もちろんこれは、分かりやすさを重視した方法であり、正しいとはいえない。野菜ばかりを３０種類食べてもダメなことは、容易に想像できると思う。

　今日は日曜日。朝食は寮の食堂で中華丼を食べることにした。しかしこの食堂には大きな特徴がある。それはご飯がやたらと多いこと。そして丼物はレトルトだということだ。

　貧乏性の私は、３０円しか違わないという理由で大盛りを頼んでしまったため、出てきた中華丼は見事なものだった。うどん２杯分が入るような丼にぎっしりとつがれたご飯。そして申し訳程度にかけられたレトルト中華。例えるならば、プリンにかけられたカラメルソース。私は具とツユを節約しながら食べていたが、１人分のレトルト中華と丼２杯分以上のご飯だ。ツユが尽きたとき、ご飯はまだ半分近くも残っていた。
　しかたなく生卵を１つ買い、しょうゆをかけて、玉子かけご飯にする。昼食にまわしたいとは思うが、さすがにそれは無理だろう。幸い私は少食ではない。結局、朝から２人前以上の食事をたいらげた。