≪フリーRPG「孤島の牢獄」制作日記、その16≫
このところ体調が悪く、ゲーム作りはさっぱり進んでいないのですが、次にどんな作業をするのかはいくつか考えていまして、今回はそんな予定のお話です。
前回の制作日記で、パーティを組んで出現するモンスターの隊列が4割近くも乱れるという問題点を書いたのですが、これの緩和策を思いつきました。
RPGCS(製作ツール)におけるモンスターの出現比率は、私の想像では「そのモンスターの出現頻度の値/その階に出現するすべてのモンスターの出現頻度の値の合計」というものです。この計算式で正しいとすれば、出現割合を下げたいモンスター以外の出現割合を上げることで、下げたいモンスターの出現割合を結果的に下げることができます。出現頻度の値を上限を超えて上げたい場合には、同じモンスターのデータを複数個作ることで代用できます。
この方法を使った場合、モンスターデータの総数が激増します。RPGCSでは全部で360種までしかデータを作成できない仕様になっていますので限界がありますが、孤島の牢獄の場合ならば、下げたいモンスターの出現割合を現状の3分の1程度にすることが可能だと思われます。
3分の1ならば、モンスターパーティの隊列乱れ率が1割強になるので、そんな状況は事故だと割り切ることができますし、出現頻度の値を最低にしても高いかな、と思っていた一部のモンスターの出現割合をさらに下げられるので、いいことずくめです。モンスターデータはコピペが可能なので、作業量はそれほど増えるわけではないですしね。
ウィズ同様にRPGCSでも、特定種族に対して有利になる効果(ダメージ倍増+先制攻撃率上昇らしい)を装備品に付与することができます。初めは「竜」という文字が名前に入っている武器には対竜効果を付けるなどしていたのですが、この手の効果をすべて無くすことにしました。これにより装備品の個性が大きく失われることになります。
なんでこんなつまらなくなりそうなことをするのかと言うと、ゲーム的な意味に乏しいばかりか、バランスを損ねることになるからです。
孤島の牢獄では複数の武器を持ち歩いて相手によって使い分けるようなことはできませんし、ボスによって装備品を工夫するような楽しみ方をするゲームでもありません。基本的には数値の高い物を探し求めてそれを装備する、という単純なゲームです。なので特定の種族に強いという効果があっても、その個性を戦術や戦略に生かす機会が無いのです。
あえて言えば特定のクラス専用装備に特殊効果を付与することで、パーティ構成による得手不得手を生み出せることと、このキャラクターはこの敵に強い、という設定(イメージ)を楽しむことができるというメリットがありますが、RPGCSの仕様に限って言えば、デメリットがメリットを大きく上回るように思えるのです。ダメージ倍増なんて強烈すぎますしね。もちろんもっと高度なシステムであれば、あったほうが面白いゲームにできるはずなんですが。
でも無い物ねだりをしてもしょうがないですし、シンプルなゲームにはそれゆえの良さがあるものですから、孤島の牢獄は複雑かつ高度なRPGを遊ぶのは苦手という人にも楽しんでいただけるように作りたいと思います。
あ、そうそう。RPGCSでは、消耗品以外のアイテムにも使用効果を設定することができます。例えば炎の剣を装備していれば、戦闘中にそれを道具として使用すると炎の魔法が使える、というようなものです。でも消耗品以外は道具として使用することはできなくしました。なんでかと言うとその方がシンプルだからです。「この装備品は、戦闘中に使えるかなー」と色々試したりすることには、ある種の楽しさがあるのですが、そのような調査的な楽しみ方はライトユーザーのためにも省きたかったのです。
一応アイテムリストは添付する予定なので、そこに載せておけば調査する必要はなくなるのですが、それはネタばれにもなりますからね。使用できるのも、アイテムリストに載せるのも、消耗品だけです。
ここからは掲示板で話題になった話なんですが、制作日記はできるだけ詳しく書いておきたいので、加筆してここにも書いておきます。
移動中にランダムで出現するモンスターは、一部の敵以外は宝箱を落としません。その代わり、ランダム出現時のみ低確率で大金(本当は高額素材や宝飾品等だけど、持ち帰って売却する過程を省略している)を落とすようにすることで、部屋出現時との差別化を図り、さらにすべての戦闘に楽しみと意味を持たせるようにしていました。でもお金の価値が中盤以降暴落するのがウィズ系ゲームですから、これだけでは不十分です。
そこで考えていた対策が、「現状+お金の価値を暴落させない」というものです。お金の価値の問題は今回の話とは関係なく改善したいことなので、この方針で作っていくつもりです。
でも宝箱から入手した装備品を売れば結構なお金になるので、売却時の価格を最低の値(買い値の10%というボッタクリ)に設定しても、直接入手するお金の影響は、それほど大きくはできないかもしれません。
それに加えて、ウィズ系ゲームはアイテムを店で購入するよりも、宝箱から入手した方が楽しいという問題もあります。そのため理想的な構成とバランスにすることは無理そうです。もちろん、できるだけのことはやりますけどね。
とりあえず現時点では、装備品は宝箱から入手可能な中級〜やや上級の品を店でも購入できるようにする(ただし高額なため宝箱からの入手が基本となる)、そして店でしか購入できない終盤用の消耗品を用意する、ということを考えています。
なおこれは、装備品に関しては先輩の魔法装置捜索隊が入手して持ち帰っていたものであり、でも彼らはあと少しというところで使命に失敗(全滅)したため、後輩(主人公)たちのために集落が総力を挙げて消耗品を開発した、という設定にしています。ゲーム中には語られることの無い裏設定ですけどね。
・・・え、それならタダでくれ? ムリ! 捜索隊は主人公たちだけではないので、優遇することはできないんですよ。主人公たちが使命を果たせる保証もないですしね。それに貧しい集落なので消耗品作成に必要な材料は手に入りにくいでしょうし、集落の人だって生活がかかっていますからね。
注:制作を中止しました。制作用ツールを変更して、同じ企画で初めから作りなおしました。詳しくはこちら。
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