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≪フリーRPG「孤島の牢獄」制作日記、その13≫

 制作日記その3で、とんでもないモンスターを登場させる予定があると書いたのですが、隠す必要がなくなったので、ちょっとネタばれですがその話をします。

 私がRPGを作るならば、モンスターに「群れ」というタイプを作ります。これが何かと言いますと、けた外れの出現数で現れる小型モンスターです。主人公パーティを飲み込まんばかりの勢いでなだれ込んできて、2ターン目からは強制的に乱戦となります。表示上の出現数が非常に多いだけでなく、1体として表示されている敵も実は群れであることが、通常のモンスターと異なる部分です。
 数が非常に多い群れであるということを表現するため、単体攻撃では一撃につき1ダメージしか与えられません。そして群れモンスターの攻撃力は、群れの数(HP)の影響を強く受けるという特殊な計算で求めます。HPが極僅か(実質1)しかない敵の集合であるため、回復魔法をかけられてもHPが回復しないという特徴もあります。
 このタイプの敵との戦闘で、魔法を通常通りに使用できるのは最初のターンのみ。次のターンからは乱戦となるため、広範囲魔法を使うと敵味方関係なく巻き込みます。
 つまり1ターン目に広範囲攻撃魔法を撃ち込み、そこでどれだけ敵の数を減らせるか、というところで勝負が決まります。・・・もちろん乱戦になってから広範囲魔法で味方ごと吹っ飛ばし、広範囲回復魔法でまとめて回復してもいいんですけどね。というか、乱戦になったらそれしか手がありません。

 そして孤島の牢獄。このアイデアをそのまま使うことは仕様の関係でできませんが、それに近いことをやろうとしていました。出現数、通常の10倍以上。
 例えばネズミの群れ(モンスター名:ラットフィーバー)。1グループにつき6〜36体で、常に4グループ出現。平均すると84体。しかも小型モンスターとの乱戦を表現するため、命中率が高めで、後列にも攻撃してきます。1撃あたりのダメージは微々たるものですが、数の力で圧倒してくるわけです。

 ところが遭遇してみたら、1グループにつき9体しか出現しない! なんてこった! 10体以上の出現も設定できるのに、実際には9体が上限だったなんて!

 ・・・しょぼーん。がっかりです。初めて遭遇したプレイヤーは唖然として、しばらく時間が停止するような、そんなインパクトを持ったモンスターだったはずなのに。そしてその後の冒険に緊張感をもたらす、最高の存在だったのに。それがたった36体だなんて・・・。これじゃあ普通のウィズと同じだよ。
 1つ救いがあるとすれば、全員攻撃で戦ってみたら全員のHPが面白いように削られていき、4ターンくらいで大ピンチになったこと。単なるザコではなくて良かったです。

 でも・・・本当にがっかりです。仕方がないから魔法無効化能力を、(ラットフィーバーの場合は)40%と非常に高く設定することにしました。これは大量にいる味方が壁となって、全体攻撃をくらっても直撃しない個体が多数存在するということ、そして主人公側にとっては仲間が邪魔で、理想的な場所に魔法を撃ち込めないということを表現したのだと思ってください。それでも広範囲魔法が最善の対抗手段であることには変わりませんけどね。全体ダメージ魔法を2発撃ち込んで、相手によっては回避率上昇魔法も使用し、その後は全員で攻撃する、というのが基本的な対処法になるんじゃないかと思います。

 モンスターの話をもう1つ。
 地下1階は敵が弱いチュートリアル的な戦闘で、地下2階からまともなバランスになるのですが、この時点ではまだ「まともな」バランスでしかありません。孤島の牢獄らしさが感じられるようになるのは、地下3階からだと思います。
 そんな地下3階で最強のモンスター(常に単独で出現)と、お遊びで戦ってみました。

 パーティのレベルは7。中級ダメージ魔法や全体回復魔法が習得可能になるので、それまでよりも戦術の幅が広がるレベルです。
 でもあえて、戦い方は何も考えない全員攻撃。結果としては、全員がボロボロになって「や、やばい!」と思ったところで倒せました。
 ・・・あれ? ちょっと弱すぎる?
 今のテストプレイ用パーティは重装戦士(筋力度がカンスト間近で大剣装備)の攻撃力と命中率がやたらと高く、彼一人の活躍で勝てたといっても過言ではないのですが、他の戦士系がやや力不足ですので、総合的には平均的だと思われます。そんなパーティがその階に到達したばかりの戦力で、魔法やアイテム無しの戦い方でも戦闘不能者を出さなかったというのは、どう考えても物足りません。
 うーむ、単独で出現する敵は、群れる敵とは段違いの能力が必要だなぁ。そうしていたつもりだったけど、まだ足りなかったか。
 ・・・よし、大幅に強化しよう。

 難易度上昇の責任は件の重装戦士にありますので、クレームを私に送らないようにお願いいたします。


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