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≪村1にて≫

 “村1” って・・・。
 ・・・原作がそうなっているんだから、仕方がないじゃないか!
 名前を考えるのが面倒くさかったんじゃない! 20くらいある村と町の全てに名前を付けたって、プレイヤーは覚えきれるわけがないから、混乱しないように分かりやすくしただけだ! 6つある都市にはちゃんと名前を付けているんだからいいじゃないかー! ぜえぜえ・・・。

 それはさておき、村に立ち寄っていた行商人から、保存食(ダンジョン内でもセーブポイントでならば休憩ができる)や魔法の傷薬(いつでも怪我を治せる)などを買い込んで、冒険の準備を行います。そのついでに村人と世間話をしていたのですが、放ってはおけない情報を耳にしました。数日前にやってきた冒険者が1人、近くの森にある廃墟に向かったまま、帰ってこないというのです。

 行方不明になったのは、見ず知らずの冒険者・・・とは思えませんでした。宿帳で名前を調べてみると、その名はシリュン。幼馴染と同じ名前なのです。そしてこの名前は、決してありふれたものではありません。
 クライスはシリュンと名乗る冒険者を捜しに、その廃墟・・・かつて妖術師が住んでいたという屋敷跡・・・へ向かいます。


≪妖術師の屋敷跡≫

 屋敷に入ってすぐに気付いたのが、鉄でできた扉です。しかし鍵がかかっており、クライスには開けることはできませんでした。ここは後回しです。
 時々、大コウモリや大ネズミに襲われますが、基本は剣で斬りかかり、数が多いときには攻撃魔法で一掃と、特に問題なく撃退していきます。もっともクライスは回復魔法が使えないので、ちょっとしたダメージでも痛いことは痛いのです。傷薬を使うのはもったいないからね!(貧乏性)

 しばらく探索していると、奇妙な場所を見つけました。一見ただのガラス窓なんですが、見えているのは暗い森。この屋敷の構造を考えると、もっと奥行きがあるはずなんですが・・・。
 怪しいので調べてみようとすると・・・吸い込まれる!?


≪再会≫

 窓に吸い込まれたクライス。その先は森ではなく小部屋になっていました。そしてそこにいたのは・・・。

 クライス「シリュン!?」

 シリュン「クライス・・・か!?」

 テレポートの暴走により、故郷の島からどこかへ飛ばされたクライスとシリュンは、2年ぶりに再会を果たしました。シリュンはクライスより1才年上の幼馴染の男性で、故郷では狩人兼自警団員として暮らしていました。2人はしばし場所を忘れて、これまでの経緯を語りあいます。そして冒険者としてパーティを組むことにします。

 シリュン「おっとその前に、ここから脱出しないとな。」

 クライス「それならば簡単です。魔法の罠ですから、魔法で解除すればいいんですよ。・・・仮初の姿を与えられし魔力よ、今その任を解き、汝を開放する・・・ディスペルマジック!」

 シリュン「おー、さすがだなぁ。・・・って、お前、魔法が・・・」

 クライス「・・・ええ、使えます。皮肉なものですね。妹に大けがを負わせた、魔法の失敗による恐怖心を、その命を奪ったあの竜への憎悪で克服できたのですから。」

 シリュン「・・・あの黒竜のことは、オレも忘れたことはないよ。いつか、この手で・・・」

 小部屋を脱出した2人は、冒険者らしく屋敷の捜索を続けます。当然気になるのが、鍵のかかった鉄の扉です。

 シリュン「ああ、これならオレにまかせな。実は1度開けたんだが、その先はやばそうだったんで、後回しにしようと思って元に戻しておいたんだ。(針金でカチャカチャ)・・・よし、開いたぞ。」

 クライス「シリュン、どこでそんな技術を・・・」

 シリュン「・・・盗賊ギルドさ。冒険者になろうと思って、修行のために加入したんだ。・・・でも信じてくれ。オレはこの技術を悪用していないってことを。力もなければ学もないオレが生きるためには、こうするしかなかったんだ・・・。」


≪妖術師≫

 扉の奥は、妖術師の居住区になっていました。宝物庫らしき部屋もあり、シリュンは満面の笑みを浮かべています。

 シリュン「ヒュ〜! いかにも何かありそうじゃないか? 盗賊魂がうずくぜ、へっへっへ・・・。」

 クライス「・・・ったく。」

 ここではいくつかの魔法の品を見つけることができました。その中の1つは遅爆の宝珠といって、時限爆弾のような効果を持つものです。ただし合言葉が異様に長く設定されており、使用するためには30秒くらいかかりそうなのが欠点ですが。
 また書庫では、宝の地図らしきものと、この屋敷の見取り図を見つけました。謎の地図は暗号で書かれているため読めませんでしたが、見取り図は探索の役に立ちそうです。

 クライス「さっきの部屋にあった魔法陣は、隠し通路に通じているようですね。おそらくいざという時の逃げ道なのでしょう。」

 シリュン「あんなでかい魔法陣が隠し通路か・・・。魔法使いって、変な奴ばかりだよなー。」

 クライス「それ、私も含むんですか?」

 シリュン「おうっ!」

 2人になれば戦力は倍増。魔物との戦闘にも余裕ができて、軽口もはずみます。そんな調子で探索を続けていたとき、その魔法陣の部屋で、見慣れない魔法使いに出会います。

 シリュン「あんた、何者だい?」

 ???「何者とはご挨拶だな。この屋敷の主に向かって。」

 シリュン「この屋敷の主って、100年も前に亡くなっているんだぜ・・・って、てめえアンデッドか!」

 妖術師「そうだ。だが心配はいらんぞ。貴様らの亡骸は、わがしもべとして永遠にあり続けることができるのだからな。」

 2人は屋敷の主である死せる妖術師と戦います。この屋敷の主だけあって強敵ではありましたが、あと一歩のところまで追い詰めることができました。ところが妖術師は、すきを突いて合言葉を唱え、姿を消しました。

 シリュン「やったのか!?」

 クライス「いえ、魔法陣を使って逃げたんです! ・・・合言葉が分からない以上、追いかけるのは無理ですね。」

 シリュン「合言葉って・・・あいつがぶつぶつ言っていた『セヴィレム』ってのか?」

 さすがは盗賊、地獄耳です。ここで3つの選択肢が生まれます。

 A:すぐに追いかける。
 B:遅爆の宝珠を送ってから追いかける。
 C:妖術師が戻ってくるまで待つ。

 Bは体勢を立て直す時間を与えてしまうため不正解。Cは不意打ちのチャンスを与えてしまう(違う場所から戻ってこられる)ため不正解。つまりベストはAです。見取り図を手に入れていたからこその選択肢です。
 そして2人は転送先で、妖術師にとどめを刺すことに成功しました。彼が悪いことをしてため込んでいたお宝も、しっかりと回収です。

 シリュン「さて、この屋敷の探険も終わったことだし、これからサリスに行かないか?」

 クライス「サリス? ああ、この国の王都ですね。」

 シリュン「ああ、そこで再会とパーティ結成を祝って乾杯しようぜ!」

 そうして王都サリスに向かう2人。しかしその途中にある村2でも騒動がおこり、当然のように巻き込まれてしまうのでした。

 しかし “村2” って・・・。


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