≪２年目　秋の月　２２日　（金）　晴れ≫

　メーメーの毛を刈ると、美しく輝く羊毛Ｐサイズが取れた。
　おお、初めてＰのありがたさが実感できるぞ。アンナさんとゴッツさんがメーメーの毛をほしがっていたが、１つ目は記念に私が保管しておこう。毛糸玉にして出荷すればかなりの額になりそうだが、私は物を集めるのが好きなのだ。
　そのせいで整理棚の一部は、雑草、石、クズ鉱石、長靴、空き缶などで占められている。カレンに知られたくない秘密の１つだ。もっとも冷蔵庫には毒きのこや赤い草（毒草）を入れたままなのに文句を言われないことを考えると、知っていても大目に見てくれているのかもしれない。カレンの料理を喜んで食べる人なんて、私以外にいないわけだし。
　･･･まさかとは思うけど、料理に使っていないよね？

注：著者自身は物欲に乏しいのだが、ゲームでは余計なものまで溜め込んでしまう。もしかして、並外れた物欲を桁外れの貧乏性が隠しているだけなのか？

≪２年目　秋の月　２３日　（土）　晴れ≫

　･･･アクア、グリーディ、ティミット。水やり担当者がみんなお休み。休暇が同じ日になっていたことは１週間前から気付いていたのだが、変更するのを忘れていたのだ。以前ならば自分で働けばよかったのだが、今や畑は５４面。いくらミスリルのじょうろが凄いといっても、簡単にこなせる仕事量ではない。
　･･･ふう、見なかったことにするか。どうせ水をやらなくても収穫が１日遅れるだけで、枯れることはないんだし。
　と思ったのだが、実家での仕事を続けながら家事までやってくれるカレンの苦労を考えると、私が怠けるわけには行かない。よし、牧場主がコロボックルに負けていないところを見せてやる！

　およそ６時間も水やりを続けて体力を使い果たした私は、仕事を中断して街へ行く。コロボックル達に、明日からの仕事を頼みに行かなければならないからだ。その途中で食堂により、午後の仕事のために定食を食べて力をつける･･･つもりだったのだが、ダッドさんがいない。げげ、仕込み時間に来てしまった！

　ラン「やぁ、ヨシヒトくん。仕事、がんばっているみたいだね。」
　クリフ「よう、牧場の方はどう？　何があってもくじけないようにな。」

　ああ、持つべきものは友達だなぁ。こんな言葉だけでも元気が出てくるよ。

　コロボックル達の家から帰る途中で、再び食堂による。ほっ、営業中だ。すでに３時になっているため、急いで定食をかき込む。

　ハリス「やぁ、ヨシヒトさんも休けいですか？　やっぱり、ちょっとこの時間は　ボーっとしてしまいますよね。」

　今の私のどこをどう見れば、そんなセリフが出てくるんだっ！　まったく、ランやクリフを見習ってほしいよ。

　全力疾走で牧場に戻り、水やりを再開する。
　おや？　残っているのは６面だけだったのか。これだけなら、街へ行く前にやっておけばよかったな。
　しかし私も、やればできるものだ。アクアとグリーディの水やりは達人の域に達していると思っていたが、実際には私の方が３倍ほど早い。とりあえず、面目は保てそうだ。
　しかし水やりが終わっても、いつもの仕事が残っている。動物たちの様子を見てまわった私は、７時にクタクタになって帰宅する。
　カレン、悪いけど、今日は先に寝かせてもらうよ。Ｚｚｚ･･･
　･･･はっ、今日は料理教室の日だった！
　･･･ま、しょうがないか。Ｚｚｚ･･･。

≪２年目　秋の月　２６日　（火）　晴れ≫

　フリスビーを、なんと２回連続で９９．９ｍも投げた。
　･･･もちろんポチは、手も足も出なかった。

≪２年目　秋の月　２８日　（木）　晴れ≫

　夜にハリスさんがやってきた。
　おや？　いつも明るいハリスさんが落ち込んでるぞ。
　･･･そうか、アージュさんにラブレターを出したら、好きな人がいるという返事がきたのか。

　ハリス「アージュさんのことは、あきらめることにしました。」

　こういうことは、それしかないよな。今は辛いだろうけど、ハリスさんなら、いつかきっといい人に出会えるだろう。問題は、ミネラルタウンには売り切れと予約済みしかいないってことだが。
　･･･ま、お祭りの時には大勢の人が集まるから、真面目でさわやかな警備をしていれば、見初めてくれる人もいるかもしれない。この２つだけは、きっと誰にも負けないはずだから。

≪２年目　秋の月　２９日　（金）　晴れ≫

　ポチが大記録を打ち立てた！
　えっ、９９．９ｍを取ったのかって？　あんなもの、取れるわけがないじゃないか。これまでに５回は投げたが、惜しかったことさえないんだ。ま、フリスビーの記録ではあるんだけれど。
　答えは最短記録。なんと１．０ｍだ！
　ポチは私に背を向けるようにして待機する。つまり１ｍということは、ポチにとっては目の前に突然落ちてくるようなものだ。それに素早く反応してくわえるのがどんなに大変なことかお分かりだろうか。しかもこれは、投げる私も難しい。軽く投げたつもりでも、簡単に３ｍは飛んでしまうのだから。
　この大記録は、私とポチの友情の賜物だ。きっと来年のフリスビー大会では最短記録部門が生まれ、多くのフリスビーファンがこの大記録に挑戦することだろう。
　･･･いや、そうならないかなーと思っているのだが。

≪２年目　秋の月　３０日　（土）　晴れ≫

　今日はかぼちゃ祭り。去年は月見だんごで子供たちをもてなすという、風情も情緒もない日にしてしまったのだが、今日作ったのはチョコクッキーだ。ちなみにカレンには手伝わせていない。彼女の料理を他人に食べさせたくないからだ。もちろんこれがノロケや独占欲ではなく、村の平和を守るための行動であることは、みなさんよくご存知だろう。

　今年もメイちゃんとユウくんがやってきた。･･･やっぱりポプリまでやってきた。
　はいはい、ちゃんと用意していたから、貰ってくださいな。まったく、なんで３人分も作らないといけないんだろう。かぼちゃ祭りは子供のためのお祭りなのに･･･と思っていたら、家に帰るとカレンがお菓子を用意して待っていた。
　･･･ま、楽しいことに大人も子供もないのだから、いつまでも子供の心を持ち続けるのは悪いことじゃないさ。などと、自分に都合のいい理屈を考えてみる。もっとも我が家では、楽しいことになるかどうかは分からないのだが。

　カレン「がんばって作ったんだから、ちゃんと食べてね。味は保証しないけど。」

　ほら、こんなこと言ってるよ。

　これで２年目の秋の月が終わった。しかし秋の月は収入が凄まじい。秋には極端な高額出荷物はないのだが、ほとんどが高めの上に、収穫数が飛び抜けているのだ。これは下記の牧場成績を見ていただければよく分かると思う。まさに実りの秋だ。今月の貯金で、お金の心配は全くなくなった。もっとも別荘は１億Ｇもするのだが。あはは･･･。
　明日からは冬の月。去年は退屈な月にしてしまったので、今年はきちんと計画を立てて、充実した月にしたいと思う。これまで避けていた、ミネラルタウンガイドブック最新版（またの名を攻略本）を参考にしてみよう。

　来月の一番の目標は赤字にしないこと（笑）。ま、これは何とかなるだろう。牧場の基盤は完成しているので、大きな買い物をすることはないだろうし、家畜が増えた分、収入が底上げされているからだ。
　普段の暮らし方だが、中心は釣りと宝石掘りの２つ。今月はぬし釣りに力を入れていたのだが、ミスリルの釣り竿をもってしても釣ることができなかった。そこでミスリルをも上回るという呪いの道具を鉱石場から探し出し、ぬしに挑みたいと思う。
　･･･いま気付いたのだが、今月は魚は３６匹（冷蔵庫にも入れたので実際には４５匹ほど）しか釣れていないのに、ゴミは１９コも釣れている（笑）。
　後は、大雪に見舞われないように祈ることくらいだろうか。もっともこればかりは、どうしようもないのだが。

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　データは冬の月の１日に目を覚ました時点での、家計簿などから拾って計算しています。
　冷蔵庫や整理棚に入れている物は含まれていません。
　この他にもゴミを１９個（合計１２８個）釣っています。