≪２年目 秋の月 １８日 （月） 晴れ≫
いくぞルドルフ、目指すは２連覇！
というわけで、今日は草競馬の日。前回までに稼いだメダルが山のようにあるので、興味の対象は出場レースだけだ。もっとも戦利品を持ち帰るためのかごは、しっかり用意しているのだが。
私たちは今回も第３レース。しかし前回のレースで勝利を収めたルドルフが、最下位人気の３６倍というのは一体どうなっているんだろう。よりレベルの高い組に入れられたのだろうか。
私はルドルフのチケットだけを９９枚買うと、愛馬にまたがり位置につく。そしてピストルの音とともに、レーススタート！
今回も先行策だ。スタート直後こそ横一線だったが、ハイペースで走り続けているうちに先頭にたち、すぐに２番手との差が広がり始めた。そしてゴールに着いたとき、２着の馬は３馬身以上も後ろにいた。
今回のレースで分かったことがある。この草競馬、組み合わせに馬の力量は関係していない。するとなぜ、前回の勝ち馬で今回はさらに力をつけていると予想できたルドルフが、最下位人気だったのだろう。
しばらく考えていた私は、１つの仮説をたてた。もしかするとオッズ（配当倍率）は、その馬が飼われている地域の人口でほぼ決まるのかもしれない。最もオッズが低い馬を「一番人気」と呼ぶことからも分かるように、競馬のオッズというのは、実力ではなく人気で決まる。勝てそうにない馬でも、その馬の馬券が大量に売れれば、オッズは低くなるのだ。そしてこの草競馬は、お祭りとしての意味合いが強い。勝ちそうな馬ではなく、自分の近所にいる馬のチケットを買って応援するのが一般的な楽しみ方という可能性もある。その場合、人口が約３０人のミネラルタウンで飼われている馬は、優勝候補の筆頭であっても最下位人気になるだろう。
この仮説には多くの推測が含まれているが、限りなく真実に近いように思う。私がミネラルタウンに来て１年半になる。この村の人たちの応援が口だけではないことを、今の私はよく知っている。そしてトーマス氏が赤字確実としか思えない景品を並べているのも、ミネラルタウンの人に有利なこの風習を利用した、村興し政策なのかもしれない。
難しい話はここまでにして、いつもの軽い話に戻ろう。
さて、気が付くと７３７３枚もたまっていたメダルで何を貰おうかな。カレンはこなかったみたいだから、お土産を持ってかえらないとな。
ドレス･･･は前回あげたし、２着も持っていても着る機会がないな。香水･･･は私が苦手だから、つけてもらいたくない。アクセサリーやダイヤモンドはどうだろう。いや、カレンはあまり着飾らないから、興味がないのかもしれない。するとフェイスパック、化粧水、日焼け止めあたりだろうか。
景品を適当に貰って家に帰ると、カレンが夕食の献立で悩んでいた。それを見た私は貰ってきた物を全て整理棚にしまうと、冷蔵庫からまつたけをとりだしてカレンに渡した。ルドルフが優勝したから、今日は奮発しよう。
カレン「わーありがとう。ヨシヒトって、やさしいわよね。」
私たちには、こんな幸せの方が似合っていると思う。
≪２年目 秋の月 １９日 （火） 晴れ≫
今日は作物が大量に収穫できそうだ。収穫担当者が１人しかこないとはいえ、シェフネンならなんとかやってくれるだろう。
その時、私の頭にあることが浮かんだ。すぐに自宅に引き返し、出荷額表と電卓を頼りに計算を始める。
えーっと、昨日出荷箱に入れてまだ回収されていないアクセサリー（２０００Ｇ）が３２コで、今日収穫できる作物が、さつまいも（１２０Ｇ）が約５０コになす（８０Ｇ）が９０コに･･･。
･･･くっ、１万Ｇほど足りそうにない。不本意だが、冷蔵庫と整理棚に入っているもので補おう。
読者には何のことだか分からないかもしれないが、私は今日、出荷に全てをかけることにした。牛乳も卵も全て加工して出荷箱に入れ、その後はまつたけと薬草を採取するため街へ行き、最後にマザーズヒルへ薬草などを採りに行く。
･･･まずい、時間が足りない。山の上にあるきのこ１つは諦めるか。
牧場へ帰ってきたのが午後４時４０分。リュックの中身を出荷箱に入れ終わったのが４時５０分。
･･･ま、間に合った。そして私は、５時にやってきたザクさんの出荷額計算を見守る。
ザク「今日は多いなぁ。毎回、この調子で頼むぜ！」
そ、それだけですか！？ そんなセリフなら２万Ｇ程度の出荷でも聞けますよ。せっかく苦労して１０万Ｇ分も出荷したんですから、もうちょっと驚いてくださいよ！
もうお分かりだろう。私は１日での出荷額を６桁に乗せようとしていたのだ。これまでの記録は前回の草競馬翌日の約８．７万Ｇ。先月２回あったパイナップルの収穫日には、ともに７万Ｇを超えた。しかしそれでも１０万Ｇは高い壁だったのだ。
今日の出荷額は１０８１３０Ｇ。そのうち１４５００Ｇは冷蔵庫と整理棚から出荷した分なので、実際には９３６３０Ｇでしかなかったが、それでもかなりの記録といえるだろう。
･･･などと思っていたのは計算直後だけ。冷蔵庫と整理棚に残っている物を全て出荷すると、それだけで１０万Ｇを越えてしまうことに気付いたとき、私はどうしようもない脱力感に見舞われた。
注：コロボックル達を鍛え上げ、夏に畑をパイナップルで埋め尽くし、その収穫日（８月２４日がベスト？）に、溜め込んだ高額出荷物を一気に出荷するということをやれば、５年目には１日で１００万Ｇという記録も可能なはず。そして何十年もかければ夢の1日８桁だ！ ･･･そういうゲームではないのだが。あと、１日で１０万Ｇを超えると家計簿のグラフの桁が変わってしまい、非常に見づらくなってしまう。無理しなければよかった･･･。
≪２年目 秋の月 ２０日 （水） 晴れ≫
明日は羊祭りが行われるので、ムギさんが出場登録をしにきた。私はメーメーを出場させることにし、ムギさんに預ける。これでやっと、コロボックル達に動物の世話を任せられるようになる。ああ、忙しかった･･･。
教会でざんげをする。自分では正当防衛だと思っているのだが、野犬を殴って恨まれたので、「動物をいじめた」というざんげをしておこうと思ったのだ。
カーター「大丈夫、神はあなたを、お許しになられましたよ。」
私は天の神じゃなくて、そこの女神さまの許しがほしいんだけど･･･。
久しぶりに鉱石場へ入る。去年の冬にはこればかりで飽きてしまったのだが、久しぶりに入ると結構楽しい。今日の目的はアクセサリーの原料であるオリハルコンだ。
途中で異様に広い空洞に出た。しかしもっと潜らなければならないので、泣きそうになりながらも階段を探す。
おや？ クワを一回入れただけで階段が見つかったぞ。ま、たまにはこんなこともあるさ。しかしこの空洞、一体どれだけの広さがあるんだろう。と思って調べてみると、なんと縦横ともに２８マス。階段の出現場所には法則があるとはいえ、７８４分の１を的中させたのだ。しかも次の階でも広めの空間で１発的中。いつもこの調子なら、地下１００階まででも潜れるのだが･･･。
鉱山で体力を使った私は、帰宅して遅めのおやつを食べることにした。作るのは、プリンを応用したかぼちゃプリンだ。ちなみにかぼちゃプリンの存在は、ランの食べ過ぎ事件で聞いて覚えていたのだ。
作って早速食べようとした私だが、側にはカレンがいる。１人で食べるよりは２人の方がいい。でもカレンはプリンが嫌いかもしれない。そう思ってカレンには、ポップコーンを作ってあげた。
カレン「うわぁ、ほんとに？ ヨシヒトと結婚してよかった（ハート）」
私たちは、世界で一番幸せな夫婦かもしれない。
≪２年目 秋の月 ２１日 （木） 晴れ≫
今年最後の勝負イベントである羊祭りを見に行った。広場の掲示板には「場所：ヨーデル牧場」（注）などと書かれているが、みんな実際の開催場所である広場に集まっている。掲示板など誰も見ていないので、張り紙に間違いがあっても問題ないようだ。
今日はカレンも一緒だ。そして「あなたの羊なら、優勝間違いなしね。」と言ってくれた。私もそう思う。世話をしたのはコロボックルだし。
ゴッツ「おまえの羊、顔つきがいいな。」
ジェフ「キミの羊はやさしそうな顔をしてるね。」
この顔のままで私を踏みつけたこともあるんだが。
まあ、あれは過去の話。今では私の自慢の家族だ。もちろん優勝はメーメー。
ムギ「とても愛そうのいい羊じゃったよ。」
他に取り柄はないけどね。でも品評会向きの羊であることは確かだな。
帰宅した私は、久しぶりに自分で夕食を作る。家事は分担のつもりだったのだが、カレンが全部やってくれるため、作りたくても作れなかったのだ。しかしせっかく作ったのに、カレンはあまり嬉しくなさそうだ。
そうか、カレンは料理が大好きなんだ。結果が伴わないだけで、カレンは料理を楽しんでいたんだ。恥を忍んで料理祭に出ていたのも、それだけ好きだからなんだろう。彼女の楽しみを奪わないように、あまり料理はしないようにしておこう。私は作るよりも食べる方が好きなんだし。
食後に仕事をしていると、また野犬がやってきた。私とポチで合わせて３度の攻撃を命中させるが、野犬はまったくひるまない。このところ、妙にしぶとい。そして手間取っているうちにモーモーが襲われる。あああ、また不機嫌にされた！
･･･結局、また３頭も不機嫌にされてしまった。動物の数が増えて守りきれなくなったので、牛や羊も柵の中に入れるべきだろうか。畑をかなり潰さなければならないし、狭いところに押し込めたくはないのだが、安全には代えられないし･･･。
野犬のせいで、帰宅したのは０時１０分だった。これって朝帰り？
注：羊祭りと牛祭りは、ＰＳ版ではヨーデル牧場で行われていた。リメイク時のミスだろう。この日に気付いたのでまだ確認できていないが、牛祭りの張り紙もあやしい。
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