≪２年目　春の月　２０日　（土）　雨≫

　草競馬の景品としてもらったドレスを、女友達に配って回る。１人だけにあげると下心が丸見えなので５人全員の分をもらっていたのだが、これはこれでアレである。

≪２年目　春の月　２１日　（日）　晴れ≫

　明日は料理祭があるということで、トーマス氏がわざわざ連絡に来てくれた。しかし手料理を持ってきたら参加できるなどと言っている。いま私が手に持っているのはポチなのだが、ホットドッグにしろと言いたいのだろうか。相変わらずポチが苦手な人である。

≪２年目　春の月　２２日　（月）　晴れ≫

　今年の料理祭は、お菓子作りで争われることになった。もちろん私も選手として参加する。
　私が作ったのはアイスクリーム。果物をたくさん飾って、見た目でごまかす作戦だ。もちろん牧場ならではの新鮮な卵と牛乳を使っているから、味だってかなりのものだろう。

　会場へ行くと、やはり大勢の人が来ていた。しかし選手の顔ぶれは、私を除けば前回とまったく同じのようだ。･･･カレン、また出るのか。
　テーブルに並べられたお菓子を見ると、やはりおいしそうなものばかり。しかしどれも、お菓子というよりはデザートという感じがするものばかりだ。唯一お菓子らしいのはカレンのクッキー（？）だが、これは例外的に、お菓子かどうかという以前に食べ物かどうかで悩む代物だ。

　そして審査。優勝は･･･私だ！
　と言われても別に驚かない。この結果は、初めから分かっていたようなものだから。なにせ審査員が食べた料理の順番は、ダッドさん、ラン、リリアさん、マナさん、カレン、そして私。カレンの料理の後に食べたものを一番おいしく感じるのは当然のことだ。
　で、優勝商品はなんですか？　え、何もないの？　がーん。

≪２年目　春の月　２３日　（火）　晴れ≫

　私は自分で朝食を作ったことがない。朝起きると、なぜかテーブルの上に置かれているからだ。おかげで少なくとも１日１食は食べることができ、私はここまで生き延びることができた。
　この謎の朝食は、以前はおにぎりかパンのどちらかだった。この２つは雑貨屋で売られており、それゆえ雑貨屋のおせっかい親子であるサーシャさんかカレンが、こっそり届けてくれていたのではないかと思っていた。しかし最近の朝食は、私が作ったことのある料理から選ばれているようだ。この家には、親切な小人さんが住みついているのだろうか。

　さて、今日の朝食はバター。
　･･･って、こら！　こんなもの、そのまま食べられるわけがないじゃないか。少しは考えてくれよ。まさかとは思うが、そのうちいちごジャムとか、ケチャップとか、マヨネーズＬサイズとかが出るんじゃないだろうな。勘弁してくれ。

≪２年目　春の月　２４日　（水）　雨≫

　今日は雨。明日も雨。去年のこの時期にも雨がよく降ったのだが、やはり梅雨なのだろうか。

≪２年目　春の月　２５日　（木）　雨≫

　明日も雨。これは梅雨だ、間違いない。
　･･･かもしれない。

　海で３時間ほど釣りをしたのだが、なんと６匹も釣ってしまった。しかも一番小さいもので７３ｃｍだから、何事かと思うような釣果だ。私は４次元リュックを持っているため楽に持ち帰ることができたのだが、途中で出会った人は、まさかリュックの中に、マグロ２匹（１６１ｃｍと１７０ｃｍ）とマンボウ（２２１ｃｍ）とシイラ（１７０ｃｍ）が入っているとは思わなかっただろう。

≪２年目　春の月　３０日　（火）　晴れ≫

　日付が空いてしまったが、別に何もしていなかったわけではない。以前から考えていた、雑草撲滅作戦を実行していたのだ。
　雑草は何もない場所に生えてくるのだが、これが結構邪魔になる。そこで何もない場所すべてに牧草を植えて、雑草が一切生えてこないようにしていたのだ。残念ながら牧草の種が足りず、わずかに雑草の生える余地が残っているが、明後日にはこれもなくなるはずだ。もっとも台風や大雪で石や岩が飛んでくると、せっかく植えた牧草が潰されてしまうのだが。

　２年目の春の月が終了した。１年目には苦労した春の月だが、コロボックル達のおかげで快適な生活を送ることができた。キャンディ牧場は、完全に軌道に乗ったといえるだろう。しかしミネラルタウンは、依然として６つの問題を抱えたままだ。明日やってくるであろうカイのこと。旅に出たまま帰ってこないリリアさんの夫のこと。デュークさんとマナさんの娘のこと。ムギさんの娘のこと。そしてトーマス氏の牧場破壊疑惑とカレンの殺人料理だ。これらを解決に導くことが、これからの私の課題となるだろう。

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　データは夏の月の１日に目を覚ました時点での、家計簿などから拾って計算しています。
　冷蔵庫や整理棚に入れている物は含まれていません。
　この他にもゴミを２２個（合計９５個）釣っています。