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≪1年目 夏の月 1日 (火) 晴れ≫

 今日は海開き。浜辺ではフリスビー大会が行われる。これは投げたフリスビーを犬がくわえるという競技で、子犬は参加することができない。つまりポチには出場資格がなく、当然私も出られないということだ。なんだか、このパターンが多いな。

 季節が変わったので野山にも変化があるだろうと思い、かごを抱えて山へ散歩に行く。収穫は2種類の薬草と、山ぶどうの実、そしてたけのこ。なぜ夏にたけのこが? と思われるかもしれないが、発見場所は竹林ではなくリュックの中。つまり昨日、出荷するのを忘れていたのだ。

 牧場に戻ると、ポチをつれてフリスビー大会を見に行く。来年には出られるだろうから、様子くらいは見ておきたいと思ったのだ。しかし見学しかできない立場では何の楽しみもなく、訳が分からないまま終わってしまった。草競馬や料理祭は、出場しなくても楽しめたのに・・・。
 結局収穫は、海岸に生えていた3種類目の薬草のみ。おっと、ニシンも4匹ほど釣ったかな。って、何をしに行ったんだか。


≪1年目 夏の月 2日 (水) 晴れ≫

 最近は趣味の釣りだけでなく、資材集めにも力を入れている。その努力が実り、ついに自宅の増築ができるようになった。ゴッツさんに代金と資材を渡すと後は待つだけ。3日後の完成が今から楽しみだ。

 夏限定男のカイが経営している海の家に行ってみた。おや? リックと口論しているぞ?
 どうやらカイポプリは仲がよく、それが妹思いのリックには我慢ができないようだ。何とか和解させたいところだが、あいにく私には状況がよく分からない。原因はカイにあるのか? それともリックの過保護に過ぎないのか?
 しかし今はまだ関わらない方がいいと思った私は、近くに生えている薬草4つを引き抜くと足早に立ち去った。・・・逃げたんじゃないぞ!


≪1年目 夏の月 3日 (木) 晴れ≫

 奇妙な物音で目を覚ました。一体なんだ? 何事だ?
 ふと周りを見渡すと・・・げげっ!? なんでゴッツさんが、勝手に人の家に上がりこんで、大工仕事なんてやっているんだ? 仕事は今日からだとは聞いていたけれど、こんな朝っぱらからとは聞いてないぞ。工事期間がたったの3日だから、もたもたしていられないのは分かるけれど、起きる前からされると心臓に悪いよ。一瞬、泥棒かと思ったもの。

 今日のメインイベントは鉱石探し。畑を広げると銀のじょうろでさえ厳しくなってきたので、最高品質のミスリルのじょうろに改造してもらおうと思ったのだ。その材料はミスリルという地球には存在しない特殊な金属で、ここミネラルタウンでも、地下深くまで行かないと見つからないらしい。そこで畑仕事が終わった後、宿屋で念願の定食(500G)を食べて体力を回復させ、さらに温泉に入って疲れをとる。ついでに体力回復の薬草もリュックに詰め込めこんで、万全の状態で鉱石場に入る。鉱石場には何度か入っているから、少しはコツをつかんでいる。きっと何とかなるはずだ。そしてクワを握ると、後はひたすら掘る! 掘る! 掘る!

 やたらとだだっ広い空間に出たときには唖然としたが、持ってきた薬草やたまに見つかる怪しげな薬草を食べながら、ついに地下11階に到着。ここまでくれば、きっとミスリルだって見つかるさ!
 ハンマーを握った私は、今度はひたすら振る! 振る! 振る!
 うわっ、なんだここは!? ほとんどの石から貴金属が見つかるじゃないか。そうか、こんなに深くまで掘る必要はなかったんだ。
 ミスリル1つをリュックに入れた後は、出てくる金属塊は出荷物だ。そして私は、片っ端から持ってきたかごに投げ入れ、取り尽くした後は地下12階にも挑戦し、倒れる寸前までハンマーを振り回し続けたのだった。

 家に帰ってきたのは11時半。しかし中から物音がする。まさか、と思いながらも入ると、ゴッツさんはまだ働いていた。
 ・・・あのぉ、ゴッツさん。同じ部屋で大工仕事をされたら、私は眠れないんですけど。
 しかし彼は、耳を貸してはくれなかった。ああ・・・。


≪1年目 夏の月 4日 (金) 晴れ≫

 目を覚ますと、音がする方向を見てみる。・・・ゴッツさん、まだやってるよ。
 半ばあきれながらも外に出ると、怪しい商人のホアンさんが押し売りにきていた。売り物は名前がやたらと長いリンゴ3種類で、どれか1つだけを売りつけようとしているらしい。しかしどう見ても、3つとも普通のりんご(出荷額50G)と変わらない。
 ・・・仕方がない。500Gだけど買ってあげようか。一応、同じミネラルタウンの住人だしな。
 そう思ってHMSGBりんご(正式名称:ハイパー・ミラクル・スウィート・ゴージャス・ビューティフルりんご)を買ってあげると、ホアンさんは驚いていた。どうやらダメもとで来たらしい。

 今日の予定はじょうろの改造を頼みに行くことと、極秘計画の2つ。どちらも行き先は街なので、いつもの散歩と変わらないわけだが。

 エレンさんの家に行くと、ユウくんが待ってましたとばかりに話しかけてきた。
 雑貨屋でちょっとした歓迎を受けた。一家全員で私の仕事を応援してくれるらしい。始めは私が現金払いの常連客だからかと思っていたが、どうやらそうでもなさそうだ。
 病院に行くと、エリィがこれまでとは違った自然な笑顔で迎えてくれた。
 私がミネラルタウンにきて一ヶ月が過ぎた。少しずつだが、私がこの村の一部となっていくのを感じる。この村は私を受け入れてくれる。ならば私も、それに応えなければならない。そう思ったとき、いたずら目的で極秘計画を実行しようとしていた私は、急に自分が恥かしくなった。といっても計画を中止する気はないのだが。

 そしてついに、極秘計画を実行するときがきた。
 「やあ、ホアンさん。今朝はいい物をありがとう。お礼にプレゼントを持ってきたよ!」と言って渡したのは、わざわざラッピングまでしたHMSGBりんごホアンさんは思いのほか喜んでくれた。良かった、シャレの分かる人で・・・。

 今日の帰宅は0時50分。このところ釣りばかりしているせいで、帰りが遅くなりがちだ。遊びは程々にして、明日からは早く寝るようにしよう。そう思って家に入ると、ゴッツさんはまだ働いていた。


≪1年目 夏の月 5日 (土) 晴れ≫

 連続労働時間の世界記録に挑戦しているゴッツさんを家に残したまま、ポチをつれてコロボックル達を出迎える。彼らは仲良くなると仕事を手伝ってくれるのだ。もっとも大して仕事があるわけではないので、牧場で遊ばせてあげているようなものなのだが。

 じょうろを改造に出しているため、今日は水やりができない。ちなみにコロボックル達に頼んだのは家畜の世話のみ。頼んだのが一昨日だったとはいえ、いかに無計画なのかがよく分かる。
 コロボックル達の仕事は、4つしかない鶏の5人がかりで出荷箱に入れること。当然あっという間に終わり、ヒマになった彼らは遊び始めるのだが・・・いまシェフネン、溜め池の上を歩かなかったか? 私の見まちがいだろうか。
 ・・・やはり、寝不足で疲れているのかもしれない。

 遊びは程々にしようと昨日誓ったばかりなのだが、畑仕事ができないので真っ昼間から釣りをする。もっとも釣った魚は出荷できるため、ただの遊びではないのだが。
 魚の出荷額は大きさで3段階に分けられる。そして私の腕で釣り上げられるのは、一番安い小魚だけのようだ。もちろん一口に小魚といっても、その大きさはまちまちだ。そして今日はなぜか小物が多い。8cmのキンブナを筆頭に、11cm以下が大半を占めている。
 果たして、こんな小魚を出荷していいのだろうか。こんなもので1匹50Gも貰っていいのだろうか。そしてなにより、8cmのキンブナと21cmのアマゴが同じ値段でいいのだろうか?

 早めに釣りをやめて温泉に入る。今日は10時半には寝られそうだ。
 と思ったが気になることがあり、釣りを再開することにした。そして朝の3時50分に帰宅したとき、ゴッツさんはまだ働いていた。


≪1年目 夏の月 6日 (日) 晴れ≫

 久しぶりに静かな朝を迎えた。どうやら増築工事は終わったらしい。しかし広くなったぶん、部屋が寂しく感じる。早く何かを買って置きたいものだ。相変わらず金はないんだが。

 完成したミスリルのじょうろは最高だ。これならもっと畑を広げられるかもしれない。
 などと思っていたら体力がついてこなかった。今の畑でも水やりだけで力尽きてしまい、資材集めにまで手が回らない。こうなったら、コロボックル達をもっとこき使ってやろうか。でも過労でコロッとポックリ逝ったらどうしよう。
 などと今後の計画を立てながら水汲み場へ行くと、ティミットが溜め池の上で居眠りしていた。
 ・・・こいつら、何者?

 今月はまだ収穫ができないため、収入は採取に頼っている。薬草が4株も生えている海岸は、散歩コースから外すことはできない。そこで今日もよってみると、カイポプリが談笑していた。こんなところをリックが見たら大変だろうな。
 などと心配しながら覗き見と盗み聞きをしていたのだが、意外や意外。カイは案外いい奴のようだ。ただ友人には優しいが、それ以外の人のことまでは考えない性格のために、第一印象で嫌われやすいのだろう。
 ・・・もっともこんな人を本当にいい奴と呼べるかは疑問だし、いい奴が立派な人であるとも限らないのだが。

 帰り道でトーマス氏と立ち話。そのとき衝撃の事実が明かされた。なんとトーマス氏が、自分が町長であることを明言したのだ。これにより「ミネラルタウン・カントリー説」は否定され、「トーマス氏町長説」が立証された。
 はっきり言ってどうでもいいことなのだが、私は本気で調査していたため、立ち話の途中であっさり言われて気が抜けてしまった。今日は早く寝ることにしよう。
 ・・・まてよ。“町” は市町村の町ではなく、自治体の一区域としての “町” かもしれないぞ。でもそれって町長って言い方するかなぁ。うーん・・・。


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