≪１年目　春の月　２７日　（金）　晴れ≫

　今日からは牧場主ではなく、開拓者となって生きるのだ！
　などと気合を入れていたのに、なぜ明日は雨なんだ！？　こんな時期に降っても迷惑なだけなのに･･･。

　午前中のうちに邪魔な切り株を片付けると、宿屋へ電話をかけに行く。テレビショッピングで既に注文済みの時計が紹介されていたことは以前に書いたのだが、念のために確認してみようと思ったからだ。
　そして電話をかけてみたのだが、なぜかつながらない。まさか夜逃げしやがったのか？
　「ミネラルタウン流テレビショッピングの悪徳商法説」が現実味を帯びてきたため、宿屋で休憩していた警官のハリスさんにこのことを伝えるが、相手にしてくれない。ちっ、泣き寝入りかよ。といっても、今のところ損はしていないのだが。

　牧場に戻って再び開拓作業を行なう。そしてこれまでで最も遅くまで働いてから帰宅し、今まさにベッドに倒れこもうとした瞬間、私は大切なことを思い出した。

　しまった、明日は雨だった！

　鶏たちを起こさないようにそっと抱えて小屋に運び、ルドルフは仕方なく起こして歩かせる。暗くてよく見えないため、うっかりポチまで鶏小屋に入れてしまったような気もするが、時間が時間なので確かめるのは明日に回す。家に帰ってきたとき、時計は５時３０分を指していた。

≪１年目　春の月　２８日　（土）　雨≫

　悪夢の夜から３０分後、いつも通り６時に起きてテレビを見る。あしたも一日中雨らしい。だから、月末になって降らなくてもいいのに･･･。

　とりあえず、ムリをさせてしまった動物たちの様子を見て回る。ルドルフはまだ眠っていたが、私が近づくと目を覚まし、怒った様子もなく体をすりよせてきた。うう、ごめんよ。無能な飼い主を許しておくれ･･･。

　鶏小屋へ行くと、思った通りにポチがいた。まあいいや。外は雨だから、明後日までここにいてもらおう。
　鶏にエサをあげるため、エサ取り出し口とエサ箱を往復する（注）。
　あれ？　エサ箱にエサが置けないぞ？　不思議に思って手に持っている物をよく見ると、それはエサではなくポチだった。どうやらエサ取出し口のすぐ近くにいたため、うっかり間違えたらしい。
　はっはっは、こんなのよくあるミスさ！　などと言い訳しながら、再びエサ取り出し口に手を突っ込む。今度はヒヨコをつかんでいた。

　鶏小屋でのミスを睡眠不足のせいにした私は、今度は山のふもとへ行き、切り株にオノを振るって資材作りにはげむ。しかし雨と睡眠不足のダブルパンチで、すぐに足元がふらついてくる。温泉で疲れを癒すと、今度は牧場の草むしり。カマを使えば早いのだが、雨の中ではそうもいかない。誰もいない牧場で、雨に打たれながら地道な作業を繰り返す。ああ、雨天の仕事はもうこりごりだ。でも明日も雨なんだよな。

注：エサはリュックに入れることができるため、本当はこんな面倒なことをしなくてもいい。しかし当時の私は操作になれておらず、エサやりが苦手だったため、リュックを使わず１つずつ手で運んでいた。

≪１年目　春の月　２９日　（日）　雨≫

　天気予報どおり、今日も朝から雨が降っている。春の月の月末に連続で雨が降るということは、もしかすると梅雨なのか？　だとすると、来年も気をつけないといけないな。

　今日も雨の中を、木こりになったり百姓になったりと大忙し。早く経営を軌道に乗せて、来年の梅雨には漁師になりたいものだ。

　名前：ヨシヒト
　肩書き：牧場経営者，百姓，家畜飼育員，漁師，木こり，坑夫，開拓者，ギャンブラー，戦士，物書き･･･。

　名刺に書ききれるかな？

≪１年目　春の月　３０日　（月）　晴れ≫

　夏用の作物の種を買おうと街へ行く途中、見慣れない若者に出会った。ポプリやメイちゃんと親しそうに話しているということは、この村の住人なんだろうか。それでいてこれまで出会っていなかったということは、私は避けられていたんだろうか。
　などと不安に思っていると、ポプリとメイちゃんが帰った後、彼が私に声をかけてきた。

　彼はカイという名前で、夏の間だけミネラルタウンで暮らしているらしい。なんだ、そうだったのか。内心ホッとした私だが、前に養鶏場のリックが、カイの悪口を言っていたことを思い出した。カイはこの村の人とうまくいっていないのだろうか。さっきの様子を見る限り、そうは思えないのだが。
　真相は分からないが、できることなら仲良くなりたいものだ。彼が誤解されているのならばそれを解いてあげたいし、実際に問題があるのであれば、それを正す必要がある。どうせ期間限定人物なんだから、失敗しても後には引かないさ。あっはっは。
　などと自分勝手なことを考えていたバチが当たったのか、雑貨屋に並んでいた種は、いまだに春の作物だった。

　広場には掲示板があり、次に行なわれるイベントの情報が掲載されることになっている。これによると明日は海開きで、海岸でフリスビー大会があるらしい。
　張り紙を読んでいたとき、私は驚愕の事実を発見した。なんと張り紙のサインが「町長」になっているのだ（今更と言うなかれ）。この掲示板を管理しているのはトーマス氏。つまりミネラルタウンは村ではなく町で、しかもトーマス氏は町長だということだ。
　･･･いやまてよ。書いているのと張っているのが同一人物とは限らない。町長というのも「まちなが」という名字なのかもしれない。残念だが、「ミネラルタウン・カントリー説」と「トーマス氏町長説」は、いまだ仮説のままだ。

　さて、明日からは夏の月。きっと新しい出来事が待っているだろう。ああ、今から楽しみだ。もっともプレイ日記を書かなければならない立場としては、何も起こらない方が楽でいいんだけれど。

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　データは夏の月の１日に目を覚ました時点での、家計簿などから拾って計算しています。
　畑が１８面もあるのは月末に一気に増えたためで、実際に作物を育てていたのは９面だけです。
　この他にもゴミを４つ釣っています。