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  「何で、タオルを当ててんだよ!!」

  サンジはゾロの股間に当てたタオルを取ろうと、いきなり飛び掛ってきた。

  ゾロは片手でタオルを持ちながら、サンジと掴み合いになった。

  サンジは全裸で容赦なく接近戦を挑んでくる。蹴ったり叩いたり、メチャメチャだった。

  ゾロも必死だったが、サンジの白い肌が接触する度に、そのスベスベした感触に驚いて

  力が抜けてしまう。普段なら、力でサンジに負ける自分では無いはずなのに、かなり苦戦していた。

  さらに目の前でサンジの乳首が、興奮のあまりか少しずつ赤く変化するのに目が釘付けになっていた。

  綺麗な桜色になり、柔らかそうにふっくらと大きくなっていた。

  それが、ゾロの背中や胸をサラリとかすめるのだ。

  尖った粒が、肌に押し当てられる刺激にもゾロは参ってしまっていた。

  そのうちにプ二プ二した感触の物が、膨らんだゾロの股間をタオル越しに刺激するのにも気がついた。

  慌てて下を見てみると、サンジのフニャチンがゾロの股間にぶつかっているのだ。

  サンジとゾロは同じくらいの身長だったので、正面で組み合うと必然的にそうなる。

  サンジが激しく攻撃をしてくる度に、股間の棒やら、タマタマやらが激しくぶつかり合うのだった。



  ゾロはもうギブアップしか無い状況に陥っていた。

  このままだと間違いなく<暴発する>。

  公共の場でとんでも無い事になるだろう。

  ゾロはサンジを必死の力で押しのけると、風呂場に向かってダッシュした。

  それもチョッピリ前かがみで、小走りになっていた。

  銭湯の人間か誰かが「走らないように」と注意した様子だったが、ゾロの耳には全く入らなかった。

  そして礼儀を一切無視して、いきなり湯船の中へ飛び込んだ。

  身体も洗って無いわ、タオルを股間に当てたままだわ、お湯を辺りに飛び散らかすわ。

  最低のマナーで他の客の白い目を一身に浴びて痛かったが、それでもサンジから離れられて

  ゾロは心底ホッとしていた。

  しばらく湯船につかってリラックスすれば、自然に元のサイズに戻るかもしれない。

  そんな風に考えていたのだ。懸命に深呼吸をしたり、数を数えたりするゾロであった。

  ゾロは、まだ夢精くらいしかした事が無かった。

  そのため、こういう時の対処方法がまだ良くわかっていなかった。

  本当は湯船ではなく、トイレにでも行って自分で処理すれば良かったのだ。

  そう気づくのは、数ヶ月のちの事だった。



                                  
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