3ページ目/全5ページ 「お〜スゲェ〜広いじゃね〜か!!」 銭湯の玄関口でサンジは感嘆の声を上げた。 リニューアルオープンしたばかりの施設なので、入り口にある受付も、鍵つきの白いロッカーも新品で、 廊下なんてピカピカにワックスが塗られて輝いていた。 昔の銭湯のイメージとは明らかに違う。 サンジは<感動したがり屋>なので、一つ一つ眺めては歓声……と言うより、奇声を上げていた。 「お〜、サウナや薬草風呂もあるぞ。ミルク風呂ってのは何だ?」 はしゃぐサンジと対象的に、めっきり無口になるゾロだった。さっさと受付を済ませて浴場へと急ぐ。 その後ろでキャイキャイ騒ぎながら付いて来たサンジは、突然小声になってゾロに囁く。 「なあなあ、女風呂はどっちだと思う?」 「知るかよ!」 それまでサンジを無視していたゾロも思わず返事をしてしまった。 サンジはニンマリと笑うと、こんな事を言ってきた。 「お前って、ホントはムッツリスケベだよな」 よしよし俺はわかっているぜ、なんて言いながら、サンジはポンポンとゾロの肩を叩いたりする。 ゾロは額に青筋を浮かべつつ、脱衣所へ入ると、黙々と衣服を脱いだ。 さっさと入って、とっとと帰りたいと思っていた。 サンジのせいで腹も立つが、夕飯前で腹が減ってきたのも事実だった。 ゾロがあっという間に全裸になり、青いタオルを肩に乗せて準備OKって感じに、サンジの方を向いた。 すると、サンジはやっと上着とシャツを脱いだところで、ナゼかタオルを腰に巻いて慌てている。 「お前、遅いぞ」 「うるさい!! もう少し待てよ!」 怒鳴りながらゾロの方を見たサンジは、今度は驚いたような表情になり、変な声を上げた。 「お前、何で前を隠さないの? 露出狂か??」 どうやらサンジは銭湯に来るのが初めてらしい、とゾロは思い当たった。 「アホか、何で前を隠すんだよ。風呂入るんだろ? 良いからとっとと脱げよ」 サンジの腰のタオルをゾロは引っ張ってみた。すると、サンジは頬を赤く染めると必死になって タオルを押さえて抵抗している。 「お前、女じゃね〜のに止めろよな」 ゾロはその姿が可笑しくなって、思わず吹きだしてしまった。 普段、顔や趣味の事で<女みたい>と馬鹿にされるサンジは、その言葉にキレた様子でゾロの 向う脛を蹴ってきた。それから、衣服を投げ飛ばすように全部脱いでしまった。 そして、「これでど〜だ!!」と言わんばかりに、サンジは仁王立ちになった。 腰に両手を当てがい、しっかりと胸を張り、ゾロに挑戦するような眼差しを送るのだった。 それを見て、今度はゾロの方が動揺してしまった。 サンジの未発達の身体は、まるで少女のようなのだ。 手足が長くスタイルは均整が取れて美しい。ゾロはクラスの女達の水着姿を見た事があるが、 サンジの方が随分と綺麗な気がする。 それに、白くてスベスベとした滑らかな肌をしている。シミも傷も一つも無い。 その白い胸に二つ。ピンク色で柔らかそうな小さな突起があった。サンジの乳首だった。 寒いせいか、それはツンと膨れて尖っていた。 なんとなく焦ってゾロが下を向くと、赤ん坊のように皮を被ったサンジのピンク色のチンポコが ゆらゆらと揺れているのが見えた。それもまたツヤツヤと輝き、やたら綺麗に見えてしまった。 おまけに、サンジの股間に毛はまだ無かった。 どこもかしこも白くてツルツルだったりする。 思わず、ゾロは自分の股間をタオルで隠してしまった。 条件反射と言うか、そうしないとかなりマズイだろうと、ゾロは思ったのだ。 自分の股間に、朝立ちの時のような痛みとムズ痒い感じがあったのだ。 さらに背筋から脳天にかけて、何か熱い電気のような物が走っていった。 サンジを見ると、すぐゾロの様子に気がついたらしく怪訝な顔をしている。 サンジには「タオルを外せ」と言いながら、ゾロがタオルで前を隠すのは不思議で無いはずが無い。 それに、隠し事をすると、サンジはその事に強く興味を持つ習性があるのを、ゾロはすっかり 失念していた。 |
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