今月のキーワード
〇 悪魔の双子攻撃(Evil Twin Attack)(Spoofing)

 悪魔の双子攻撃は、偽のWi-Fiアクセスポイントに標的ユーザーを接続させ、通信や資格情報を窃取する手法です。 攻撃者は、標的をだますために、正当なフリーWi-Fiスポットになりすまします。

 Wi-Fiアクセスポイントは、たとえステルスモードによって自動表示されない場合でも、ツールを用いて簡単に検知できます。 攻撃者は、正当なアクセスポイントとそっくりあるいは同一のSSIDを用いて、ユーザーに対しログインIDやパスワードを入力させます。こうして攻撃者は標的の資格情報や通信内容を窃取することができます。

〇 LTV(Life Time Value)

 LTVとは「顧客生涯価値」の略称であり、ある顧客が自社の利用を開始してから終了するまでの期間に、自社がその顧客からどれだけの利益を得ることができるのかを表す指標です。

 例えば、ある顧客との取引が1回で終わってしまう場合よりも、2回目以降も取引が継続した場合の方がLTVは高くなります。

 リカーリング(「繰り返す」を意味し、定期的に収益を上げるビジネスモデル)やサブスクリプションなどの“継続”がカギを握るビジネスモデルが隆盛している現在、特に重要視されています。

 LTVを向上させるためのマーケティング施策としては「購入単価を上げる」「購入頻度を上げる コストを下げる」「解約率を下げる」が考えられます。



コラム
■ リードジェネレーションからリードクオリフィケーション、そしてレベニューオペレーション
 
 マーケティングには、見込み顧客を獲得し、その見込み顧客の見込み度合を引き上げる育成をして、さらに育成した見込み顧客を選別し、有益な営業アプローチにつなげる活動があります。

そして、セールス、マーケティング、カスタマーサクセス(CS:顧客満足度)、財務の関連部門の基盤を整え、組織全体の収益を最大化するレベニューオペレーション(Revenue Operations:RevOps)というアプローチがあります。

その見込み顧客の獲得(リードジェネレーション)、見込み顧客の育成(リードナーチャリング)、見込み顧客の選別(リードクオリフィケーション)について、簡単に解説します。

〇 リードジェネレーション
 リードジェネレーションのリード(Lead)とは、「きっかけ」や「手がかり」を意味する英単語に由来し、マーケティングの世界では自社の商品やサービスを将来的に利用してくれる「見込み客」のことを指します。そして、リードジェネレーションはリードを獲得する(generatioin)という言葉の通り、マーケティング活動によって見込み顧客情報を獲得する活動のことを指します。

 例えば、「展示会での名刺獲得」「Webサイト上での問い合わせ獲得」「SEO対策」はリードジェネレーションの一部です。

 販売促進活動を行う上で、対象の製品やサービスが万人に利用されるようなものであれば、不特定多数にアプローチする手法も効果的ですが、属性が限定された個人や法人を対象にした製品やサービスの場合は、リードジェネレーションを行うことが重要になることが多いです。

〇 リードナーチャリング
 リード(lead)を育成する(nurturing)という言葉のように、これまで獲得してきたリード(見込み客)に対して、有益な情報提供を続けながら自社サービスの教育をすることによって、見込み度合いを上げる活動のことを指します。

 例えば、「メールマガジンの配信」「導入事例の提供」「セミナーの案内」「無料トライアルの案内」のような活動がリードナーチャリングに当たります。

 こうしたリードナーチャリングを行い、ニーズが顕在化したリードに対して営業がアプローチすることで、より有益な商談に注力することができるようになります。

〇 リードクオリフィケーション

 リードクオリフィケーション(lead qualification)はリードナーチャリング(見込み顧客の育成)の段階からとくに購買意識の高い顧客に対して選別を行うマーケティング手法です。リードに対して、この状態に選別できた場合には、既に自社サービスに対して興味や関心を抱いていることから、営業やPRがしやすい状態にあります。

 リードの購買意欲を選別するための方法は「お問い合わせ」「サービス資料のダウンロード」「セミナーへの参加」「サービスサイトの閲覧」「営業からのアプローチ」のような方法です。

 そして、選別したうえで顧客に対して「顧客の属性(業種、職種、役職など)」「行動履歴」「顧客が手にしている情報」など要素を分析を重ねていき、そして、選別基準を見直し続ける事によって、有益な営業アプローチリストを作ることです。


 これらの3つの活動の先にあるRevOpsの活動分野には、ITが深く関連し、近年導入が進んだ生成AIとも関連が深まっている状況です。
例えば、膨大なデータを迅速に処理・分析し、リアルタイムの洞察を提供し、予測分析や機械学習を活用して、より正確な収益予測と戦略を策定を行い、そして、生成AIを活用して、個々の顧客に合わせたコンテンツやオファーを作成し、コンバージョン率(見込み顧客のうち最終的に成果に至った割合)と顧客満足度の向上を図ります。
 ただ、 データセキュリティ、プライバシーの確保、ヒューマンマシンコラボレーション(人間とAIのコラボレーション)の最適化、初期コストやリスクの評価などが課題として残ります。




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更新 2025年7月2日

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