*2007年9月のワタクシ。*
9/1(金)朝
(この日は長い1日だったので、3部に分けて書きます。)
先輩漫画家Nさんに「それはもう、極楽浄土のような光景よ」と誘われて、上野は不忍池へ蓮の花を見に行った。
蓮の花というのは見頃は午前中と決まっていて、午後になると萎れて美しさも半減、なんだそうな。
商売柄か?揃って朝は苦手な二人だが、仕方ない。通勤ラッシュを避けて、と思ったら、お互い5時半起きという事になってしまった。起きる自信が無いと言うと、Nさんがモーニングコールをしてくれる事に。
…が、ハッと目覚めたら6時を回っている!時計も止めてある。
もしや私、電話も切っちゃった!?と、不安で一杯になりつつ着替えを始めたところに電話のベル。「ごめん、寝坊した!」。
それでも、そうひどいラッシュでもなく、8時頃には上野駅に着いて、不忍池へ。
おお〜!
街中に忽然と広がる、シュールなまでの異空間。
あの広い池が全部、蓮の葉の海!(実際には蓮の群生は不忍池の半分だったけど)
蓮、と聞いて、何となく白い花を想像していたが、ピンクでした。
それにしても、でかい。
葉の大きさも驚いたが、蓮の花って開くとこんなに大きいんだ!
花びらのスジが綺麗。開ききった真ん中に、レンコン様の黄色い花托(と言うんだそうだ)が見えて、カワイイ。ツボミも愛らしいし、花の落ちた後の種の詰まった花托もいい。葉の窪みには、露が溜まって光っている。
本当、極楽浄土は、かくやと思う風景だ。
池の周囲をぐるりと一回りして、デジカメと携帯で写真を撮り、“フグ供養碑"に手を合わせてご挨拶。鷺や鴨もチラホラ見える。ああ、まったり。
…でも、池に向かって背後を振り返ると、何やら淀んだ顔の人々が、点々といる。
多くはホームレスなのだろうか、わりと小綺麗な身なりの人も多かったが、いずれもどんよりした表情で、ただ立っている、あるいはベンチに腰掛けている。
失業中の身としては、全くの他人事とも思えないワケで。
前は極楽、後は……、チャラチャラ記念撮影するのも気が引けるような空気であった(したけど)。
見頃は8月下旬まで、と聞いて心配だったが、ツボミも多く残っていて、まだしばらくは楽しめそう。
遅い朝食を(二人ともまだだったので)マクドナルドで取って、近所の都美術館へ『トプカプ宮殿の至宝展』を見に行く。
トルコって、良く考えたらあまり知らない国。
何となくそうかなーというイメージはあったが、その通り、見事なキンキラキン!でした。
中でも圧巻だったのが、何と言ってもポスターにもなってる“ターバン飾り"。
同様の装飾品は多数あって、それぞれ頑張っているんだが(笑)、この←中央のエメラルドは約5cm角と超巨大!(でも、もっと大きく見えたのは輝きのせい?)
写真だと梅干しみたいだけど、エメラルドの上のルビーも素晴らしいのよ。
他にも黄金に宝石をちりばめた王子の揺りかごやら、水晶を丸彫りにくり抜いた水差し(モチロン宝石入り)やら、金糸銀糸の刺繍入り宮廷衣装やら。コーランのゴテゴテの表紙と、その中身の美しい飾り文字。目が潰れそうに細かい細密画や絨毯。
ロシアも凄かったけど、トルコも凄い!
目がキラキラのチカチカ、ヒカリモン好きには大満足の展覧会だった。
夏休みが終わったせいもあってか、お客の年齢層は、かなりお高め。
長々と書かれた歴史年表は、複雑過ぎて把握できず。
写真展示の王宮内部もゴージャスで美しく、行ってみたいな余所の国♪って気分になった。
一夫多妻で何十人と生まれた王子達が王位継承を巡って殺し合ったとか、政権を握っていた王の母を王の死後王妃が処刑したとか、物騒な話もいっぱい。
トルコは対日感情も良く食べ物が美味しいと聞いているし、先日ベリーダンスの体験レッスンをしたりとか、好きな漫画でブルー・モスクが舞台になったりと、何かと私の中で盛り上がっているトルコ。
面白そうです。
売店のグッズに期待したんだけど、意外とキンキラ物は無くて、ちょっとガッカリ。結局何も買わずに会場を後にした。
上野東京都美術館 一般1400円 9/24(水)まで。
トプカプグッズが期待外れで、ちょっともの足りなく思っていたところ、都美術館の常設売店で、かわいこちゃん発見!
木製で、白木に黒だけ着色してある動物グッズ数点。
ロバとバクで悩んだ末、バク君
→を連れ帰る事に決めた。
ほんの小さい物なんだけど、「物を増やさない!」と心に決めている手前(全然ダメなんだけど)、バクは一応「悪夢を食べる」というお役目があって、 使役動物という事で(笑)。
家に帰って、早速枕元に置いた。
頑張って働けよ…。
美術館を出て、カレーの昼食&お茶後、アメ横で買い物。
安いスポーツ用品店があるので、ジャージ2本と水着を買った。Nさんもシャツとパーカーか何かを買っていた。
やっぱ安いです、アメ横。
マカダミアナッツの大袋も、あまりの安さに買ってしまったが、でかっ!
近所のスーパーで小袋買ってるのが悔しい程。
Nさんと上野駅で別れ、六本木の駅で19:00に待ち合わせ。
久しぶりに会う友人S子さんが、知り合いのライブに連れて行ってくれる、と言うので行ってみる事に。
そもそも六本木なんて、すごい久しぶり。
S子さんは、以前住んでた街でご近所だった人で、やはり何年ぶりかだったけれど、予想通りあまり変わっていなかった(何となく予想が付くよね…)。
道が自信無いの、とぐるぐる廻って行ったので、どこをどう歩いたかすぐ分からなくなったが、駅からかなり近い、いい場所のようだ。
オシャレな店内は1階と吹き抜けの地下で、螺旋階段を降りた地階にステージとテーブル、ロフト型に張り出した1階が桟敷席みたいになっている。要するに、とってもオシャレな造りの店だ。
エントランスでS子さんのお友達にご挨拶、地下に降りてそのお友達のダンナ様と席に着いた。
このダンナ様の会社の会長さんという人が、今日歌うんだという。
ちょっと、うすうす、覚悟はして来たつもりだったんだけど。
いやぁ。
見事なジャイアン・オン・ステージ。
金持ち素人の道楽で、せいぜい数曲だろうと思っていたら、小デブのおじさんは登場するや「今夜は3部構成で…」げげっ。
S子さんは楽しそうにしながらも、多分内心ヒヤヒヤだったんじゃないだろうか。
「それでもうまくなったよね」なんて話し合っている。
周囲のお客は殆どが社員、いやに小綺麗だと思ったウェイター君達は新進歌手なんだそうな。
そして恐るべし、ほぼ毎週こんなライヴを敢行しているんだとか!
音が始まると、ひとまず一安心、バンド、うまい!
と、言ったら「みんなプロだもん」。お金があるって素晴らしい!小屋も彼の持ち物なんだって。
曲は全曲、彼の作詞作曲。うーん、すごい、すごいよ。
歌は………………………………………………………………………………………………………………うん。
第1部は、比較的静か?なムード歌謡みたいな曲調で、ゲストにジャズ歌手という女性が出て1曲とデュエットで1曲歌ってくれたので、良かった。彼女はちゃんと歌になってた。
幕間にS子さん達が「ロック調の方がいいね」なんて話し合っていて、そうかいと思っていたら、第2部はアップテンポな曲で、ゲストはナシ。かなり、きつかった。
さすがに曲の途中では、ステージからも周囲の客からも丸見えな螺旋階段を登って途中退場する度胸は無く、S子さんに「2部終わったら帰るから」と告げて、後はひたすら待った。
S子さんとは本当に久しぶりで、もっと話もしたかったし、お友達のダンナ様もとても感じの良い人で、ちょっと申し訳が無かった。
でも、無理して我慢するのはちょっと、心と身体に悪すぎる。
2部終了と同時に席を立って、上まで送ってくれたS子さんにお別れもソコソコ、店を出た。
そう言えば道が分からなかったんだっけ。でも何となく大通りの気配する方へ向かって歩いたら、すぐ駅前に出た。
暗くなった六本木の街は、いかにもな不良外人や客引きの黒人がウロウロ、『ロスト・イン・トランスレーション』なんぞを思い出してイヤ〜な気分になった。
和裁の先生のお誘いで、国立劇場へ長唄を聴きに行った。
正直、長唄については全くの無知。
和裁教室の流れで、数回三味線の体験をさせてもらったが、もちろんいきなり長唄ができるはずもなく、『さくらさくら』の主旋律をタドタド弾く程度。
事前に演目を渡されたので、ネットで検索して、おおまかな解説は何点か読んで予習はしたものの、楽しめるかちょっと不安だった。
事前に聞いた話では、上演時間が長いので全部聴かなくても、という話だったが、良く分からないので選べない。
一応開始時間に行こうと思ってやっぱり遅刻して、30分ばかり遅れて劇場に到着した。
入り口で、空港みたいな荷物チェック。物々しいな…と、思ったが、そんな物なのかと気にとめず。
チケットを見せると係員は当然のように「3階からお入りください」。先生は前にいると聞いていたんだが。
3階から入ると幕が降りている。前に行こうとしたら係員が飛んで来て止められた。前の方は2階席で、私は入れないらしい。
なんだか分からないが上演が始まってしまうので、わずかな空席を見付けて座る。ちょっと甘く見ていたが、かなり混んでる。
前半は、短い曲(後で聞いたらダイジェストだったんだそうな)が連続して上演される。一曲終わると回り舞台が回転して次の演奏者が雛壇に座って現れる仕組み。
四季十二曲。『鷺娘』『助六』『都鳥』と、タイトルだけは聞き覚えが、と思ったら、意外と聞いた事のあるフレーズが出て来て「へぇ〜!」であった。
入り口でもらったパンフに簡単な解説がついていたので、読みながら聴くが、途中ちょっと眠気が来てしまった(やっぱり〜!)。
十二曲が終わって幕が降りたところで、一階へ行ってみる。特にチェック無しで入ると、先生がすぐ見付けてくれた。
前から3列目の右側。ナゼ右かと言うと、舞台向かって右手に三味線、左が唄い手と決まっているらしく、先生達は三味線が見たい。
3階に追いやられたと話すと、「今日、天皇陛下が来るんだって」へ!?
どうやらそれで、係員がピリピリしているらしい。
そう言えば、3階席もやたらとプレス席が多かった。
もう一曲はさんで、20分の休憩。ロビーに出たところで先生を見失ったので、売店でコーヒーを飲む。
先生の隣で居眠りしたら気まずいな…と、ちょっと用心したんだが、後半の曲はパンフに解説と共に歌詞が載っていて、それを追いながら聴くとかなり面白かった。音に慣れて来たのもあるかも。
休憩中に館内放送が入り、「陛下がお見えになりましたら、お席でお出迎えをお願いします」みたいな事を言っている。マジですかぁ。
長めのが三曲終わったところで、短い幕間にトイレに行こうとしたら、でかいカメラを抱えた報道カメラマン達がドカドカ入って来て押し退けられた。見れば、我々の席の真ん前にズラリとカメラを固定している。
いよいよだ。演目は、残り三曲、いやもう一曲普通に終わって、幕が降りると客席がざわつき出した。
二階の前中央に、長唄の人間国宝がいるので、きっとそこに座るんだろう、と先生の予想通り、天皇皇后両陛下はひょっこり出ていらして二階の手すりの前の立ち、丁寧に手を振って挨拶をなさると、人間国宝さんの隣の席に着いた。
明るい色のお着物姿の美智子様。二人お揃いで綺麗なグレーの髪。携帯写真はイマイチだけど、肉眼ではかなりハッキリ見えた。
うーん、なんか、得した気分!
次の演目『綱館』は、渡辺の綱と鬼の物語。迫力があって感動した!来た時の私とは、もはや別人(笑)。
曲が終わると両陛下は退席なさり、休憩後皆が席に着いてから、また入場された。なるほど。
最後は『長唄交響曲・鶴亀』。
元は古い曲で、鶴亀になぞらえて帝の世は末永く、という皇室賛美の唄らしいが、幕が開いたらビックリ!小振りなオーケストラと、タキシード姿の指揮者がスタンバッている。ああ、『交響曲』なるほどね。
長唄勢は何処に、と思ったら、オーケストラの後ろの薄いスクリーンの奥にいた!
あ、なんか劇団☆新感線の演出みたい!なんて思ったらワクワクした。
緋毛氈の雛壇を数えたら、7段。男女共黒紋付き姿でズラリと、おそらくは勢揃いだ。
素人は質が見分けられない分物量に弱いので、それだけでもうウレシイ。
…でも正直、オーケストラと長唄が合っていたのかどうなのかは、ビミョー(笑)。
とはいえ、イベントとしては楽しいものだと思う。
曲が終わると、両陛下はまた立ち上がり、全方向を向いて手を振ってくれた後、しずしずと退場して行かれた。
気付けば周囲が皆、力の限り手を振り返している(!)。
やっぱり凄いな、皇室。
MacintoshのファンSNS“MacDock"の、初のoff会があった。
と言うか私、off会と名の付く集まりに出席するのは初体験。
“姐さん"ことR子さんや、“まっと"氏を始め、顔見知りが何人もいるので心強いけど、全く単身で出席だったら、さぞビビッただろうなぁ。
花の銀座Appleの1階で待ち合わせ。
時間ちょうどくらいに滑り込んだが、人が多いしなかなか見付けられず、ウロウロしていたらR子さんが入って来た。やれやれ!
総勢11人でゾロゾロと移動、すぐ近くのビルへ。
小さなエレベーターに皆で乗るのに、入れるか?と、おっかなびっくりだったけど全員乗れて、一気にお店へ到着。
なんだか怪しげな?カーテンで仕切られた店内を奥へ案内されて、個室スペースへ通された。
着席後、まずは自己紹介。
結局私は10人中初対面5人、顔見知り5人。でも、全く単身参加の人もいて、勇敢だなぁと思ったりして。
幹事Kさんの発案で、前の人のハンドルネームの最後の音を自己紹介の最初の音にする、という「尻取り紹介」。なるほど、こういうイベントっぽさって、知らない同志が馴染むのにうってつけかも。
そんな幹事の配慮もあって、座はアッという間に盛り上がり、ワイワイガヤガヤの大盛況。
お料理も美味しかったし、楽しかった!
ネットで色々話し合った人達なので、初対面と言っても話しやすい。なんかミョ〜な感じでした。
そのうちに誰かが、「ネットでのイメージとだいたい皆近い」と言い出した。確かに…。
でも実は、女性だとばかり思っていた人が男性だったり(笑)。狙ったワケではなかったようなんだけど、自然発生的ネットオカマ!?…でも、性別を誤解していたにもかかわらず、やっぱりご本人はイメージ通りの方で…あ、別にナヨナヨ女っぽいとか、そういう事ではなくて。
人の印象って、面白いなぁ。
お店の制限時間が過ぎたので、またゾロゾロと移動、行きと同じ小さいエレベーターに乗り込む。
…と、全員乗る前に定員オーバーのブザーが鳴った。
「え?どーして?」「行きは全員乗れたのに」「いっぱい食べたから?」「どんだけ食ったんだよ?」口々に言い合う我々。
2人ばかりが降りて、取りあえずエレベーターは下り始める。
実は遅れて来ると言ってた人が一人いた事もあり、「誰か増えていたりして…」と、目の前に、見慣れぬ男性の横顔が!
「一人増えてる!」思わず口に出して言ってしまった途端、あ!シマッタ、と思ったが後の祭。
彼は小太りの身体に玉の汗をかきながら、じっとエレベーターの「開」ボタンを押し続けて微動だにしない。
…そう、我々が乗り込む前からエレベーター内にいて(おそらく上の階から一人で降りて来たんだろう)、親切にもドアを開け続けていてくれた、本当に見知らぬ人だったのだー!!ギャー!!!
一瞬凍り付く、箱の中。
サーッと血の気が引き、それからカーッと血が昇って、申し訳無いと思いつつも笑いがこみ上げて堪え切れない。
1階に付いてドアが開き、必死の思いでその男性に「すみません〜」と謝った。「いえ…」と、言葉少なに立ち去る男性。
ああああ、きっと聞こえていただろうな、我々のバカ笑い。
いい人で良かった。本当に、失礼いたしました。
そこで2人が先に帰り、残りは2次会へ流れた。
日曜の夜だというのに、花の銀座は混み合っていて、なかなかお店に入れない。
やっと見付けたオシャレなワインバー。席が2つに分かれてしまって、ちょっと残念。
もうお腹は一杯だったにもかかわらず、突き出しで出されたパン&オリーブオイルが美味しくて、みるみる完食!今日は美味しい物、いっぱい食べた。
我々の席は4人と、ちょっと寂しかったんだが、テーブルに据え付けられたディスプレイ(これで注文とかができる)にゲームが入っていたので、ちょっと一つ、という事で『かわいい女診断』というのをやってみた。
男女2人づつの4人で知恵を出し合って、最高得点を狙うも、結果は65点とイマイチ。あらら〜。
得点の後にアドバイスが出るはずが、突然プツンとシャットダウンしてしまって、壊した!?と思ったら「閉店時間です」。
なんとも残念、マイナス35点の理由、知りたかった〜!(笑)
冗談半分にやってみて思ったけど、「かわいい」って難しい。4人いれば4通りの「かわいい」があって、しかも4通りの「世間じゃかわいいと言われるんじゃないか」もある。ああ、知りたい、かわいい女の条件。
ちょっと人数が多かったので、殆ど話しができなかった人もいて残念だったけど、とにかく楽しかった。
実はネット関係のoff会って、何となくイメージ悪かったんだけど、思い切って参加してみて良かった。
…とは言え、今回は半分はすでに顔見知りだったんで、気楽だったんだけど。
これに味をしめました(笑)。また、やりたいな。
先週9/6、7日、台風5号が、ほぼ直撃通過。
『うさぎ』なんてカワイイ名前が付いてたのね。
当然だけど、台風自体は全然かわいくなくて、かなりの被害が出た模様。
仕事場の近くに多摩川が流れている。スポーツクラブのクラスで毎週走りに行っているんだけど、そのコースで渡る橋のあたりで人が流されて、行方不明だと報道されていた。
近くと言っても万が一氾濫したところで影響がある程の近さではないので、わりとのほほんと部屋で過ごしていたんだけれど。大半が救助されたとは言え何十人もが川に流されている。
母などは実情を知らないから、ニュースを見ながら「なんでそんな日に川にいるの?夜中なのに」なんて言ってる。
…そう、流されたのはアレです、テント村。
先々週の上野不忍池といい、切ない事態があるものです。
で、今夜はその氾濫(正確には氾濫一歩手前だったんだけど)後の多摩川土手へ、いつものコースを走りに行った。
うを。どぶ臭い。
いつもはちょっとした雨の後でも、わりとぬかっていないランニングコースも、さすがにぐしゃぐしゃ。
コースは土手の下なので、当然水浸しになったはず、無理も無い。
そして、所々、テントが上へ移動している。
今までは川の流れ近くの草の中や中州にいたんだろう、あまりテントの存在を見る事は無かったんだが(走る時は暗いし)、元の位置はまだグチャグチャしていてダメなのか、それとも怖いから戻る気になれないか。
でもなぁ。中州は危ないよね、やっぱり。
よく「ホームレス支援団体」なんてのが出て来て、行政が施設に保護しようとしてるのを阻止したりしてるけど、なんだかね。
あ、やっぱり多摩川で、ブルーシートにつかまって流される男性と、シートに乗っかった猫3匹の映像は、ちょっと良かったな。
もちろん、救助ヘリに無事保護された、と聞かされたから良かったんだけど。
取材アナウンサーの「猫も苦しそうです!」というコメントがgoodでしたわ。
母が親戚の結婚式に出席するので、その衣装を買いに付き合って横浜へ。
年配者向けで改まった服、なんてご縁が無いので、どうして良いやら分からない。取りあえず、高島屋へ行った。
どうなる事かと思ったけれど、イザとなるとウチの母は思いきりが良いと言うか、ズンズン進めてしまうんで、意外に簡単に済んでしまった。
結婚式だし、ワンピースかスーツ?と、思っていたんだけど、母が目を留めたのはシースルーのブラウス。
アッという間に店員さんを捕まえて気が付いた時は試着していた(笑)。
マネキンが着てて母の目を引いたそれはサイズが大きく、色違いでジャストサイズがあったものの、やはり最初の紫系がいい。
式は再来週。「もう入荷の予定は無いんですか?」と聞いてみたら、店員のお姉さんは「実は…」と、引っ張り出して来た。
いわゆる「難アリ品」で、除けてあったと言うんだが、ボタンを一つ余分に付けてしまってある、というだけの物。
聞いてみるモンです。それを購入。
と、思う間も無く、母はマネキンがブラウスの下に合わせていたベルベットのキャミソールまで買おうとしている!
シースルーだから下に着ない訳にはいかないけど、そんな物ここで高級品買わなくでも、ユニ○ロの780円の黒キャミだっていいのに。
と、思ったけど、サッサと購入を決めてしまった。まあいいや、気に入ったなら。
支払いの手続きを待つ間に、「あんたスカート探しておいて」と言われた(その店はブラウス専門店)ので、すぐ裏手の店を覗く。
良さ気なプリーツスカートがあったので呼ぶと、今買ったブラウスに合わせて試着を始めた。
お会計が済んでいなかったらしく、前の店のお姉さんが試着室の前でおつりとレシートを乗せたトレイを捧げ持って待っている(笑)。
割引になるというので高島屋のカードを作った。クレジット払いの予定だったのに現金のみ割引という事なので、上の階にあるATMへ走って不足分を降ろして来る。
結局、たまたまキャミと同系色のスカートがあって、それに決めた。
キャミ買うの止めてたら(お姉さんの手前言い出せなかったんだけど)話が複雑になっていた。買って良かったのかも。
服が決まったのでホッと一安心、サービスカードの手続きに。
昔伊勢丹で、一方的に勧められて、いざ手続きの段で「自由業の方はお手続きできません」と断られた、イヤ〜な記憶が蘇った。
勧める前に確認しとけやボケ〜!
ったく思い出しても腹の立つ!
水着を買うつもりで会計に行って、割引になるから先にカードを作れと(頼みもしないのに)勧められて、会計所に水着を預けてコチャコチャした申込書に記入して申し込みカウンターで30分も待たされて、挙げ句門前払い。水着買わずにそのまま帰りましたさ。
以来、伊勢丹ではいっさい買い物してません、ワタクシ。
で、母は身分に問題は無いらしくスンナリ手続きは通ったが、あの申し込み書って、何処も同じ?何とかならんかね、細かくて、つまらん事(家に何年住んでるとか)アレコレ記入させられて。あんな小さい字、しかも薄い色印刷で、老眼の客には読めないってーの。
律儀な母はテキトーに済ませる事ができず、さんざん質問を繰り返して悪戦苦闘して記入していた。
まあ、ちょっと大きな買い物する時には、割引サービスは有難いんだけど。
店内のあちこちにポスターが貼ってあって、8階の催事場で『ミュシャ展』をやっている。
元気があったら見て行こう、と言っていたところ、わりと簡単に買い物が済んだので見る事にした。
入ってみると、一昨年都美術館で見た『ミュシャ展』の、規模縮小版、といった感じで、目新しい物は無かったけれど、何度見ても良い物は良い。デパートの催しとしては、かなり頑張っているし、入場料も¥800は良心的、タカシマヤカードで割り引きもアリ(笑)。
もう少し宣伝すればいいのに、行くまで全然知らなかった。
母は滅多に外出しないので美術展等も珍しいが、わりと好きらしい。熱心に見ていた。
まあ、ミュシャを嫌いな女性は少ないかもね。晩年の故郷に帰ってからの作品は、ちとどうかとも思いますが。やはり圧倒的に女性客が多かった。
一休みしに入った喫茶店は、ジェントルな感じの小父様達が給仕する(執事喫茶か!?)雰囲気は良かったが、頼んだあんみつは缶詰フルーツ&缶詰小豆だし、アイスクリームは絶対アイスミルクだしでペケ。
ちょっと覗いた宝飾店は、綺麗だったけどお値段にビックリ!やっぱ高いわ。質も良いのかも知れないけど…。
自分の買い物では、まず行かないデパートの洋品店。なかなか面白かった。
お彼岸という事で、朝から父の墓参りに行った。
実家から一山越える形で海側へ出る道筋に、毎年萩が咲き乱れるポイントがあって、そろそろかな…と期待したんだけど、まだツボミの房がちょろちょろっと出て来た程度。今年は遅いのかな?
変わりと言ってはナンだけど、露草の群生が綺麗でした。
でも、写真に撮ると地味なんだよね……残念。
その足で、スポーツクラブへ太極拳のクラスを受けに行く。
本当ならその後サルサにも出たいところだったんだけど、夕方から出かける仕度があるのでパス。
と、思ったら、ロッカールームで隣にサルサのイントラさんがいた…すみません、今日はサボリです。
夜は品川で「浴衣の会」。
6月に草木染め体験に行ったメンバーで、出来上がった浴衣を着て、集まってお披露目しよう、という企画。
実家で着て行きましたよ、品川まで。
母がちょうど出かけていたので、慣れない場所で一人で悪戦苦闘して着付けをして。
今日は涼しいな、と思ったのに、着てるうちにやっぱり汗だく。
でも、もう9月も末なので地肌に裸足で浴衣ではあんまり、という事で、先日お教室で作った筒袖の半襦袢に白足袋を合わせて行く。
家を出たらもう、後は胸張って歩くしかない!
で、ズカズカ歩いていたら、駅前で先ほど挨拶したばかりのサルサのイントラさんにバッタリ出会ってしまった。
ひゃ〜、ちょっと恥ずかしいかも。
「あらまぁ、随分感じが違いますね〜」…そりゃそうだ、ジャージでスッピンだったんだもん(笑)。
会場は品川の駅の真ん前で、すぐに分かった。店に入る(と、言うかビアガーデンだから、出る?)と一目で、浴衣の集団が。
ハッキリ言って、ちょっと異様です(笑)。
ハッキリしないお天気で心配したが、ミストのような霧雨が時々パラつく程度で持ちこたえてくれた。
でも、ビルの谷間なので風が強い。頑張って結った髪が心配…は、飲んじゃうとすぐ忘れるんだけど(笑)。
集まったのは10人程。
店員さんにお願いして、散々記念撮影をしてもらって、大騒ぎしてしまった。
皆さんは終電過ぎまで盛り上がったらしいけど、慣れない和服と珍しく朝から活動していた(=睡眠不足)ので、私は二次会までで失礼してしまった。
それにしても、メンバーの殆どは年上。
タフだなぁ、みんな。
昼は長唄『研精会』の発表会。
先日、国立劇場で『東音会』の長唄コンサートを見て、思いの外面白かったので、また和裁の先生にチケットをお願いして行ってみた。
前回ほど大規模ではなく、上演時間も短かったが、また全然タイプが違う演奏で面白かった。
実は和裁教室の合間に三味線体験をさせてもらってる、その先生もご出演。
5曲中4曲目で登場、メインを勤めて、おお、先生、かっこいい!
5曲目も出演。今度はサブだったけど、やっぱりかっこいい。
あいにくの雨模様だったが、帰り道では止んでいたので、会場紀尾井ホールから四ッ谷駅までの桜並木をノンビリ歩いた。
四ッ谷って実は、シナリオの同好会の集会があるので毎月一度来ているんだが、駅の反対側なんで、こんな桜並木があるのを知らなかった。すごい立派な木が並んで、とても気持ちの良い所。
花の季節は、さぞ見事でしょう。来年は来てみようっと。
思ったより早くて、終わったのが16時頃。
寝坊して、ろくに食事もできず出て来たので、とにかく四ッ谷駅前で遅い昼食。
飢えてたんでガッツリ、タイ料理店でチャーハン食べた、目玉焼きの乗ったヤツ。美味しかった!
19時から、新大久保グローブ座で芝居『郵便配達夫の恋』をハシゴ。
我らが逆木圭一郎(劇団☆新感線)が客演する。
昼公演に逆木夫人・S子さんが来てるというので携帯で連絡入れて、食事が終わった頃に返信が来て、取りあえず楽屋前へ。
一緒に見る予定のR子さんが、一緒に待っていた。
逆木氏に楽屋で挨拶後、二人の息子さん達も一緒に、駅前でお茶した。
いや〜、当たり前だけど、大きくなっちゃって!ビックリです。
さて、芝居。入った時はちょっと空席が目立って「え?」と思ったけど、開演直前にはほぼ満席だった。やれやれ。
いつもの劇団☆新感線とは全くタイプの違う、静かで地味な舞台。
場面転換も無く、衣装替えも殆ど無く、歌も(あ、歌はあったか)踊りも立ち回りもナシ。
登場人物も、全部で4人きり、とあって、逆木圭一郎も殆ど出ずっぱりの大活躍、嬉しかった〜♪
10年前に鈴木保奈美が主演した再演だそうで、今回のヒロイン中島知子(オセロ)さんは、タイプ全然違うし、ちょっとぎこちなかったかな…?という印象。でも、華やかで、キレイな人だったな〜。
お祖父ちゃん役の逆木氏と、マネージャー役の西川浩幸(キャラメルボックス)さんの掛け合いが面白い。さすが!舞台人。
もう一人、辰巳琢郎さん。よくTVで見るけど、あんなに長身だったとは。脚の長さにビックリ!元は舞台の人だけあって、こちらも安心して見られる芝居でした。
おとなしい内容だけど、ちょっとしたドンデン返しもあり、いいセリフもあり。優しい笑いもたくさん。
芝居が終わって、またしてもR子さんと連れだって楽屋を襲撃すると、入り口の所で逆木圭一郎が若い男性と話している。
逆木氏の整体の先生で、以前お会いしてた人だった。
「いい〜芝居でしたねー!」と、目をキラキラさせている。いい客だ…。
ちょっと時間がある、というので、駅前で4人で軽く飲んだ。
整体の先生だけに、なんだか会話はイタ〜イ話題に………でも、面白かった。
(…しかし私、4時過ぎにチャーハン、サ店でパンケーキ、9時にはもうビール…食い過ぎだ、私。)
東京公演は、明日で終了、だけど、この後水戸、名古屋、神戸、広島、福岡と廻るそうだ。
頑張って、行ってらっしゃい!
和裁教室の前にR子さん宅で映画『モディリアーニ〜真実の愛〜』鑑賞会をした。
以前モディリアニ展と、『モンパルナスの灯』(モディリアニを扱った映画)を合わせて見て、ガルシア版も観たいな、と思っていたら、R子さんが録画したというので、イソイソと見せてもらいに行った次第。
浴衣の着納めをしようかと思ったら、朝から豪雨でそれどころじゃない。おまけに寒い。スプリングコート(秋だけど)を引っ張り出して着て行った。
昼食を買おうとスーパーに入ったら駅弁フェアをやってたんで買って、なんだか寒いので、歩いてる途中コンビニを見かけて飛び込んで、おでんを買った。
ワーイ、今期初おでん。ウレシイ♪
『モンパルナスの灯』は古色蒼然メロドラマ過ぎてちょっと…だったけど、アンディ・ガルシア主演のこちらは2004年と最近の作だけあって、もう少しドライな印象。
誰が誰だかなかなか分からないものの、モンパルナスの画家達がいっぱい出て来るし、当時の雰囲気はかなり出てたんじゃないだろうか、そういう点で、楽しめた。
ガルシアはちょっと中年太り入って、なかなかだらしなさがイイ感じ。(しかし『オーシャンズ11』以来、何をやってもマヌケに見えて可哀想・笑)
かなり脚色をしてある、と断りがあるものの、基本はやっぱり悲惨と言うかひどい結末なので、後味は良くないけれど。
酒に煙草に麻薬に、貧乏に暴力に病気。恋愛はグダグダ、ライバルには殺意すら燃やす。
って言うかヒドイ親。映画は残された実在の娘に捧げられているけれど、どんな女性になったやら。お気の毒です。
でも、いいシーンがいっぱいあった。
ピカソ(悪役だ…笑)に連れられて田舎住まいのルノワールを訪ねる所とか、退廃的な酒場やパーティとか、面白かったし、ガルシアはチャーミング。
コンペ出品を決めて、画家達がそれぞれに絵を描くシーン。苦悩から火がつき、愉しみ、やがてエクスタシーへ。そして燃え尽きた後のけだるい開放感…。
人生で、これ以上の幸福なんてどこにもない。
おでんパクつきながら、真剣になってしまった。