お気楽スナップ講座
目次 > お気楽スナップ講座 > 7. テクニックエフェクトによる演出
エキストラアタック、防御、テクニックなどの視覚エフェクトを利用して、スナップに様々な演出を加えることができます。ここでは、これらのエフェクト、特にテクニック・エフェクトを利用した演出について考えます。
7. テクニックエフェクトによる演出
テクニックなどのエフェクトを利用することによって、通常とはイメージの異なるスナップを撮影することができます。テクニックには、エネミーやアイテムボックス、トラップなどを対象とするものと、自分自身や味方を対象とするものとがあり、また、対象の存否に関係なくエフェクトが発生するものと対象が存在するときにのみ発生するものとがあります。通常モードで、エネミーやアイテムボックスを片付けてから撮影する場合、演出に使えるのは、対象の存否に関わらずエフェクトを生じるものと自分自身や味方を対象とするもの、つまり、以下のテクニックということになります。
フォイエ、バータ、ギフォイエ、ギバータ、ラゾンデ、ラバータ、メギド、
シフタ、デバンド、レスタ、アンティ、リューカー

それぞれのエフェクトでどんな効果が得られるかについては、実際にこれらを使ってみて、具体的なイメージを把握するのが良いでしょう。このサイトも含めて他の人の作品を見るのも参考になります。いちいち取り上げると長くなるので、ここでは説明は省きます。なお、味方を対象とするテクニックには、詠唱した本人と対象となる相手とで発生するエフェクトが異なるものもあります。また、オンラインのバトルモードであれば、キャラを対象に攻撃テクニックが使えるので選択肢が増えます。

特殊なケースとして、リューカーが挙げられます。それを唱えるときのエフェクトも独特だし、発生したゲートは背景を飾るのに使うこともできます。オンラインであれば複数のゲートを重ねても面白いでしょう。ゲートの周囲では画像が揺らぐので、それを演出として利用することもできます。

実は、エフェクトをフィルムに収めること自体は、さほど難しいことではありません。それぞれのエフェクトが最も効果的に映るアングルや間合い、タイミングは、何度かそれらを変えて撮影してみればすぐに見つかるでしょうし、そのために何か特別な撮影技術が要るわけでもありません。ゲーム中は瞬間的にしか見えないエフェクトも、静止画で捉えると思いのほか派手に映ることに驚かれる方も多いでしょう。

ですが、まさにそこに誰もが陥りやすい落し穴があります。特に撮影を始めて間もないうちは、多くの人が、こうした派手なエフェクトが写っているだけで傑作が撮れたように思うものです。しかし、そこで、エフェクトの派手さや意外性に目を奪われて、肝心のキャラがなおざりになってしまうケースが間々あるのです。

エフェクトを派手に見せたいばかりに、キャラがきちんと画面に捉えられていなかったり、真っ黒につぶれてしまったり、かすんでしまったり、あるいはグニャグニャに歪んでしまったり、というのはポートレートとしてどうでしょう?エフェクトの派手さや意外性だけを見せたいのならともかく、キャラのポートレートとして撮るのであれば、主役はあくまでキャラであり、演出はキャラを引き立たせるための脇役です。エフェクトばかりが目立ってキャラの個性がちっとも引き出されていない、まともに写ってさえいない、というのでは本末転倒です。

エフェクトを使う場合には、キャラがきちんと描かれていること、つまり、エフェクトがない状態でも絵としてきちんと成り立っていることが大前提です。その時点で見るべきもののない写真に、どんなに派手なエフェクトを加えたところで、それが傑作に変わるということはありません。絵としては出来上がっているんだけど、何かもう一つインパクトが欲しい、エフェクトはそういう場合に使ってこそ効果的です。

なお、エフェクトによる演出を前提に構図を決めるケースもないわけではありません。ですが、慣れないうちは、エフェクトのない状態で構図を決め、そこにエフェクトを追加した方が一般に良い結果が得られます。それぞれのエフェクトの性質を充分に把握したら、キャラを活かしつつ、エフェクトを積極的に描く構図に挑戦してみるのも面白いでしょう。

キャラを引き立たせるためのエフェクトの具体的な活用法をいくつか紹介します。

まず、絵を飾るためにエフェクトを利用する場合は、できるだけキャラではなく背景を飾るように心掛けると比較的良い結果が得られます。エフェクトが背景をきれいに飾り、しかも、メインの被写体(キャラ)がはっきり浮かび上がっている、というのが一つの理想です。エフェクト自体は背景が暗いほど映えます。が、敢えて明るい背景でエフェクトを使い、エフェクトと背景との相乗効果を狙っても面白いでしょう。

オンラインでの二人以上での撮影であれば、演出助手(兼撮影者あるいは視点提供者)が、モデルの後方からテクニックを唱えます。ギフォイエやギバータならば、上手くタイミングを計れば、モデル自体にはほとんどかからず、一方で背景はほぼ全体を飾っているという、とても効果的な演出を得ることもできます。この場合、演出助手は、事前にモデルに向かってレスタやアンティなどを唱えておくと、そのホーミング効果によって演出キャラがまっすぐモデルキャラの方を向き、最も効果的なアングルが得られます。

エフェクトを具体的に何かに見立てるのも面白い演出です。例えばギバータは、タイミング次第で、煙のようにも光のようにも見えるし、画面全体に取り込めばハレーションのように見せることもできます。下の写真、左の例ではレスタのエフェクト自体を光の玉として扱っています。また、右の例では、(テクニック・エフェクトではありませんが)ローアングルで撮ることによって、ブライトネスサークルのエフェクトを画面に取り込み、それを太陽の光に見せています。アイデア次第で、エフェクトにさらにいろいろなイメージを重ねることができるでしょう。

オンラインならば、カメラマンキャラとモデルキャラとがそれぞれ別のテクニックを唱えることで、2つの(人数分の)エフェクトを重ねることもできます。下の例は、カメラマンがギバータ、モデル自身がギフォイエを唱え、そのエフェクトを重ねたものです。複数のエフェクトを重ねる場合には、モデルキャラが、より発動の遅いテクニック(この場合はギフォイエ)を先に唱え、それに合わせて、カメラマンキャラが、自分の撮りたいタイミングを狙って、より発動の早いテクニック(ここではギバータ)を唱えると、上手くタイミングを合わせることができます。

エフェクトによる演出は撮影者のアイデアとセンスの見せ所です。ただし、写真の主役、つまりメインの被写体はあくまでキャラなのだということを、決して忘れないでください。

このページで使用されている画像は(株)ソニックチームの許諾を得て、ニンテンドーゲームキューブ用ゲーム「ファンタシースターオンライン エピソード1&2」よりキャプチャーしたものです。配布や再掲載は禁止されています。
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