いやあ、実に豪華なホテルだった。
ツアーでの熊本のホテルは宿泊した『熊本ホテルキャッスル』しかなく、他のホテルは選べなかった。
ポーターが荷物を部屋まで運んでくれ、恐縮しかり。
しかし、せっかくの豪華ホテルではあるが、綾小路さんはただ寝るだけだった。
チェックインはだいたい10時30分過ぎだったか。
そして、今朝もまだ早く、市電は運行していない。
熊本駅6時00分発の八代行き列車に乗車するため、タクシーに乗っているところである。
さあ、今日は今回の九州鉄道旅行の実質的な1日目ではあるが、いきなり最大の目的である肥薩線に乗車する。
鉄道ファンにとって憧れの路線であろう。
まずは鹿児島本線に乗車して、肥薩線の起点駅である八代駅を目指した。
熊本駅を発車した列車は左手に分岐していく豊肥本線を尻目に、まっすぐ南に進んだ。
そしてすぐに駅構内といったところに差し掛かった。
新幹線の車両基地でも作るのか、大規模な工事をしている。
その先には高架が部分的に作られていた。
ここは昨日も通ったはずだが、気が付かなかった。
ちょっと失敗したが、朝早く暗がりでうまく写ったかどうか。
宇土駅を過ぎると、こんどは昨日乗車した三角線が右手に分岐していった。
列車はさらに進んで千丁駅を過ぎ、しばらくすると大きく右側に分岐していく線路が見えた。
その先には高架があり、熊本方面は工事中なのか宙に突き出ている。
そして、その反対側を見ると、大きな新八代駅が建っていた。
分岐した線路は新幹線から博多方面への乗継ぎの特急『リレーつばめ』が走るバイパスだったのである。
ああ、こんな光景はもう2度と見られないかもしれない。
次に来るときは新幹線も延伸して、バイパスは撤去されているのだろう。
綾小路さんは千載一遇のシャッターチャンスを逃した。
列車は6時37分に八代駅に到着した。
急げ!肥薩線の発車まで時間は少ない。
まずは改札を通り、駅舎の撮影だ。
この時、まだ7時前だというのに高校生が駅からぞろぞろと出てきた。
同じ列車に乗車していたのだろう。(左)
駅舎を撮影後、再び改札を通りホームに出た。
ここで改札を入ったすぐ脇に、肥薩線の0キロポストが立っているのを発見した。(右)
肥薩線124.2キロの起点である。
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