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激しい雨が降る中でスタート

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雲行きが怪しい行きの道中

去年たった1日の参加だったが、楽しかったので今年は3日間行こうと思っていたが、結局初日のみの参加になってしまった。去年はツアーバスで参加したが、帰りの手際があまり良くなかったので、今年は一昨年同様自分で運転して往復13時間以上キバッテ運転した。
道中峠を越える中激しい雨が降り続け、このままでは会場でも雨がかなり降っているのかと心配になってきた。前夜祭から参加している人からは現地は雨はまだそれほどでもないとの連絡が入り、ちょっと安心したが、この時その後スゴイ雨にたたられるとは思ってもいなかった。

キャンプサイトで一休み

会場について車を駐車した後、キャンプサイトで前夜祭から来ている人と合流。キャンプサイトに入るのは初めてだったが、年々参加者が増えているため早くテントを張らないと奥の方の傾斜のキツイ場所しか空いていないようで、どの人も空きスペースを見つけるのに苦労しているようだ。少しでも入り口近くにスペースがあれば、かなりムリな張り方でテントを張っている人もいるみたいで、自分のテントに戻ってくるとかなり風景が変わっていることもあるとか。
今年は土曜日のチケットがすでに売りきれているため、テントで「26日のチケット求む!」といった貼り紙をしている人がかなりいた。

激しい雨が降る中でスタート

ゲートに向かう中、雨が降りだしてきた。カッパの代わりに持ってきたウィンドブレーカをはおり、ゲートでリストバンドと交換する頃にはすでに雨足はかなり強くなってきていた。とりあえず、グリーン・ステージに行ってみたが雨が降っているので人はまばら。レジャー・シートはもうかなり濡れていて使いものにならなくなっている感じだった。
雨宿りをするためにレッド・マーキーに行くとそこには同じように雨宿りをしている人がかなりいた。雨は一向にやむ気配はなく、この先どうなるのか。やっぱり第1回の悪夢が...。
そのレッド・マーキーで一発目としてフラワーカンパニーズが登場。元気のいい音をマーキーの会場いっぱいに轟かせていた。

トップバッターのホームラン

去年急死したジョー・ストラマーの追悼をすると聞いていたので、2曲ほどでレッド・マーキーを後にしてグリーン・ステージに戻ると、ちょっと前とはうって変わってスゴイ人だ。
そう、今年のグリーンのトップバッターは3年前にそのグリーン・ステージでトリを務めたザ・ミッシェル・ガン・エレファント! 最初からグリーン・ステージの入りはトリ並になっていても当然。そんな中ジョー・ストラマーの追悼が始まり、クラッシュ時代からメスカレロスとしてフジや朝霧ジャムに参加した映像が流れだした。97年の第1回目から参加していたジョーは去年はキャンプファイヤーの火を自ら焚いて、「観客のマナーの良さは(フジが目標にしていた)グラストンベリーよりもいいからフジが本当に好きなんだ」と子供のような笑みを浮かべて話していた。スマッシュ代表の日高氏が現れ、わざわざ今日のこの追悼のために呼んだジョーのオフィシャル・カメラマンと2人の娘を紹介。それぞれがジョーへの思いを述べて追悼会は終了した。日高氏が「トップバッターがホームランを打つよ!」と紹介しゴッド・ファーザー愛のテーマに導かれてザ・ミッシェル・ガン・エレファントのメンバーが登場。早速、飛ばしまくってくれました。朝一のステージだったため、途中チバが「おはよう。目が覚めたべや」とコメント。さわやかなMCが似合わない人が言ったので思わず苦笑してしまった。その後も手加減なしの45分"GT400"、"リリィ"などと続き、最後は"ジェニー"で締めたが、ジョー・ストラマーへの追悼の意味も込めてか"I Fought The Law"の一節を織り交ぜるニクイ演出も聴かせてくれた。

新しいステージ、オレンジ・コート

ホワイト・ステージではジョー・ストラマーとも親しかったThe Modsが出ていたが、こちらは残念ながら見られず終い。きっとジョーへの追悼の演出を何か考えてやってたんだろ〜なぁ。と思いながら新しく出来たボードウォークを渡って、これまた新設されたオレンジ・コートへ行ってみた。
ボードウォークにはこの橋を作るために参加したボランティアの方々の落書きが書かれていて、それを読みながらホワイト・ステージとフィールド・オブ・ヘブンを横目に歩いていると途中ピンク・フラミンゴとミラーボールが出迎えてくれた。これが夜になると光っていい雰囲気を醸し出しているだよなぁ。
かなり長い間ボードウォークを歩いてようやく辿り着いたのが、ジャズやワールド・ミュージックが鳴り響くオレンジ・コート。なかなか濃〜いデコレートがされたステージでは勝手にしやがれがプレイしていた。ただこのオレンジ・コートは雨でかなり足場が悪くなっていて正直辛かった。それでもフジの楽しみの一つとしてこういった普段はあまり聴く機会のないバンドが聴けるのは本当に楽しいし、まだあまり名の知られていないバンドが、後年成長してくると嬉しくなってもくる。
ヘブンでグリーン・カレーを食べながらマジェスティック・サーカスを見て、アヴァロンのNGO村に行くがこの雨で人はまばら。この雨では思ったように活動する事も出来ない感じで、僕もほとんど何も見れなかった。
1:30にNGO村村長の大久保氏にインタヴューする事になっていたので、約束していたグリーン・ステージに戻ると、ダンコ・ジョーンズのステージも終わりに近づいていた。自分の頬をひっぱたいて鼻血を出しながら気合の入ったパフォーマンスを見せてくれたが、曲中のMCでフジの山を見ろ! みたいな事をかなり長い間しゃべっているんで、誰かここはフジ・ロックって名前のフェスだけど富士山のそばじゃないんだよって教えてあげたら、と思ってしまった。
大久保氏へのインタヴューはNGO村村長大久保青志氏インタヴューを読んでください。

雨を水蒸気へと変えるザ・ミュージック

インタヴュー終了後はグリーン・ステージに戻ってリバティーンズを見た。このバンド去年のサマソニで見て後一息って気持ちでみていたので、その後の活躍ぶりから今回は行かせてくれるかと期待していたのだが、チョット前にバンドのカールとピーターとのケンカからピーターがバンドを離脱し今回はサポートメンバーの起用となったのが原因か期待を裏切られた今一つな内容だった。
そして、The Music。去年のフジと単独公演を共に見逃しているだけに今回絶対見たいバンドだったが、予想どおりこちらは最高のパフォーマンスを見せてくれた。雨が激しくなる中"The Dance"で始まりロバートのハイトーン・ヴォイスやカンフーをとり入れた踊りで観衆のボルテージを上げていく。"The People"でそのボルテージは最高潮に達し、その熱気は雨を水蒸気へと変えていく。第1回のレイジの時を思い出させるような光景だった。まだまだ大きくなっていくバンドであることは間違いないだろう。

雨を止めるアンダーワールド

ザ・ミュージックで僕の気持ちも高ぶって、その気持ちを抑えるように再びボードウォークを渡り、オレンジ・コートやヘブンを回るが一向に止むことのない雨でかなり体力を消耗して疲れがピークに。アヴァロンのNGO村のブースもすでに閉まっているところがほとんどで、今回は全然取材が出来なかった。
グリーンに戻るとメイシー・グレイのステージも中盤に差し掛かっていた。立派なアフロ・ヘアーが際立っているメイシー。ファンクでソウルフルな歌声に観衆を上手くのせていくパフォーマンス。フジ・ロッカーたちも彼女の掛け声に合わせて踊っていた。最後にアフロ・ヘアーをとって、なんとこのアフロがカツラだったとわかり驚くと、地毛はしっかりと編み込んだものをオールバックにした感じの髪型で、こちらの髪型にもまた驚かされた。
そして、最後はアンダーワールド。僕はテクノ系の音はあまり積極的には聴かないので、どんな感じのパフォーマンスになるのか興味を持って見ていた。待っている間にかかる音楽にも身体が自然と動いてしまう中、カールとリックがついに登場。アンダーワールドの独特の音世界が始まった。ストーンズの"You Can't Always What You Want"なども織り交ぜながらバックドロップの映像(変な日本語あり)やレーザーでの演出もかなりの効果を挙げていた。"Born slippy"などのようなヒット曲ではもうみな踊る踊る。そんな僕自身も、疲労と眠気が襲ってきても、身体だけはそのリズムに合わせて踊っていた。雨さえもあまりのパフォーマンスに降ることを忘れて止んでしまった。最後の最後まで踊り楽しんだアンダーワールドの世界に酔いしれてこの日のフジ・ロックは終わった。


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