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レイジとEZLN

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レイジはEZLNを支援する

レイジが最も力を入れている活動として、メキシコ南部のチアパス州の先住民を支援するというものがある。
チアパスに住む先住民の人たちは、長い間貧しい暮らしを強いられていたため、1994年についに搾取され続けるだけの生活にピリオドを打つためにサパティスタ民族解放軍(通称EZLN)として武装蜂起をしたのである。(サパティスタについての詳しい内容は"EZLNとは?"の項目を参照)
ザックは、NAFTA(北大西洋自由貿易地域)のせいで、アメリカ国内の職が低賃金のメキシコに流れ、チアパスの住民はそのためにメキシコ憲法27条でうたわれている小作農の土地の権利を保障するという条項が無実化してしまっていると訴える。
レイジではメキシコの血を引くザックが特に中心となって活動をしているのだが、彼は幾度となく現地を訪ね、色々な形での支援をしている。
EZLNとマジックで大きく書かれたTシャツを着てステージに立ったり、とることが難しいといわれているザックのインタヴューでは、時として音楽に関することよりもサパティスタを支援する彼なりの主張が強く打ち出されることも珍しくない。
MTVでザックはThe People's Newsというドキュメンタリーを作成。
もちろんアルバムに収録されている曲の中にも彼の主張は強く打ち出されている。 「Evil Empire」に収録されている「Wind Below」の中で「Tha masked ones cap one NAFTA commin' with tha new disaster/NAFTAの仮面を被った野郎どもが新たな災いをもたらしにやってくる」などとチアパス州の先住民が苦境に追いやられた原因であるNAFTAをこきおろしたり、ヴィデオでは盛んにチアパス州の先住民の苦しい生活を流したりもしている。
ザックは何度となくメキシコ南部のチアパスに通い、彼らを支援している。彼が現地の小学校の校舎で寝泊りをして、手伝いをしているときに夜中になって軍隊がそのコミュニティーで武器を持って演習をしたりなどの経験もしている。

ザックがデモに参加

97年12月22日女、子供を中心に45人の先住民が虐殺される事件が起こる。
殺されたのは94年に武装蜂起したサパティスタの支持者たちで、殺したのは政府側の準軍事組織(パラミリターレス)の兵隊とみられている。
ザックは翌年1月2日に国民民主主義委員会の抗議団体に混ざり、ロサンゼルスのメキシコ大使館の外で抗議デモに参加した。
その時にザックは「メキシコ大統領どものアメリカ寄りの政党も、この残忍極まりない大量殺戮に関して調査しようともしなければ、公開討論の場を設けようともしない。政府の目的はただ土地と食料、そして地域に根ざした政治と経済の統制権を求めているだけのサパティスタ国民解放軍の希望と意思と回復力を壊滅させることでしかない」といった内容の声明文を読み上げでいる。
その後、6月に政治犯や難民キャンプを訪れるために現地に入り、サパティスタへの支援を呼びかけた。
州政府は最終的に犠牲者の遺族に弔慰金や見舞金を支払っている。
もちろんこの政府の対応がザックらが行動に出た結果であるなどとは思わないが、ザックの行動力が報道という形をとって、より多くの人たちの耳に届いているということは紛れもない事実である。


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