ROLL THE BONES

Released 09/1991


DREAMLINE
BRAVADO
ROLL THE BONES
FACE UP
WHERE'S MY THING

THE BIG WHEEL
HERESY
GHOST OF A CHANCE
NEUROTICA
YOU BET YOUR LIFE

私的解説



ドリームライン

彼は木星の道路地図を持っている
ハイウェイを走りながら
レーダーは星々を捕らえる
彼女は液晶コンパスを持っている
サハラ砂漠の下を流れる川を描いた絵本も

彼らは預言者の時代へと旅をする
まっすぐに太陽の中心へと向かう、砂漠のハイウェイを
恋人たちや英雄たちのように、
ざわめく心を誰もが持っている
僕らは何かに追われている時こそ
心落ち着いていられる
何かに追われている時に

彼はハリウッドの有名人地図を持っている
フリーウェイ沿いにある
安いモーテルのリストも
彼女はヴェガスに渡っていった姉妹がいる
故郷から遠く離れて
体裁のいい仕事がそこには約束されている

彼らは歓喜へ続く道へと旅をする
昨日から伸びるハイウェイは、明日へと続く
恋人たちや英雄たちのように
春の最後の日にさえずる小鳥たちのように
僕らは翼に乗った時にだけ
心安らいでいられる
心が舞い上がった時に

若い時には
地球のあちこちをさ迷い歩き
自らの夢にどんな価値があるのだろうと、 不思議に思っていた
そして不死身の感覚でいられるのは
限られた時間でしかないことを知った

時はジプシーのキャラバン
夜の闇の中、ひそやかに行き過ぎ
君を夢の国に立ち往生させる
距離は望遠フィルター
記憶は心の中に取り残され、瞬いている光

僕らは新月の闇の中、旅をする
空に描かれた地図を辿って、
星空のハイウェイを。
恋人たちや英雄たちのように
高く叫びながら飛んでいく、鷲のように孤独に
休みなく空を飛ぶ時だけが
心安らいでいられる
休みなく飛んでいる時

僕らは冒険へと続く道を旅する
まっすぐに太陽の中心へと伸びる
砂漠のハイウェイを
恋人たちや英雄たちのように
ざわめく思いは、誰もが持っている
何かに追われている時だけが
心休まる時なのだ
何かに追われている時が

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ブラヴァード

太陽の近くまで飛びすぎ
翼を焼かれたとしても
栄光の瞬間が
始まる前に終わってしまっても
夢は実現したけれど
(ひきかえに)他のすべてをなくしたとしても
僕たちは代償を払おう
でも払った犠牲にはこだわりたくない

騒ぎが収まったあと
勝利が否定されても
頂上があまりに高くそびえ
川は少し広すぎるけれど
プライドを保った結果
楽園を追われたとしても
僕たちは代償を払おう
でも、もとからそのつもりではいたくない

音楽が止まり
聞こえてくるのは、ただ雨の音だけになったとしても
すべての希望と栄光
すべての犠牲が無駄に終わってしまっても
愛だけが残されて
他のすべてをなくしたとしても
僕たちは代償を払おう
でも、その犠牲を数え上げたりはするまい

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ロール・ザ・ボーンズ

いいだろう、
それは自分のものだって主張できる
いい仕事は、いい運勢への鍵なのだから
勝ったものは賞賛を受ける
敗者はめったに責められることはない
ゲームにのってくれない時や
時には勝者に何も得るものがない場合でも
僕たちは自分たち自身のデザインを描く
でも運命が、その枠組みを決める

外の世界へ飛び出して、
チャンスをつかみに行こう
運命は、ただ環境の重みに過ぎない
そしてそれが、幸運の女神の踊り方
骨を転がせ

なぜ、僕らはここにいる?
なぜなら、僕らはここにいるからだ
骨を転がせ
なぜ、こんなことが起こるんだ?
なぜなら、それは起こるからだ
骨を転がせ

信頼は氷のように冷たい
なぜ小さな子供たちが、
ただ苦しみを受けるためだけに生まれてくるのか
免責を求めて?
それとも一杯のごはんを?
罪のない子供たちの首で
誰が褒美を得るというのだろう
(運命の)さいころをコントロールできる
人間を超えた何かの力は、あるのだろうか?

世界の中に飛び込んで、チャンスをつかもう
運命は、ただ環境の重みに過ぎない
そしてそれが、幸運の女神のダンス
骨を転がせ

ジャック──リラックスだ
事実をもとに、仕事を始めろ
十二星座や暦はなしだ
ポリエステルのスラックスをはいた狂信者も要らない
ただ、事実だけだ
グルテンマックスなんて蹴とばせ
それは天文視差だ──好きかい?
君は動き回っている
小さいものは大きくなる
それが計略だ
それは行動だ、そして反応だ
行き当たりばったりの相互行動
だから、誰がちっぽけな抽象を恐れるんだ?
事実からじゃ、何も満足できるものがない?
家に逃げ帰った方がいいな、坊や
事実は事実だ
ノームからローマまでさ、坊や

取引はなんだ? ハンドルを回せ
サイの目が有望なら、賭けに出ろ
カードゲームをするんだ
何を取ったのか見せてみろ
何を持っているんだ?
持ち札があまり芳しくなくても
降りたらダメだ
幸運の女神は黄金色
彼女は大胆なのが好きなのさ
そして冷淡だ
石を投げるのはやめろよ
夜は千本のサキソフォンを持っている
だからそこへ出ていって、ロックしなよ
そして骨を転がせ
仕事に精を出しなよ!

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フェイス・アップ

君は僕を振り向かせ
僕はハンドルを回す
空っぽな気分で走る──
どんな気持ちがするか、わかるだろう

僕は今転がっている
それとも横滑りしている?
危険なプライドに気をつけるんだ
その中のダイヤルに手が届くならば
そして、もう少し強く調整できたら

顔を上げて──
さもなければ、放棄するしかなくなる
顔を上げて──ターゲットを撃ち抜け、
さもなければ、地面を叩くだけ
顔を上げて──
まだゲームをひっくり返す時間はある
顔を上げて──それを表に返して──
さもなければ、そのワイルドカードを伏せろ
表に返せ

文句を言わないでくれ
説明もしないでくれ
僕の新しい決意は
この緊張に耐えられそうにない

僕は今ノッている
それとも、ただのマンネリ?
何かフィードバックが欲しいのに
すべてのラインは切断されている
僕はひどく怒りを感じたけれど
何も言わないでいる
もう、うんざりだ

君は内面からがんじがらめにされている
硬直した日々を過ごしているかのように
君は内面から縛り上げられている
そんな時、一人でいるのは良くない

外へ出て、ひと走りしてきてごらん
そして君が自分自身(の呪縛)から抜け出せた時
君は内面から穏やかでいられる
そうしたら、一人でいるのもいいことだ

表に向けて

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ホェアズ・マイ・シング

(インストルメンタル)

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ザ・ビッグ・ホィール

僕がただの子供だった頃
何を恐れるかさえ、知らなかった
ゲームをした、
でも大人たちとは違うやり方で
失うものは何もなかった──
たぶん、何か交換できるものなら、あっただろうけれど
そうして大いなる(運命の)輪は回っていった

僕がほんの子供だった頃、
十字軍気取りだった
既成の信仰は、信用する気になれなくて
遅れ馳せながらパラダイスに入る機会もなく
僕は、ただゆっくりと衰えていった

時間を稼いで
天国を待ちわびたくはない
愛を探して
僕の罪を許してくれる天使を
火遊びをする
信じられる新しい何かを追いかけて
愛を探して
そうして大いなる(運命の)輪は回っていく

僕がまだほんの子供だった頃
有頂天で遊びまわっていた
運命の囚人、環境の犠牲者
僕は栄光への列に並んだけれど
切符はその前に売り切れてしまった
そうして、大いなる(運命の)輪は回っていく

僕がまだほんの子供だった頃、
後ろを振り返ることもなく進んだ
いちかばちかやってみて
別のチャンスを探していた
天国を望み
素晴らしいロマンスを望んで
もし僕がちゃんと踊れたなら

輪は回り、運命の急変が起きる
チャンスをつかめば、正しい答えがわかる
最後の審判が始まる時に

輪は回り、運命の跳躍が起きる
人生は思いもかけないやり方で進路を変える
時には奇数が勝つこともある
そうして、大きな(運命の)輪は回っていく

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ヘレシー

モスクワからベルリンまでの
鈍い灰色の世界すべてで
人々は嵐のようにバリケードに押し寄せ
壁は崩れ落ちていった

反革命
人々は涙の中から微笑む
彼らの人生を取り戻せるのだろうか
無駄になった今までの年月は
それまでの貴重な無駄になった年月を
誰が償ってくれるのだろう

イデオロギーに固まった
鈍い灰色の世界すべてで
人々は市場に嵐のように押し寄せ
幻想を買い漁った

反革命
店のカウンターで
人々は欲しいものを買い
もう少しよけいに借りる
それまでの年月を
それまでの貴重な、無駄に費やされた年月を
誰が償ってくれるのだろう

最後には、許すしかないのだろうか?
他に何ができる?
過去には別れを告げなければ、ならないのだろうか?
そう、きっとそうだろう

この偉大な世界中で
やらなければならなかった賭けのすべては
爆弾や地下の核シェルターに
僕たちみんなの命が賭けられていたのは
血にまみれた革命
放たれたあらゆる弾頭
あらゆる恐怖と苦難──
すべてが、大きな過ちだった
無駄に費やされた今までの年月を
貴重な、無駄に費やされた年月のすべてを
誰が償ってくれるのだろうか?

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ゴースト・オヴ・チャンス

数え切れないほど多くの出入り口があるように
僕たちはあらゆる選択をし
あらゆる舞台を通り過ぎ
いろいろな役割を演じてきた

僕たちが離れて歩いてきた、今までの道だけれど
とても多くの、別々の方向をたどったていたのかもしれない
もう一度、ドアを開けるたびに
また一つ、橋を焼いてしまうたびに

なんとか僕らはお互いを見つけた
そんな仮想舞踏会の中で
なんとか僕らはお互いを見つけた
なんとか優雅さを保った状態でいられた

僕は定められた運命なんて信じない
運の導きというのも(信じない)
僕は永遠なんて信じない
愛の神秘というものも

僕は星や惑星(の導き)なんて信じない
天使が空の上から見守っているというのも
でも誰かを愛し、愛し続けられる
そんなチャンスの幻があることは信じている

青年時代の裏通りには
無数の小さな十字路があるように
新しい角を曲がるたびに
小さな真実の瞬間に出会う

僕らが今まで離れ離れに辿ってきた道には
多くの違った関係があっただろう
また一つ、ドアを開けるたびに
また新しく、ゲームをするたびに

なんとか僕たちはお互いを見つけられた
この仮面舞踏会の中で
なんとか僕たちはお互いを見つけられた
なんとか優雅さを保った状態でいる

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ニューロティカ

君にはわからない
それがなんなのか‥‥‥‥
そうだな、本当に確信なんて持てないだろう
君は薄氷の上を歩くように動き
心配でたまらないように話す

時間はらせん状になり
空間は曲がる
めまいがするんだろう
でも、神経がおかしくならないようにしなよ
人生はダイヤモンド
でも君はそれを塵にしてしまった
助けを求めているけれど
でも、わかっているだろう
そんなものは、どこにもありはしない
そんなもの、手には入らないのさ

神経的──異国的
それは好色的──催眠術的
それは精神病的──混沌的
それは異国的──神経的

君はただ、わかっていないだけだ
ベイビー、自分自身になぜと問いかけたことがあるかい?
その答えが気に入らなかったら、忘れればいい
君が泣くのを見るのは、大嫌いなんだ

好運はランダム──
運命は後ろから襲いかかる
気が狂いそうになるだろう
でも、制御を失わないようにしなよ
人生はダイヤモンド
でも君はそれを塵にしてしまった
君は何か信用できるものを探しているけれど
わかっているだろう
そんなものは、どこにもありはしない
そんなもの、手には入らないのさ

ハジけた!
殻に隠れて、世界を地獄に変えるがいい
君には、ロシアン・ルーレットのようなものだろう
ハジけた!
冷や汗が流れる
君は年老いていくことに耐えられない
君にとっては、個人的な脅威
ハジけた!
世界は君の不能の憤りが作り出した檻
でも、そんなものに捕まるな
パチン!

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ユー・ベット・ユア・ライフ

どこにでもいるハンター、日の下にいる狼のように
得点を挙げた、ありふれたジャンキー
自分がやったことの、どこにもいるような犠牲者
ごくありふれた、新しい一日──
充填された銃のような生活の中の

倍率はイーヴン──君の言うゲームだ
倍率はイーヴン──掛け金は同じだ
君の人生を賭けてみな

人生をどぶに捨てた、よくいるような勝者
ハリケーン真っ只中の、ありふれた島
雨に濡れそぼった猫のような、お決まりの敗者
なんということはない新しい一日──
高速列車の線路のような

倍率はイーヴン──君の言うゲームだ
倍率はイーヴン──掛け金は同じだ
君の人生を賭けてごらん

無政府主義者、追従的な反動的修正主義者、ヒンズー教徒、イスラム教徒、カトリック教徒、 天地創造、進化論者、理性的なロマンス主義者、神秘主義者、皮肉屋の理想主義者、 ミニマルアートの表現者、ポストモダン、新抽象主義者テレビの前のロケット科学者、 絵文字の伸張主義者、解体者、原始的なパフォーマンスのフォトリアリスト、ビーバップか ワンドロップ、それともヒップポップのメタリスト、黄金のアダルトコンテンポラリー、 都会の田舎の資本主義者

プラスティックのギターを抱えた、
どこにでもいるジプシー
その目は星を見つめている
よくいるようなダンサー
あまりに遠くに行きすぎた
典型的な夢想者
ありふれた酔っ払い──
盗んだ車のハンドルを握る

倍率はイーヴン──君の言うゲームだ
倍率はイーヴン──掛け金も同じ
君の人生を賭けてごらん

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あくまで私的解説

DREAMLINE

「我々は追われて心休まる」と言う対訳も、正解だと思います。At homeと言うのは、 家にいるように穏やかな気分になるということで、それが逃げている時、つまり何かに追われている時だけ、 と言うのは矛盾を含む言葉ですが、鋭い真実だと思います。

 もう一つ、「限られた時間の間だけしか、不死でいられない」(直訳)というのも、 一つのフレーズの中に矛盾した対の言葉を含む、しかし鋭い真実だと思います。 私たちは生きている時、死ぬことなんて普通意識しません。人生は永遠に続くような感覚だったりします。 でも、実際は不死ではない。彼らの場合、この『不死の感覚』と言うのは 我々よりもっと突き抜けているかもしれませんが、(感情の高揚が強いほど、 不死感覚というのは強まるのではないかと思うので。個人的意見ですが) 基本的には同じ、 私たちはみな、時間制限付きの存在でしかないのです。
その私たちの人生を動かす原動力が、それぞれの持つ夢、なのかもしれません。



BRAVADO

 冒頭の一句は、ギリシャ神話のイカロス──父とともに、鳥の羽を集めた翼を背中につけて飛び、迷宮から脱出したけれど、空を飛ぶ 楽しさに夢中になって太陽に近づきすぎ、羽根をくっつけたニカワが溶けて墜落したという、あの話からとったものだそうです。

“But will not count the cost”の訳ですが、たしかに対訳の通り「先の見通しはつけない」と言う成句なのですが、同時に 「悪いことを、すべてあらかじめ想定しておく」と言う意味でもあるそうです。それで、「犠牲は払うけれど、最初からそのつもり でいたくはない」と言う意味にもとれるのですが、同時に、代償は払うけれど、その自分の払った犠牲に対してこだわりたくはない、 と言う意味にもとれます。
 タイトルの“bravado”は、『空威張り、強がり』と言う意味です。



ROLL THE BONES

この曲に関しては、Neil自身がライナーで解説しています。タイトルは『転がる骨はさび付かない』── つまり良く働くということで、さらにBONESにサイコロの意味も持たせて(動物の骨でできていることが多いから。 ジャケットのサイコロも、その意味でしょう、たぶん)、運命とはサイコロを転がすゲームのようなもの、偶発的なものだ、 でも良く働けば、勝つ確率をアップできる、と言う意味らしいです。

 運命は神様や守護天使の導きで決まるのか、それともサイコロを振るようにすべては偶然の所業なのか、 運命の神というものが本当にあったとしても、神は意図して個々人の運命を決めているのか、 それともルーレットを回すようにランダムにやっているのか、信じる人によっていろいろな説がありますが、 少なくともこの時点でのNeilは、後者のようです。



FACE UP

 FACE UPは、カードを表向けるという意味と、顔を上げるという意味の、両方の掛け言葉だと思います。
 『ワイルドカード』──Neilも書いていたように、これがキーワードですね。 これはUNOで使うものだと思いますが、ワイルドカードというのは、場に出ている色でなく、 自分の好きな色を指定できるカードです。それによって、ゲームの展開が変わり、自分の有利に進めることも可能になるわけです。
「人生にワイルドカードが配られることがある」と言うのは、自分自身で決断をすべき時期ということでしょう。



THE BIG WHEEL

Big Wheelには、「大立者」「大物」と言う意味があり、この場合、「大物が世界を回す」と言う感じと、  「運命の輪」──タロットカードにある、ゆがんだ時計のような、あのイメージ――が回転する、という かけ言葉になっているのだと思います。で、Big wheelになりたいんだけれど、運命の輪は気まぐれなので、なかなか思うように任せない 、それが世の中だ、というような感じかと。



HERESY

 東西の冷戦終結をNeilの視点で描いた詞です。
 多くの人は冷戦が解けたこと、 東側の人々が自由になったことを喜びましたが、Neilは怒ったわけですね。 『間違いだったとしたら、その間違いは誰が償ってくれるのか』と。ピュアな人です。
 でも生意気なことを言えば、歴史とは間違いの連続であり、何の償いもされないことのほうが、珍しくないわけです。でも、 それだからといって、それがあたりまえと切り捨てていいわけではなく、彼のように怒る人がいなければ、歴史は果てしなく 同じことの繰り返しになり、教訓は学ばれず、進歩もしないわけでしょう。
 そう言う点では、決して『異端』(heresyの意味)ではないと、個人的には思います。



GHOST OF A CHANCE

 これ、ラヴソングですね。でも当然“I love you baby!”ではないわけで(ファーストはともかく、今のRUSHにそれはないだろう)、 とっても理知的で現実的なラヴソングという気がします。
 でも、ここにも運命を信じない人がいるんですね。運命は信じないけれど、チャンスの影は信じる、と。
 GHOSTというのは直訳すると幽霊ですが、この場合は目に見えない『機会』というものの影(本体が目に見えない分、逆に影が見える)、 直感の揺らめき、と言うような感じだろうと思います。



NEUROTICA

 タイトル通り、いかにも神経症的な歌詞だな、と第一印象で思いました。
できるだけ日本語に変換しようとしたので、よけい変な詞になってしまったかもしれません。
 深読みすれば、現実とか運命に翻弄されてしまうと、本当に神経ぐちゃぐちゃになってしまうけれど、 結局運命は偶発的なもので、現実は自分がそれをどう受け止めるかの産物なのだから、しっかりしなきゃダメ、 と言うふうに、受け止められます。

 これ、本人たちもあまり気に入っていない(というか、アレンジをいじりすぎて、わけわからなくなったらしい) そうですが、私はけっこう好きです。まったく、余談ですけれど。



YOU BET YOUR LIFE

 そして、人生と運命に対するNeilの哲学は、ここに終結するのですね。
運命とは偶発的なゲームなら、人生は大いなる賭けなのだ、と。なんになるか、それがベットで、 それに対して勝つか負けるか、掛け率はイーヴン、と。
 ただ、どんなものになっても本当にイーヴンかというと、実際は自分の向き不向きとか、 回りの状況とかによって、掛率は変動するのではないかと思うのですが。(個人的意見) それに、タイトルトラックで言っているように、 それに向かって一生懸命努力することも、確率を良くする条件の一つではないかと思います。

 賭けというのは競馬などのように、率が良くなればなるほど、実際勝てる確率も上がるわけですが、時には大穴が勝って万馬券が 出たりするように、人生の賭けにも『絶対』はないのでしょう。
(もっとも、私は競馬をやったことはありません。ダ〇スタは、やっていますが)



アルバムについて

 前作『PRESTO』と同じく、ルパート・ハインが共同プロデュースしています。路線としては前作の延長線上ながら、よりダイナミズムが 増した印象です。本人たちは、もうちょっとハードなサウンドにしたかったらしく、このアルバムの仕上がりは、少々おとなしすぎると 思ったようです。でもこれはこれで、独特の雰囲気があります。

 まったく個人的な話で恐縮ですが、このアルバム、最初の頃は印象がやや薄かったのです。というのも、ちょうど本作が出た頃、私は 最初の子供が生まれたばかりで、小さい音量で聞き流すしか出来なかったという初期環境が、たたっていたのかもしれません。でも、後に じっくり聞き返すことが出来るようになってみると、やっぱり良いアルバムだなぁ、と再確認しました。

 ちなみにこのアルバムが、今のところRush最後のプラチナアルバムです。(不況のせいなのか。がんばれ!)



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